「ある程度の反対は、人にとって大きな助けとなる。
凧は風と一緒に上がるのではなく、風に向かって上がるのである」
----- ルイス・マンフォード
(アメリカ人、社会学者、1895年10月19生まれ)
今年も作りました、
トマト味噌ソース。
毎年、Heirloom tomatoが沢山出てきたら、多めに買って作ります。
作り方は、って、
過去日記に書いてたので、割愛です。
作り終わったら、小分けにして冷凍。
来年まで持たせられるかなー。(それもどーなんだ)
* * * * *
【レストラン】
うし、だいぶ現在に近づいてきたですよ、この日記。
……4月の旅行記は置いといて。
先日、お友達4人と一緒に行った遠足の行き先は、かの有名なシェ・パニーズ。
なぜか、日本でも人気のシェ・パニーズ。
今まで私がおじゃましたのは、3回だったかと。
といっても、メインのレストランの方ではなくて、2階のカフェの方ばかり。
最後に行ったのは、一体いつだったかなー。
正直に告白してしまうと、初回は大感激だったシェ・パニーズのカフェ、
2回目、3回目となるうちに、段々と、ううむ、ううむ。(察してください)
サービスや雰囲気は満点だし、野菜はすごく美味しいのだけど、
お肉やお魚メニューが、好みより脂っこかったり、しょっぱかったりしてね。
や、ただの個人の好みの話、なんですが。
ベイエリアのレストランのレベルが急速右肩上がりの中、良いお店が色々増えてきて。
2~3年前(うろ覚え)に、シェ・パニーズがミシュランの星を落とした時、即座に異議を唱えられなかったことを覚えてる。(誰にだよ)
つーても、私が行ったのは、カフェ部門だけだから。
いつかレストランに訪問できたらなあ、とは思いながら、でも予約が取れる気がしない……
そんな時、仲間内で次の遠足先を相談してた時、候補に挙がったのがシェ・パニーズ。
Sちゃんが未訪だったので、それならぜひ一度、とな。
数年ぶりに訪れたお店は、2013年の火事の前と全く変わらない佇まいで迎えてくれたのだ。
懐かしい、濃い木の色が大好きな内装。
店員さんの温かく丁寧なサービスも、変わらない。
この日のメニューを渡されて、さあ、みんなで悩む、悩む。
せっかく5人なのだから、色々とって、なるべく沢山味わいたいけど、胃袋の容量は有限です。
コースも魅力的だったんだが、ここは前菜とメニューから、数品ずつオーダーする作戦で。
StillとSparkling、2種類のお水をいただいて。
配られたグラスも各自ばらばらなのが、かえって良い。
お店の名前が入ったグラス、これ素敵。持って帰れればいいのになー。(真のオバハン)
さて、運ばれてきました、前菜一皿目。
Marinated beets and leeks with mustard and egg。
ほんとに、こちらでいただくビーツは美味しいね。
ベビーリークも、火を通しすぎない歯応えが、また嬉しくて。
マヨネーズみたいなソースがかかってたんだけど、これがまた、んまいのよー。
前菜二皿目は、
Shaved vegetable salad with creamy herb dressing and Clifornia king salmon rillettes。
薄くスライスされた野菜達と、サーモンパテがのったバゲットね。
これもね、野菜がすごくフレッシュな上、サーモンパテが旨くてね。
それなりに塩味が効いているんだが、バゲットとはナイスなペアなのだ。
メインに移って一皿目は、
House-made rigatoni with basil pesto。
チェリートマトとパルメザンチーズが入ってる。
見かけから、こってりしているかと思いきや、柔らかなお味で美味。
ペストの香りの良さと、トマトの甘味と、そして自家製パスタの美味しさが印象に残った一皿ね。
メイン二皿目は、
Grilled Riverdog Farm chicken saltimbocca。
ほうれん草とセージ、そしてパースニップのピューレ添え。
このチキンがしょっぱくて、全員で結構驚いた。
つか私は、またか……と、ぼそっと内心で呟いた。
せっかくの美味しい野菜も、チキンの塩辛さに混じってしまって、残念無念。
グリルの具合はグッドだったのに、うーん、ワインを頼んでいたら良かったのかなあ。
メインの最後は、
Pizza with wild nettles, chanterelle mushroom, and Pecorino。
ネトルときのこのピザですな。
クラストがすごく美味しくて、チキンと別な意味でびっくりだ。(失礼な)
上にのった具も、程好い焼き具合でチーズとタッグを組んでたよ。
お腹も適度にいっぱいになってきたけれど、デザートもやっぱり頼みたい。
5品あったメニューから、2品を選んでお願いしてみたよ。
Crème fraîche panna cotta with wood-oven roasted figs。
このパンナコッタ、とってもミルキーですんばらしい。
そして果物はフレッシュ派の私も、焼きいちじくの美味しさには文句なし。
最後は、
Emerald Beaut plum galette with rasberry ice cream。
プラムの甘酸っぱさも良かったけど、クラストがさくさくで、んまいのよー。
パスタやピザといい、こちらの粉物の上手さ&美味しさは、さすがの一言です。
お料理が来る前に、キッチンに
アリス・ウォーターズさんがいらしてて。
うわあ、本物だあ、とこっそり騒いだけれど、写真はさすがに失礼かな、と躊躇しているうちに、どこかに行かれてしまったです。ぐすん。
この前、
大統領から表彰されたばかり、だったよね。
今では、ベイエリアではすっかり当たり前になった、Organic・Local・Sustainable。
ウォーターズさんとシェ・パニーズが原点だった、とは、改めて思うこと。
今は、地域の食育活動に邁進されていらっしゃることも含めて、しみじみと尊敬の気持ちばかりが沸いてくる。
当たり前で、シンプルで、そして、どんな物事のベースで在りうること。
何年も先を見据えた活動というのが、どれほど価値があって、勇気と忍耐力が必要かというのがわかるようになったのは、この歳になったおかげかな。(遅すぎです)
友達と一緒に行けば、美味しいご飯は、なお美味しい。
運転してくれたむらさきちゃんを始め、皆々様に大感謝。
実はこの数日前に、右膝をひどく傷めてしまって、私だけキャンセルかな……と暗くなっていたのだけど、
思い切って参加させてもらって、ほんとに良かったです。
優しいみんなに甘えてしまって、申し訳なかったー。ご恩返しは、いずれまた。
色々好みの差はあっても、味からサービスまでひっくるめて、総合的に素晴らしいお店であることには変わりなし。
かえすがえすも、本領発揮であるはずのレストランにおじゃましてみたいもの。
……誰か、代わりに予約してくれないものか。(根性なし)
Chez Panisse
1517 Shattuck Avenue
Berkeley, CA 94709
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ちなみに傷めた右膝が、なんとか遠足に同行できるまでになったのは、とあるマッサージのおかげです。
そのマッサージとワークショップ体験については、また後日。