人気ブログランキング | 話題のタグを見る

自己満足の線引きは

救世軍日本伝道記念日、孤児院の日、国際ビーチクリーンアップデー
リンカーン、奴隷解放宣言(1862年)
米政府が「降伏後における米国の初期の対日方針」を発表(1945年)
横綱・千代の富士、本場所通算965勝の最多記録を達成(1989年)


自己満足の線引きは_b0059565_13191180.jpg

性格にはマメなところなど欠片もないくせして、相変わらず豆好きな私。
最近、この豆を発芽させて喜ぶ、という愉しみを覚えてしまいました。(ちょっと目を伏せながら)

植木に関しては、どんな苗でも枯らしてみせましょう、と豪語してしまうぐらいに殺し屋体質ですが(自虐ぷれい)、豆はその溢れんばかりの生命力でもって、見事に発芽してくれるのですよ。もー、愛しくて愛しくて、食べちゃいたいぐらいに愛しいから、全部きれいに食べちゃうんですけどなにかご意見でも。(聞くな)

やり方はとても簡単で、一晩水に浸しておいた豆を、ザルにあけてボールで受け、あとは1日1~2回、ざーっ、と水をかけるだけ。ガーゼや瓶で作るのが本式(?)らしいですが、この簡易版でも大丈夫。
早いものは1日で、大抵は2~3日で発芽します。そして後はぐんぐん伸びる~♪
発芽に伴う代謝の中で、種子のときには存在しなかったビタミン、ミネラル、フィトケミカルなどが新しく合成されてくるので、元々パワフルな豆達が、更にレベルアップしてくれるのですよね。

発芽した豆は、スープに入れたり、サラダに入れたりと、調理法は色々。ですが、実は私のつまみ食いが一番多いかも(殴)
生で食べればしゃくしゃくと、歯応えとさっぱり感までご馳走です。

* * * * *

【雑事】

レギュラーなコーヒーこそほとんど飲まなくなったものの、コーヒーファンであることは変わりなし。特にあの香りは、いつ嗅いでも恍惚状態。(またたび)
まことコーヒーなるものは、フランスの政治家、シャルル・タレーランが言った通り、
「悪魔のように黒く、地獄のように熱く、天使のように清く、恋のように甘く」
世界中の人をとりこにしてしまうもの。

健康の為にカフェインをやめよう、とか、
抗酸化物質が豊富で、脳の老化防止に良い、とか、
色々と賛否両論なれど、それは個人の信奉の下、納得のいく飲み方でどうぞ、もしくは飲まないという選択肢もアリだよね。


で、私的に納得のいく飲み方、というより買い方を探してみれば。
知っている人は知っている通りの、SOBF、というキーワードを教わったんだよ。




*-*-*-*-*-*-*-*-*

S as Shade Grown
日陰栽培、ということ。

自己満足の線引きは_b0059565_1326258.jpg元来コーヒーというものは、熱帯雨林の鬱蒼とした森の中、木蔭で育つ植物である。
コーヒーの実を直射日光から守るだけでなく、湿度の高い土壌の栄養分を吸収し、また自ら葉を落とすことで、根を蓋って守るのだ。

しかし、近代農業のプランテーション化が進むにつれ、より効率の良い収穫を目指して、新しい品種が作られた。
直射日光に強く、木蔭を必要としないその種は、代わりに化学肥料や農薬を必要とするハイブリッド種であり、こちらに切り替えられた畑は、栽培の為に森林伐採が進むことになる。
このハイブリッド種の栽培が始まった1972年以来、6百万エーカーのコーヒー畑のうち、60%の木が取り除かれることになったという。

化学肥料や農薬を必要とするということは、結果として別なコストがかかることになり、更には土壌は汚染され、水が足りなくなるという事態を生み出し、Unsustainableな畑へと変える羽目に陥っている。
皮肉なことに、貧しくてハイブリッド種に替えられず、以前のままの木蔭栽培を細々と営んできた農園のみが、Sustainable(持続可能)な状態を維持できていた、という結果が明らかになりつつあるようだ。

Shade Grown Coffeeとは、複雑で多様な生態系を持つ熱帯雨林を保護し、従来のままの木蔭栽培で育てられたコーヒーを指す。
たとえ商売的に効率は悪くとも、ゆっくりと時間をかけて熟された、コーヒーの実が持つ香りと味は、そのまま自然の持つ豊かさと意味を伝えてくれるものであろう。

※認定マークは、Rainforest Allliance(RA)によるもの


O as Organic
有機栽培、ということ。

説明不要、だよね。


B as Bird Friendly
鳥に優しい、ということ。

自己満足の線引きは_b0059565_13265079.jpgShade Grownのコーヒー農園は、同時に鳥の重要な生息地でもある。木々が土壌を豊かにして、生息地を提供し、鳥は餌の虫を漁ることで、昆虫の繁殖をコントロールする。
しかし熱帯雨林の伐採は、この10年で、渡り鳥の数を20%も減少させるという結果を生むに至っている。

1996年、Smithsonian Migratory Bird Center(スミソニアン渡り鳥センター)が、Shade Grown Coffeeの農家の支援に乗り出した。
大勢の環境運動家や農夫、コーヒー会社の人間を集め、shade coffeeの価値と意味を世間に広めるべく、プロモーションを行うことを決定したのである。

そして作られたのが、Bird Friendly Label
オーガニックでshade grownであるコーヒーを、スミソニアンが独自基準で査定し、認定された商品にはこのマークがつけられる。
このマークのコーヒーを売る会社は、コーヒー1パウンド(454g)につき、25セントを環境保護と研究の為に寄付する、という決まりになっている。

現在アメリカでは、全コーヒー豆の売上のうちの1%(約3千万ドル)が、Organic Shade Grown Coffeeであるそうだ。


F as Fair Trade
公正な取引、ということ。

自己満足の線引きは_b0059565_13282521.jpg自己満足の線引きは_b0059565_1342971.jpg砂糖、コーヒーなどの食品、コットンなどの衣料品。どれもアフリカや中南米などの発展途上国において、農家が毎日働いて作られているものであるにも関わらず、不当に安い価格で買い叩かれる為、彼らの手元にはわずかな賃金しか入らない。
手で摘み取ったコーヒーの収入は、1パウンド(454g)につき、わずか4~5セント。
カカオ豆の収穫の為に働かされている子供達の収入は、1日に1ドルにも満たず、彼らのほとんどがチョコレートを食べたことがない。

このような立場の弱い労働者に、まずは公平な賃金を保証し、労働環境を向上させ、彼らの権利を守ること。
更には国際貿易における、発展途上国と先進国間の公平を図ること。
不当な児童労働や、乱開発による環境破壊を防ぐこと。
そして、直接貿易・Sustainableな農業が実現できるように貢献すること。
以上を目的とした運動が、Fair Tradeである。

現在では様々な企業や国が参加し、その規模は日々拡大しつつある。
国際、もしくは各国独自のフェアトレード認証ラベルを作り、その認定を受けてラベルを明記した商品が、市場に並ぶようになっている。

※認定マークの左側は、Fairtrade Labelling Organizations International
 (FLO)(国際フェアトレード)の認証ラベル
 右側は、Trans Fair USAのもので、FLOによって認定された米国製品につけられるもの
*-*-*-*-*-*-*-*-*

ずっと前の日記で、フェアトレードについては一言だけ書いたことがあったなあ。
フェアトレード、シェードグロウンぐらいは知っていたけど、バードフレンドリーはつい最近知ったこと。相変わらず無知蒙昧な我が身なり。(お決まりのセリフ)

レギュラーコーヒーを飲まなくなったということは、家でも買わなくなったということで。冷凍庫に眠ってるコーヒー豆、あれはいつ買ったものだっけ。(遠い目)


でも、再び買う時があるならば。絶対SOBFな商品で。
それは、コーヒーに限ったものではないことは、勿論言うまでもなく。

それで世界が変わるとか、そんな大層なことを考えてるわけではなくて。
ただ、私でもできるほどの小さなことがあるのに、それから目をそむける理由を、自分の中には全く見出すことができないので。
そして、そんな些細なことであっても、やった時とやらなかった時の、気持ちの差の大きさを知っているので。
寄付やこの手の運動に対しての、微かな不安は常に抱えつつ、それでも信じたいという気持ちが勝るから。
そんな理由だけでも、私自身には十分なのだ、と思うんだよ。


将来、コーヒーを飲みに行くカフェにも、こんな認定制度ができるかもしれないね。
by senrufan | 2008-09-22 13:17


<< その差は埋めるべきものなのか たとえ選択肢は多くとも >>