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未知の領域

読み終わった本が何冊かあるのだが、感想を書き損ねていたので、今日は少しでも。(ということは暇な一日だったのだな)

藤原正彦・小川洋子著「世にも美しい数学入門」を読む。
数学どころか算数時代に落ちこぼれた私が、なぜこの本を手にとってしまったのか。恐るべし、藤原正彦氏の魅力。(ただのファン)
エッセイストとして名前が通っている氏だが、本職は数学者。御自身のエッセイの中で何度も繰り返されていたのが、「数学は美しい」という言葉。この本ではその美しさについて、数学者を主人公にした小説を書かれたことのある小川洋子氏と語り合う内容になっている。
白状すると、有名な公式や難問を解説しているところはほとんど理解できなかったのだが(うつけ者)、数学が好きな人ってあの世界をこう感じるんだ、という感覚を解説してもらったという感じ。
人それぞれに育まれる美意識があるが、数もずばり数感覚が育たないとどうしようもない。それは生活の中で磨かれる数感覚と、美意識のエリアにて育つ数感覚の2つがあり、前者がうまく育てば好成績をとることができるであろうが、更に数学者となるには後者の感覚が絶対不可欠のようである。
両者とも育たない場合、数学、ひいては物理を天敵と見なす輩となるのだな。私のように。(胸をはる)

宮子あずさ著「看護婦だからできること」を読む。現役看護婦である氏が、3Kと言われる看護婦の仕事について楽しく語ったエッセイ。
どこをどうとっても大変としか思えない看護婦の仕事だが、なんとも当たり前のようにこなしておられることに驚嘆する。
病院にいる病人はどうしたって性格の弱い部分が出やすいもので、そのような苛立ちや八つ当たり、泣き言をぶつけられ、しかしその人に看護という形で奉仕するというのは、エゴイストを極める私がどう考えたって、あまりにアンフェアであると思うのだ。
しかし極端に大きくくくれば、例えば営業だってそういう仕事であるわけで。それでも尚且つ看護婦が大変と感じる理由は、それが人の生死に関わる仕事であるからに他ならない。
そんなことまで!?というエピソードを、楽しい口調で語ってくれるあずささん。しかしそれを、毎日のことだから感覚が麻痺しちゃってるんじゃないか、と見るのは違うだろう。
崇め奉るのも憐れむのも同情するのもふさわしくない看護という仕事について、少しでものぞいてみたい人にお薦め。

2冊の感想ですでに力尽きる。
by senrufan | 2005-06-14 11:03


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