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まずは素材ありきという

日刊新聞創刊の日、食糧管理法公布記念日、国際母語の日
日本初の日刊新聞「東京日日新聞」が創刊(1872年)
日米新通商航海条約調印。関税自主権の確立(1911年)
黒人指導者マルコムXが暗殺される(1965年)


マクロビオティック的「良い睡眠」のススメ、その1。
それはなんと、「北枕」、なんだそうですよ。

地球というのは、例えれば大きな磁石のようなもので、磁力が流れているわけですが。
その磁力は当然、人間の体にも流れているわけですね。体の経路、という言葉でもうかがえるように。

その流れを良くするためには、北枕が一番なんだそうでございます。

え、じゃあ、死んだ人にやる、というのは?と思ったら。
昔、亡くなった人を北枕にしていたのは、「亡くなった時ぐらい、せめて北枕に必ずしてあげよう」ということだったんだそうですよ。


迷信と思ってることが、意外とちゃんと根拠のあったことだったりする。
ただの習慣的食べ合わせ、と思ってたことが、科学的にも合理的だったりする。
マクロビの知識をかじり始めると、つくづく昔の人のえらさを思い知ることが多いのです。

* * * * *

【レストラン】
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楽しいツアーの後は、やはり工場内にあるカフェでランチをば。
ここも美味しいとの評判なので、もう一つのお楽しみ、であったのだ。




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横に長い形のカフェは、沢山の窓のおかげで、外の雨模様にも関わらず、とても明るく感じがいい。
入口に黒板があり、今日のお薦めメニューが手書きで書かれてる。カウンターの上にはずらっと本日のスイーツ類。そしてお菓子やチョコの本も積まれてて。こういう”小道具”にも感心する。

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本日のスープ、本日のサラダ、本日のキッシュ。どれもそれほど目新しい内容ではないけれど、果たしてどう作ってあるんだろう。
少しでも種類を多く試してみたくて、私はハーフのパニーニサンドとスープのセットを頼んでみたよ。

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Portobello MushroomFontinaチーズ、そしてArugulaが入ったパニーニ。程好い熱さで、切ると中のチーズがとろりと顔を出す。
ポートベロの弾力も心地よく、余計な調味料がなくて、素材そのものの味がする。

添えられたサラダは、ミックスグリーンに、オリーブオイルとバルサミコのシンプルな作りのようだけど、食べてみたらパラパラとかけられていたナッツ状のもの。これがカカオニブだったよ。
こういう使い方もできるんだなあ。

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一緒に来たのは、本日のスープのうちの、Cream Mushroomの方。
見かけこってりなんだが、飲んでみると沢山のキノコ類の旨味が出汁になってて、それにぎりぎりの塩・胡椒という感じ。
これまたすっごく気に入った。炒め過ぎてないキノコは、その歯応えも味のうち。

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これはお嬢が頼んだ、本日のスープ・Butternut Squashと、Fruit Salad
これもあっさり目のバターナッツ、甘味はほんのり、コクも適度。
フルーツサラダは盛り沢山で、バナナ・ブルーベリー・ブラックベリー・ぶどう・メロン・りんご・梨。これだけで軽く3人前。

友達が頼んだキッシュも一口食べさせてもらったの。
ふわふわのアパレイユに、さっくり歯応えのパイ生地。そして中に入ってる野菜の甘いことったら。
素材自体がこれだけの甘味と味をちゃんと持っている分、調味料がいらないというか、わざと加えずにいてくれているんだろうと思われる。
ああ、厨房に押しかけて、こちら流のやり方を聞いてみたい。そんな風に思ったぐらい。

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そして本日のヒット作。友達のお嬢さんがチャレンジしてみた、Cacao Cokeなる飲み物だ。

「どんなものがくるんだろうね~」
「ただのコーラにチョコレートシロップを混ぜてあるだけだったりしてね!」

なんて笑ってたら。
ほんとにきたのはそんなものだった

誰もが一口飲んで、
「水っ!」
と叫んだ味。
元々甘いコーラに、甘いチョコレートが加わったら、三倍の甘さになるんだなこれが。なんというか、喉が焼けるような甘さ?

これは、砂糖中毒の人が喜ぶ味なんだろうなあ……
ふとそんなことを思っちゃって、なぜだかちょっぴり背筋が寒くなったよ。

でもね、彼女はえらかった。氷が溶けて薄まるのを待って、ちゃんと最後まで飲みきったよ……!(涙なしに語れない)
しかしその後やはりというか、気分が悪くなっちゃって。ショップに漂うチョコの香りさえ、「耐えられない~」と外に出てしまったぐらい。
うん、君の反応、とっても正常。

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壁には何枚ものパネルがあって、これがまた美しいスイーツ写真ばっかりなの。
実際はとても食べられないだろう、非常に濃いデザート類揃いなんだけど、こういう風に見せられると、やっぱりデザートは芸術の一つなんだよなあ、と思わずにはいられない。
シェフ、それは職業・アーティスト。手も目も舌も、全身で。


そしてそのアーティスト達も、そうでない凡人の私まで、分け隔てなく使える材料を提供してくれるメーカーという存在。
どこにも尊敬、どこにも感謝。楽しいツアーの一日でした。


Café Cacao
914 Heinz Avenue
Berkeley, CA 94710
by senrufan | 2008-02-21 14:09


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