溢れて拡がり満たすもの

【イベント】
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友人と一緒に、Oakland Interfaith Gospel Choirというゴスペルグループのクリスマス・コンサートに行ってきた。しかも友人の車での送迎付という、身分をわきまえない贅沢さ。(大感謝!)

私が初めて聴いたゴスペルCDは、友人がくれたこのOIGCのクリスマスソングのアルバム
彼女と一緒にカレッジのゴスペルクラスをとってはまった旦那様、オーディションを受けてこのOCGIの一員となられ(すごい!)、今日はそのお姿も拝見したかったのだ。導き手が奥様というのが、なんとも幸せそうでいいじゃないか。

前回初体験のカレッジでのゴスペルコンサートに、このOIGCも参加していて。しかし今日の演奏は、CDもそのコンサートも吹き飛んでしまうほどのパワーと迫力。
なんて自在に伸びる声。会場の隅々まで届く響き。耳から入って、脳と心臓をガンガン激しく揺さぶってくる。
歌詞はわからないのに涙が勝手にあふれそうで、必死でこらえていたせいでこめかみが痛くて。
身体の揺さぶりに耐えようとして歯を食いしばっていたせいで、顎関節が痛くて。
座っていても自然に身体がリズムをとるので、首まで痛くなって。
友人と一緒に立ち上がって踊り始めて、実は私の身体はずっとこうしたかったんだと気づいたよ。

演奏に合わせて夢中になって手拍子をとりながら、でも高揚感の中にほんとに些細な、一抹の寂しさがあって。
学生時代にバンドやオーケストラをやってきて、楽器をやめたことは後悔していないのだけど、その仲間に一員として所属した上での演奏、あの一体感だけはいつまでも恋しくて。
ここで私が全部の歌詞を知っていて、全て一緒に歌ったとしても、あくまで客席からの応援にすぎないということが、きっとわけもなくあふれそうになった涙の、ほんの一滴分の理由。

国境も人種も越えて歌われる、神様への熱烈なラブソング。
自分の信じる神と自分との関係の在り方は、あくまでもその人それぞれで、ひけらかすものでも卑屈になるものでも、ましてや強制できるものではなく。
そんな一人一人が集まって、自分の中の神に向かって声を張り上げ、手を伸ばす。その手が決して届かないものを讃える為に、地の人間が生みだした音楽がゴスペルであるとも思う。



* * * * *

【イベント】
ルドルフ・シュタイナーという人が昔ドイツにいて。彼が生みだした独自の人間観をもとに唱えられた教育法を、シュタイナー方式と呼ぶ。お嬢がまだ小さい頃、興味を持って色々と本を読んだり、ネットの海を情報を求めて泳いだりした。
シュタイナーの学校は欧米を中心にして、いくつかの国にある。ここカリフォルニアにも隣の市に一校あり、そこにお嬢を入れるかどうか、随分と悩んだ。
結局は諦めたものの、あの学校に行っていたら、きっと彼女は特定の時期をとても楽しんだだろうということは、今でも疑っていない。

せめてというわけではないのだけど、この学校を年に一度訪れるのが、12月のホリディフェアの一日。子供に向けた数々のアクティビティ、自然素材のものを中心にしたギフトショップがあり、母子揃って逃したくないイベントなのだ。
ただ残念なことに補修校があるので、ここ3年は補修校の後に駆けつけて、わずか1時間だけを目一杯楽しむという形になっている。

時間的に1つ2つしかできないアクティビティ、お嬢は今年はCandle Dippingを選んだ。
熱いろうを入れた缶と、冷たい水が入った缶が並んでいて、重りをつけた糸をまずろうの中につけ、その後で水につける。これを交互に繰り返すうちに、糸の周りに段々とろうがついてゆき、ろうそくの形になっていく。
まだろうが柔らかいうちに、木の実や葉をつけて飾り、自分だけのキャンドルが出来上がる。ろうの匂いと、乾燥させた葉や実の匂いが混ざって、癒される香りを漂わせてくれるんだ。

ギフトショップでは大量の本、シルクの手染めのスカーフを何枚か、そして羊毛の固まりを買って。そのままお嬢へのクリスマスプレゼント。

シュタイナー方式に惹かれたのは、こんな形で世界を愛するのも良いと思ったから。
私は特定の宗教は持たないし、何かにすがったりすることはないが、自分は大きな流れの中にいるという思いと畏敬の念は常にある。
お嬢がもし何か宗教を選ぶのであれば、それは自分自身がいつか見つけるものであるべきだと考え、学校を選ぶ時は宗教系は着実に避けた。しかしまだ自分の周囲が良く見えない頃は、宗教を通してではない形で”神”をそこに据えた方が、世界と自分との関わりを感じるのが容易になる。神話や民話がまず始めにあるのが、私の望んだものだった。

今日この学校で彼女が選んだ本の半分は、各国の神話や民話集。おととしやはりこの学校で買った「ホメロス」は、今でも大のお気に入りの一冊だ。
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by senrufan | 2005-12-03 13:57 | Trackback | Comments(0)
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