出たとこ勝負の道行きは (2)

「市場原理を離れると、実はどの民族にも価値がある。
どの民族にも面白い歴史と文化があるわけで、それを知るためには、それぞれの言語をやらなくちゃいけないんですね。
市場経済はこれを省略しているんですよ、効率一辺倒ですから」
   ----- 米原万里 (日本人、通訳・エッセイスト)


我が国の産業構造と労働市場のパラダイムシフトから見る高等教育機関の今後の方向性

文科省が今月7日に実施した、「実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する有識者会議」の資料が、ネットで話題を呼んでいる模様です。
詳しくはリンクしたPDFを読んでいただければ、と思いますが、個人的には、あまりの内容に、しばし言葉を失ったでありますよ……

乱暴にまとめてしまうと、グローバル人材を育成する教育は、一部のTOP校(G大学)にまかせて、
残りの大学(L大学)は、国内経済を活発化させる為の生産力となる人材育成に励め、と。
ごく少数の高等教育大学と、多数の職業訓練校に分けましょう、というご意見に見受けられますが、その案というのが、以下の表。小さくてすみません。


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確かに、少子化に歯止めがかからない現状を考えると、相当に多い「大学」数。
将来への不安を抱える学生には、この案を歓迎する向きもあるやもしれません。

決して、専門校を否定するわけではありません。
ただ、「大学」や「大学院」という名を冠するものの在り方として、これはどうなのか。
それは、企業に入ってから学ぶべきことを学ぶ場所ではない、その間しか学べないことを学ぶ場所であり、将来に向けて、能力的にも人間的にも、「応用できる基礎」こそを身に着ける場所であり。
そこに所属する年月の間しか得られない機会がある、と思います。

裾野がなくては山は存在しないし、ましてや頂上も在りえない。
学びの機会をできるだけ多くの人に広げることが、裾野を広げるということだと思うのですけど、ねえ。

むしろ、18歳の入り口で、将来の職業まで決めさせて入学させるような案ではなく、
入学してから学部を変更したり、専攻を2つ以上取れたり、卒業後も復学しやすくしたり、
セカンドチャンス、サードチャンスを与える場として、「大学」を変えて欲しいのになあ……

* * * * *

【旅行】

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バンクーバーで最初に訪れたのは、UBC Museum of Anthropology(MOA)
University of British Columbia(ブリティッシュ・コロンビア大学)内にあり、人類学・考古学・アートなど、複数の専攻にまたがった研究と展示を行う博物館であります。

建設されたのは、1949年。
現在、教育的指導を目的とした博物館では、カナダで最大と言われる場所ですが、
カナダ西海岸の先住民のコレクションを始め、世界各国の民族や文化を、できるだけわかりやすくまとめて展示してある、その方法が大変ユニークである、ということでも有名だそうで。
大学で考古学を専攻中のお嬢が、どうしても行きたかった場所の一つでございます。




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入り口からホールに向かっての傾斜路が、Mosqueam族の作品を含む、バンクーバーのCoast Salish地方の作品が展示されています。
Haida族などの巨大なポールは、温かみと素朴な威厳を備えて、こちらを見下ろします。


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突き当たりのGreat Hallは、庭園に続くガラス張りの部屋で、かなりの広さ。
コンサートや講義場としても使われるこちらには、19世紀半ばの北太平洋地域民族のトーテムポールやハウスポスト、彫刻作品が展示されています。


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目当ての展示場に行く前に、こんな回廊も。
著名な彫刻家であるBill Reidのギャラリーになっていて、真ん中には、特に有名な「The Raven and the First Men」が。
大きさはぐっと小さくなりますが、こちらの金や銀のバージョンも飾られていて、全方向から眺められる、楽しい場所です。

カナダの20ドル紙幣に、こちらの絵が描かれているそうですが、そうだっけ……
ほとんどキャッシュを使わなかったので、よく見てませんでした。(恥)
あ、でも、カナダの紙幣、面白いですよ。
紙じゃなくて、薄いポリマーの板になってるの。紙幣ならぬ、ポリ幣。


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で、こちらが一番見たかった場所。
Multiversity Galleriesは、世界各国からの16,000点以上もの作品が一般公開されているんですよ。

最初に目にしたコーナーが、アメリカのネイティブインディアンの展示だったので、先住民族の展示が主かと思いきや、なんのなんの。
各国の古今東西に渡る作品が、ぎっしりと並べられていて、時間が経つのを忘れるほど楽しかったです。


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例えばこちらは、日本のコーナー。
鎧兜から根付まで、展示されている数は少なく見えても、種類はかなりのもの。


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そして、薄めの引き出しが沢山あると思ったら、その中にも展示が色々と。


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あまりに膨大すぎる内容は、ところどころに置かれた端末で、手早く調べられるようになっています。
こういうのをきちんと整理してくださる方がいらっしゃるからこそ、できること。
博物館や美術館を訪れるたび、その背後にある大勢の方の努力に、思いを馳せずにいられません。


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変わってこちらは、Koerner European Ceramics Gallery
16世紀から19世紀のヨーロッパの陶器が、約600点。
ローゼンタールやマイセンなど、ナンチャッテ陶器好きなワタシが喜んだ展示です。
あー、もっと大きな陶器博物館がないかなあ。


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別ギャラリーでは、カナダの現代作家達による展示。
先住民族をテーマにした数々のモダンな作品は、なかなか見応えがありましたぞ。


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じっくり楽しんだ後は、カフェでランチして、ギフトショップでカード類を購入。
ミュージアム訪問では、はずせないコースです。

ゆったりとした空間と、密できめ細かな展示。
一般向けの博物館として、確かにこちらは良いところ、と素人目にも実感です。
この裏にはまた、本当に無数の学生や教授方の努力があるのだなあ、と思うと、更に胸熱。
ましてや現役大学生のお嬢には、感銘を受けた箇所が沢山あった模様です。

受付のお姉さんや係員の方々も、ほんとに優しくて。
旅行の皮切りとして、この上ない場所でありました。


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Museum of Anthropology at UBC
6393 NW Marine Dr
Vancouver, BC V6T 1Z2, Canada
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by senrufan | 2014-10-23 12:24 | Trackback | Comments(2)
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Commented by ustomi at 2014-10-28 07:21
只今 SF対KS の野球の試合を見ています。
昨晩 のSF は凄かった 11対4 なんてざる碁みたいな点の入り方ですね。
さて今夜も 又先取点で これは勝かも SFが。

LA に来られたらこの 公園に来られてください
見どころ一杯です、航空サイエンス館、蝶の展示館(これは世界でも徴集が一番です、ここは 無料では有りませんが。
後 オリンピック球場、バラ園、ダイナソール博物館、その他色々な施設が有ります。

さて なんでこのような事を書くかと言いますと、
昨夜遅くにコメントを書こうと思いまして 蓋開けたら 設定が変わっていまして、それではと とコメント書いて送ったのですが、ウントモスントモ受け取って呉れませんので、夜中までかかって設定を調べたのですが何も変わっていませんから もう眠くなってね。
でも 私の別の AMEBA はできるんです、そして
今朝になってからもう一度試したのですが OUT と
言いますことで こちらにコメント書き込みました。

さて バンクーバー便り今度ゆっくり拝見します
今、面倒を見ている高齢者の方が入って居る施設に行きただいま帰宅。
毎週月曜日にと決めています、兎に角最後まで面倒を見なければなりません、私は後見人ですから。
Commented by Miyuki at 2014-10-29 12:54 x
*tomiさん
くーーっ、ジャイアンツ、今日は優勝ならず。いよいよ次が決戦ですね……!

コメント欄変更で、またエキサイトにいっぱい苦情がいってるみたいですね。
私は今日、投稿しようとしたら、何回やってもできなくて、検索したら、もう一度ログインし直せというのがあって、それで通常通りになりました。ふう、やれやれ。
どうでもいいですが、この新コメント欄、モロにア○バブログなんですが……

エンデバー、いつか必ず!と思っておりますよーー


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