そこもまた過ぎ行く一点の

原子力の日、サーカスの日
伊藤博文、ハルビンで暗殺される(1909年)
ベトナム共和国成立(1955年)
東海研究所で日本初の原子力発電成功(1963年)


友人、というのもおこがましく、むしろ憧れの人・みかさん
料理もお菓子も手芸も、堪能なものばかりの才能の中でも、特にキルトついては、自宅で教室を開かれるほど。
私にカケラでもセンスがあったら、ぜひとも習いたいところなのですが、あいにく数年前に、カケラどころかナノサイズの才能もねーよ、ということを自覚したので、今では彼女のブログの写真で、目の保養をさせてもらうばかりであります。

しかし、実物が目の前で見られるのなら、どんなにか。
そう思っていたところに、彼女の初の試み・自宅でのキルト教室の作品展示会のお知らせをもらったので、いざ!とばかりに向かいましたともさ。

b0059565_1327020.jpgb0059565_13271366.jpg

b0059565_13274864.jpgb0059565_1328071.jpg
きれいな字で生徒さんの名前が書かれた札と共に、飾られているあの作品、このキルト。どれも色合いが穏やかで、針目も丁寧で、見ているだけでもほっとさせてくれるような、温かい雰囲気に満ちています。
ちょうどホリディシーズン始めとあって、ハロウィンや感謝祭のモチーフも多く、上昇気分が心地良く。

b0059565_13283310.jpg

そして何より嬉しかったのが、彼女自身の大作2点に、思いがけず再会できたことでありまして。
1つ目は、昨年のQuilt Festivalに入選・展示された作品。
着物地を使った大胆な構図、しかし彼女ならではの繊細さをも兼ね備えた「Japanese Ribbon」は、お嬢も私も大のお気に入りで、フェスティバル以降も、撮ってきた写真を何度も眺めたもの。
まさか、再び実物を目にできるなんて。これは嬉しい驚きでした。

b0059565_13285169.jpg

2つ目は、春らしい色でいっぱいの、桜が溢れる緻密な地の。
愛らしい色ばかりの作品なのに、甘さが勝たない、落ち着きの。
つい先日、ゴージャスな色彩の洪水の中、静かに前を見据えたようなこの作品に、初めて会ってきたばかり。

広い広い会場内で、堂々とその一員として飾られていたことに、安心感と誇らしさを覚えたのですが。こうやって、作り手である彼女の家に戻った姿は、あの時の凛々しさや細やかさは、やや鳴りをひそめて、芯から穏やかに微笑んでいるような、リラックスした優しさを醸し出し。


食べ物・飲み物も惜しみなく、専属執事もご活躍(ええっ!?)。惚れ惚れと楽しい一時でございましたです。

* * * * *

【イベント】

桜吹雪の彼女の新作に会えたのは、今年のPacific International Quilt Festival XVIIにて。
去年初めて行って、夢中になって過ごしたあの空間に、今年も再び行ってきた。
そして今年も一番のお目当ては、2年連続入選の快挙を成し遂げた、みかさんの作品に他ならず。

去年は雨の降る中だったけど、今年はまだまだ暖かい陽射しの元。4日間のうち、最終日に駆け込み見学だ。
本当は1回チケットを購入して、チケット代わりのリストバンドを巻いていれば、何回でも来れるシステムになっているのだけど、お嬢と来られる日が日曜の最終日のみだったので。
おかげで、2ドルだけチケットが安かった。(ふっ…)



今年も、何エーカーあるのかわからない広大な会場の、壁という壁にぎっしりと掛けられた、芸術で美術なアート達。(わけわからん)
米国内は35州、海外11ヶ国の参加で、約1,000点を数える展示群。
端から端まで、歩きながら一通り見るだけで、たっぷり2時間経過して。じっくりと足を止めながら鑑賞していたら、最低2日は必要か。ここはキルトのルーブル美術館。
おまけに、100じゃきかない数のお店のブースもあるんだもんね。

どの作品にも足を止めてしまいそうで、でもそれをやっていたら今日だけでは到底見きれないので、心を氷にして、とにかく写真を撮りまくる。
せっかく本物を目の前にして、と思うと、ちょっと涙がにじむけど。せめて画像だけでも手元にあれば、思い出すためのよすがになってくれるだろう、と。

集めた写真はまた後として、今日振り返るのは、何よりのお目当てのあのキルト。


みかさんに、展示されている場所を教わっていたので、そこに真っ先に行くこともできたのだけど。
一番の楽しみに最初から行ってしまうのは、あまりに勿体無い気がしてね。
会場の端から、ゆっくり一つずつ、お嬢とあれこれ感想を言い合いながら、一歩、一歩、近づいて。

私などの感覚では到底考えつかない、反発する色同士の豪華な組み合わせ。
キルトという枠内に収まらない、奇抜な技術の行使など。
去年もこうやって、日本でしか知らなかったキルトというものが、実はどれほどのアートであるのかを、一作品ごとに教えられながら、辿り着いたのが彼女の場所だった。

b0059565_13334578.jpg

今年の作品のタイトルは、「Happy 10th Anniversary」
日本からアメリカに渡って、今年で10年経ったことを記念して。
知らない土地に来て、2人の子供を育てることは、決して楽なことではなかったけれど。友人達に支えられて、この年月を過ごすことができました。沢山の友人への感謝を込めて……
タイトルと名前を記した紙には、そんな言葉が綴られていて。彼女らしいなあ、とじんわりと胸に広がった。

桜の花をモチーフにした、白とピンクと黄緑の。明るく軽やかな色を選んでいるのに、華やかさより凛々しさを感じてしまうのは、背後に彼女という人が見えるから、なんだろう。
お嬢は去年のリボンがとても気に入っていたので、今年の作品に惚れ惚れしつつも、去年のも捨てがたいと口に出していたけれど。
私自身は、と問われれば、今年の作品は、更に一段心に深く入ってきたような、そんな思いで眺めていたよ。

b0059565_1334395.jpg

一層の丁寧さと心配りを感じる、今年の縫い目の一つ一つ。斬新さも確かにある画なのに、トラディショナルという言葉がしっくりとくる、地に足がついたような安定感。
それは、ここで過ごした10年という歳月が、彼女とご家族にとって、どういうものであったのか。その年を経て辿り着いた現在の姿が、このキルトと重なって見えてきて。
自分もまた過ごしたはずの、この国に来てからの10年を。彼女に抱く憧れや尊敬の気持ちと、自分に抱く後悔と。形や言葉にならないものが、このキルト一枚から浮かんでくる。


来年は、どんな作品を仕上げるのかな。
来年のキルトクラスは、どんな形で続いているんだろう。
来年も、その次も、その次も。繰り返しだけではない日々を。

キルト、という絵画に込められるもの、投げかけたいと願うもの、受けとめたと信じたいもの。
布と糸という媒体を通じて、広がる先はどこだろう。
*-*-*-*-*-*-*-*-*

ご本人の手による美しい写真は、みかさんのブログにて。
彼女自身の言葉で語られた、作品への愛情にじ~~ん、とします。(じ~~ん)

キルト展にて、沢山、たあああくさん、写真を撮ってきたのですが、果たしてこれがうまくアップできるのか。
不安という名の暗雲を背負いながら、これから作業にかかります。
というより、どれも捨てがたい作品ばかりで、一体どの写真を選べばいいのやら。(苦悩)
[PR]
by senrufan | 2008-10-26 13:23 | Trackback | Comments(16)
トラックバックURL : https://senrufan.exblog.jp/tb/9770729
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
Commented by Chico at 2008-10-28 14:03 x
ご無沙汰してます~♪
キルト、私も好きなのですが、なかなかこんな素敵に出来ないのが現状。
やっぱ持って生まれた才能なんでしょうね。
ほんと素敵です♪
私は10年目の記念日までに、1枚キルトを仕上げられたらと思っています。
その前に、妹のチビのためのキルトを仕上げなければっ!(そう言って半年以上、、、汗)

Commented by マミィ at 2008-10-28 22:06 x
去年のリボンも斬新で素敵でしたが、今年の作品も華やかでとても良いですねぇ。うっとりです。  
Commented by mikamika at 2008-10-29 00:31 x
うぎゃぁ(つぶれたカエルの声で読んでね)、先週はshinaさんに百万倍素晴らしく形容してもらい、さらに今度はMiyukiさんの美しい文章で百万倍素晴らしく書いてもらって、なんともはずかしい限り。
ネームプレートの字、それぞれの方に書いてもらったの。自分の字をさらす危険回避作戦成功♪ みんな綺麗な字だったでしょぉ。気が付いてもらえて嬉しいです。
いらしてくださって、本当にありがとうございました。

Chicoさん、半年なんて気にすることはありません。私なんて3年くらい寝かせているのが数枚。。。いつ出来上がるのやら。
Commented by ayumin_moo at 2008-10-29 01:51
キルト、見ているだけでほ~っと癒されますね。
shinaさんのブログでも拝見しましたが、ご友人のキルト、日本の心が表れていて、それが押し付けではなくじんわり伝わる優しさで、とっても素敵です~。
私なんて、小さな小さなキルト作品さえ半年以上放ってあって恥ずかしいったら。。。
その他のキルト作品のアップも楽しみにしています。(プレッシャー)
Commented by shina_pooh_at_sfo at 2008-10-29 02:29
わーい♪キルト教室の作品展示会、行けなかったのでここで楽しませて頂きました。大感謝です。みかさんに習っていらっしゃる方たちだから、皆さん素敵なセンスをお持ちですね。あぁ、でも、「Japanese Ribbon」は直で見たかったです。。どんなに素敵な作品だろう。キルトショーの様子も新しい作品に関してもいつもながらの的確な描写で。もう一度あのキルトが目の前にある感動を思い出せました♪
Commented by mame-honey at 2008-10-29 03:16 x
素敵なキルトですね~。
ほぅ~とため息がでる作品ばかりで、、作った方のお人柄にじみ出るような。
私は恐ろしく不器用な指をもっているのでこんな素敵な作品を作る方ってどんな魔法の指をもっているのかな~って思います。
Commented by Miyuki at 2008-10-29 13:47 x
*Chicoさん
改めて、お帰りなさ~い! 久々のChicoさんブログの更新が嬉しかったです♪
おお、キルトもやられるですか、さすがです。みかさんといい、Chicoさんといい、お料理上手な方は手芸上手でもいらっしゃるのですな。
10年目の記念、いいですね~vv Chicoさんだったらやっぱりスイーツ柄で、しかも横に実物もあって、鑑賞も味見もできるという(妄想真っ最中)
Commented by Miyuki at 2008-10-29 13:48 x
*マミィさん
出張、お疲れ様でしたね~~(肩もみ光線)
ね、今年のも素敵でしょ♪ マミィさんの次の額も楽しみでございますがな。
Commented by Miyuki at 2008-10-29 13:54 x
*みかしゃん
ごめんねえ、暑苦しい表現で(涙) でもこれでも抑えたの……ほんとはもっともっと、あれもこれも言いたくて言いたくて(はあはあ)
うん、皆さん字がきれいで驚いた! 自慢じゃないけど悪筆の私、とても自分じゃ書けません。作品といい札といい、日本人の奥様方の細やかさを改めて感じました。そして女どころか、日本人も捨てつつある自分をも。

寝かせてないで、早く仕上げてください。そうしたら私を始め、ファンの皆さんが喜びます。(ちょー真顔)(ぷれっしゃー)
Commented by Miyuki at 2008-10-29 13:57 x
*ayuminさん
なんか最近、ayuminさんからプレッシャーをかけられることが増えてきたような(どきどき) キルト、ぜひぜひ完成させてください&見せてくださいまし~♪
ところで、みかさんとayuminさんのお2人の事例で考えると、「バイクリストの奥様は料理も手芸もお上手」という法則が考えられるわけですが。この点について、自転車部の皆さんを調査していただけませんでしょうか。そして成り立つと証明されれば、うちの旦那を強引にバイクリストにならせようかと。そしたら私も、料理も手芸も上手くなれるのでは(死んでいいよ)
Commented by Miyuki at 2008-10-29 14:01 x
*shinaさん
いやあ、白状すると、shinaさんのところであまりに美しいキルト写真が拝見できたので、もう自分では書かなくてもいいかなー、なんて思っていたのです。でもそうなの、皆さんの作品が素敵だったのと、あのリボンとの再会が嬉しくてvv キルトショー、良かったですよねー!
Commented by Miyuki at 2008-10-29 14:03 x
*mame-honeyさん
そうそう、ほんとに人柄がうかがえる作品ですよね! 彼女の指は、正に魔法の指ですよ。キルトだけじゃなく、お菓子もパンもプロ級なのです♪ 私の指こそ、「All thumbs」の見本ですよ……あ、しかも植物も枯らす「黒い指」で……(虚)
Commented by peartree22 at 2008-10-29 16:01
わー、Miyukiさん、ありがとうございます!ぱちぱちぱちぱち!!!
みかさんが恥ずかしがって書いていらっしゃらなかった今年の作品の裏話も読んでいて、涙腺が緩んでしまいました。作品の拡大写真もうれしやうれし。
私もキルトだけでなく、縫い物全般が苦手なので、こうした作品を見るたびにため息です。
キルト展のさらなるレポートも待ってます♪Miyukiさんの文章がさらに作品を際立たせますから、読む楽しさもあります(あ、すみませんプレッシャーかけてしまって・・・でも本当に楽しみです)
Commented by Miyuki at 2008-10-30 08:43 x
*ちゃんさま
ねー、いつもながら謙虚な彼女は、多くを語らないのですよね~。ファンからしたら、それじゃ足りないっ!みたいな意気込みがわくじゃないですか♪ でも写真がしょぼくてすみません……(涙)
あああちゃんさまからもプレッシャーがああああ
というかね、とにかく写真の出来が悪くて、それで困っているのですううう
Commented by 執事です! at 2008-10-30 11:51 x
華やかな会で、楽しかったねえ。
Commented by senrufan at 2008-10-30 13:08
*執事どの
見事なおもてなしぶりのおかげで、楽しさ倍増でございましたあ♪


<< 留まる時間は一瞬で 探して、試して、選択して >>