伝統と革新の相互作用

St. Peter and St. Paul (Colombia)


読書ブログ更新 : 「名探偵のコーヒーのいれ方」&「事件の後はカプチーノ」


日本語活字におけるふりがな。活字出版の世界では”ルビ”と呼びますね。
しかしこのルビなるものの由来は何か、と思ったら、英語のrubyから来ているそう。

あの紅の宝石のルビーのruby? そんなベタな、と疑って辞書を引いたら、
あ、ほんとにあったわ、その意味。(驚)


って、もしかして知らないのって私ぐらいだったりして。(大変ありがち)

* * * * *

【お菓子】
b0059565_1325697.jpg

こちらのレシピ本は、日本の本みたく写真が豊富じゃないんだよ。
ヘタしたら出来上がり写真すらなかったりするので、材料とレシピの文字を睨んで、出来上がり図を頭に描くという、頭の体操&想像力の鍛錬に大変良いという巷の噂、ということは全く聞いたことがない。
でも雑誌はさすがにそうでもない。むしろ、おおっ!と思わせる美しい写真がどーんとのってて、でも材料を見て砂糖の量に打ちのめされ、という逆パターンすらあるんだね。



中でもたま~に私がのぞくのは、Cook's Illustratedという料理雑誌。
その名の通り、写真よりもイラストの数が豊富なぐらいなんだけど、そのイラストがなかなか細かく良い出来な上、内容が食材や調理法の比較が多く、ためになるウンチクが楽しいの。

そして先日スーパーのレジに並んでいる時、ふと目にした最新号。どれどれと手にとってみたら、記事の一つに「Best Blueberry Scones」というのがあるではないか。
朝食用にスコーンやマフィンのレシピを集めている現在、これはぜひとも目を通さずにはおられまい。ということで、お買い物に加わったとさ。

帰ってからじっくり記事を読む。
ライターさんの言うことには、今までいろんなスコーンを作ってきたけれど、やはりまだ不満があると。かの人が目指すのは、更にrichでlightでflakyなスコーンなんだって。
そんな方が懸命に考えて作り上げたレシピだもの、これは作ってみなければなるまいよ。材料は全てうちにある。ということで早速取り掛かる。


さて、ライターさんの理想のスコーンは、パイのような軽さを目指す。
なので、パイのように何度も生地を折り畳んで層を作ることによって、ふんわりと膨らむ生地を目標としてるんだね。

その第一の鍵がバターに在り。
スコーンというと、前にも書いたけど、バターを指で粉にすりこむというrub-inという作業が不可欠で。しかしこの時にもたもたしてると、手の熱でバターがべたべたになり、さっくりした生地になってくれない。
少しでも作業を早くしようと、冷凍庫に入れておいたバターを細かい角切りにして粉に混ぜるところから始めるんだけど、それでもまだライターさんは安心できないんだって。フードプロセッサーも不満なんだって。

では、かの人の案はどんなものか。
冷凍バターをあらかじめおろし金ですりおろし、ぎりぎりまで冷凍庫に入れておいて、それを生地に手早くすりこむというものさ。

なのでやったよ、ガシガシとすりおろしバター。しかしおろすそばからどんどんバターが柔らかくなるというか、支えている指の熱でバター本体が柔らかくなるから焦るというか、
少なくともほんとは途中でこんな写真(↑)を撮ってるバアイではないことは確か。
このバターと、具になる生ブルーベリーが、それぞれ冷凍庫で待機。

バターが再び冷えた頃を見計らって、いよいよ材料の計量にかかる。
薄力粉、砂糖、ベーキングパウダー、ベーキングソーダに、レモンの皮のすりおろし。
この中にすりおろしておいたバターを入れて、出来る限り手早く粉となじませる。
うん、確かにすりおろしていて細かい分、角切りよりははるかに楽。しかしその事前準備のあの手間を考えると、一体どちらが良いんだか。

できあがった粉の中に、レシピだとミルクとサワークリームを入れるところ、余ってたバターミルクで代用。これで良いはずだ、大丈夫。
スパチュラで混ぜてひとかたまりになったところで、ボールから台の上に生地を出す。打ち粉をしつつ、生地を畳んでこねるということを数回繰り返す。これは、ライターさん目指すところの”パイのような”食感をもたらす為。
こねた後は四角にのばし、縦に三つ折り・横に三つ折り。ここで再び生地を冷凍庫で休ませる。

b0059565_1373399.jpg再度こね台の上に出した生地、畳んであったものを広げなおし、ブルーベリーをその上に散らして、こぼれないように生地に手で押し付ける。
その生地を今度は「シナモンロールのように」、下から丸めていくんだよ。

これは実は、もう一つのライターさんのこだわり所。普通に生地に生フルーツを入れて一緒にこねると、潰れてベタベタになってしまうので、それを避けたいと考えたポイントなんだって。
今が短い旬であるブルーベリー、直径2cmはあろうかという大粒なものばかり。これを汁も残さずちゃんと味わう為には、確かに良い方法かも。

丸めて長方形の棒状になった生地を、ナイフで三角形に切り分けて天板に並べ、オーブンで焼くこと18分程度。
レシピでは更にバターを上に塗って、砂糖をふりかける、という手間があったんだけど、これはもう無しとした。

b0059565_137869.jpg

焼きあがって冷めたスコーン、恐る恐る食べてみる。
お、なんかスコーンじゃないみたい。ケーキみたい。
というのは、今まで味わったスコーンって、もっと固くて、食べるそばからぽろぽろこぼれるような生地が普通だったから。
でもこのスコーンはふわっとしてて、こぼれることがほとんどなくて。大きなままで残ってくれたブルーベリーが、口の中でジューシィな味を加えて、ますますケーキっぽい雰囲気だよ。

手間は色々かかったけど、その分新しいスコーンが楽しめたので、結果オーライ。美味しかったし面白かった。
でも残念ながらこれは、朝食にささっと作る、というわけにはいかないなあ。

と思ったら、この生地はしばらく冷凍しておいても味はほとんど変わらない、というコメントがついていて。私と同じように、「これは朝からやる仕事じゃない」とのたまう読者の不満に、前もって答えてくれていたよ。
じゃあ余力のある時に作っておいて、生地を冷凍させておき、欲しい朝に取り出して焼くということも可能なわけだな。
あとは、「再びこの作業を繰り返す気になるか」という問題を残すのみ。(……)


Cook's Illustrated

* * * * *

【家庭内事情】
焼き上がった8個のスコーンのうち、味見を兼ねてお嬢と1個ずつ食べて。
残りのうち4個を友人に持って行くつもりで、ラックの上で冷ましてたんだけど。

そろそろ袋に入れようかとキッチンに行ってみたら、

全てのスコーンに、満遍なく穴がボコボコとあいていた。


我が家のフルーツフリークが、ブルーベリー狩りをした跡だった。



怒鳴ったところで戻ってくるはずもなく、再び焼くこともできず。
泣く泣く余っていた生ブルーベリーを穴に押し込み、ぱっと見の体裁だけは整えて、友人に平謝りして受けとってもらう羽目になったのさ。

12歳って、こおゆうことする年だっけ。(遠い目)
[PR]
by senrufan | 2007-06-30 12:59 | Trackback | Comments(6)
トラックバックURL : https://senrufan.exblog.jp/tb/7049459
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
Commented by すれっぢ at 2007-07-04 09:35 x
う~ん、冷凍バターのすりおろしまで来たか・・・(笑)極めてますね~。そのレシピを考えた人も凄い!! いわゆるチーズおろしでおろしたら、もう少し簡単なのではないかと、感じましたがどうなんでしょうか。

レシピ通りの砂糖の山作って、呆然としている妻を良く見かけるような(笑)
Commented by Miyuki at 2007-07-04 13:13 x
*すれっぢさん
確かに、よく考えたレシピだなー、と感心です。こういうロングセラーのお菓子になると、もうあまり改良の余地はないと思ってしまうのに、すごいですよね。
そしてすごいのはすれっぢさんも! そなのです、これはほんとはチーズおろし推奨なのですが、私が持ってないのでああいう羽目になったのでした、たははっ(笑)
砂糖はもう何も考えずに減らす! これも「甘さを抑えて」となってましたが、脊髄反射で半分にして作ったら、かなり控え目な甘さになってしまいましたよ。たまには信用しろよってことかなー。
Commented by さく at 2007-07-04 17:42 x
その穴から転げ落ちたブルーベリーをぱくっと口に入れ
「ブルーベリーだ。ラッキー〜!!」と騒いでた、
男子2名がいたとかいないとか。

ああ、そんなに手がかかってたんだ。
どおりでおいしいわけだ。(感動)
冷めてもあんなにおいしいスコーンなんて初めて。

もう何だか金のなる木を手にしたような気分です。
(金=パン、木=Miyuki)
神様、ありがとう。
Commented by peartree22 at 2007-07-05 17:05
すごいですね、このレシピ!今度ブルーベリー狩りに行こうと思っているので、これやってみる・・か、な?かなりバターを摩り下ろすのに、この暑い鹿児島ではかなりどろどろになりそうで・・・。冷房を効かせてやるかしら?でもさすが、このような躊躇しそうなレシピにも挑戦するところが、Miyukiさんと私の探究心の違いですね。
美味しいものには手間をおしむな!私にはこの探究心がちょいと足りず、何事も中途半端で終わってしまうのです。
Commented by Miyuki at 2007-07-06 01:14 x
*さくさん
わあん、そう言ってもらえてすっごく嬉しいですうう(感涙) おいしかったのはレシピが良かったからですが、私も食べてみたかったので、とにかくもらってもらえたことに感謝しきり。
これからもどうか押し付けさせて下さい……私こそ、金脈に行き着いた気分でございますよ、うるうる。
Commented by Miyuki at 2007-07-06 01:16 x
*ちゃんさま
これは生フルーツにはお勧めレシピですよ~! でもそなの、バターすりおろしがねえ……なので、私も次回はフードプロセッサーでががーっとやってしまうかも。でもその後の生地の捏ねや巻き巻きをちゃんとすれば大丈夫じゃないかなあ。
美味しいものに手間を惜しまないのは、単に目移りしているだけで、それぐらいなら普段の食事をまともに作れ!というツッコミも百万回してます。えっへん(殴)


<< July・Juillet・7月 好奇心は猫までも >>