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Everglades National Park

フロリダ半島南部にあるエバーグレーズ国立公園。大湿原と言われていますが、実は広大な浅い川であり、一枚の巨大な水のシートだそうです。1979年に世界遺産にも指定されています。
公園内はFlamiingoの南部、Shark Valleyの北部、Gulf Coastの北西部と、大きく3つに分けられ、園内のビジターセンターは5つ。

今回、公園内の4つのツアーに参加しました。いつもはトレッキング優先なのですが、公園の性質上、ボートやトラムの移動が必要と思われたので。
公園ゲートをくぐってすぐのErnest F. Coe Visitor Centerからスタートし、最初はレンジャーによるトレイルを歩きながらのツアー。いきなりワニの唸り声で出迎えられ、それから沢山の水鳥達。短い距離ながら見られた動物はアリゲーターワニ、カメ、ヘビウ(Anhinga)、キツツキ(Red woodpecker)など多数。自称・Bird loverのお嬢は大興奮しておりました。
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続いてFlamingo Visitor Centerに移動、2つのボートツアーに連続参加。最初はFlorida Bayを周るツアーで、運が良ければBottle nose dolphinが見られるとのことでしたが、運は無く。延々と続くKeys(サンゴ礁の島々)や水鳥を眺めました。
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その次は園内のWhitewater Bayを縦に往復するツアー。両側が見事なマングローブの林で、規模としては世界で2番目だそう。クロコダイルワニが数匹見られ、「絶対落ちないように」とレンジャーが繰り返し注意していました。インディアンが昔、矢に塗る為に使った毒の実がなる木などがマングローブの中に。
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翌日はShark Valley Visitor Centerより、トラムツアーに。はるかに続くSaw grassの湿原、亜熱帯だからこそ育つというSlash pineの雄大な風景の中、水際や空に見られる鳥達。所々にあるアリゲーターホールは、ワニが卵を孵化させる為に作ったもの。見られた鳥はGreat white heron、Blue heron、Brown pelican、Stork、Osprey、Snail kite……あああ名前が覚えきれない。
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さて、各ツアーのレンジャーさんが一貫して力説したのが、「現在エバーグレーズがいかに危機に瀕しているか」でした。1日辺り900人という割合で増え続けるフロリダの人口、大勢の観光客により、水の需要が急増した結果、1930年代には265,000あった鳥の巣が、90%以上も減って18,500となってしまった現在。湿原自体の規模も5分の1以下になっています。
いかにWater Managementを成し遂げるかで湿原が生き残る確率が決まります。要素は4つ、水質・水量・タイミング・分配。エバーグレーズを救う為の委員会は様々なプランを練り、州政府もそれを援助しようとしているのですが、決定的な対策は未だ見つからず、専門家と政府側が対立している状況だそうです。

Everglades National Park_b0059565_5263443.jpgトラムツアーの時、レンジャーの方が車から降りて水を瓶にくみ、水草を少し取り、全員に回してくれました。水は少しだけ色づいていたものの透明で、水草は鼻を近づけても何の臭いもありませんでした。「ここはswampじゃなくmarshなんです」との言葉通りのエバーグレーズ、この水質と水量が保たれなければ、いかにここの動植物の生態が変わってしまうかということは想像に難くありません。




亜熱帯気候ということは、当然あちこちにいるあのにっくき存在。蚊。夏のエバーグレーズでは、肌が黒くなるほどたかってくるというのは知ってはいたが、まだそうでもなかろうと軽い頭で考えていた己が情けない。
トレッキングを終えて車に戻った時、はっと目に付いた腕の大きな黒いもの。すかさずバッチーン!とかましたら、見事に吹き出した私の血。いつの間にか2箇所刺されていた。日本の蚊の2倍はあろうかという大きさで、刺された痕もその分大きく。
血の気の多い性格なので献血は喜んでするものの、ヤクルト代わりに毒を置いていく奴に献血してやる気なんざ、これっぽっちもないのに。

外にいたお嬢のところに駆け寄ったら、時すでに遅く、腕に4箇所も。すぐさま売店で虫よけと虫さされの薬を購入したことは言うまでもない。というか、遅すぎ鈍すぎ私達。
by senrufan | 2005-03-31 04:57


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