「言論の自由は、大勢と同じことを言う自由であり、罵る自由であり、
罵らない者を村八分にする自由である。
これが言論の自由なら、これまであったし、これからもあるだろう」
----- 山本夏彦
(日本人、コラムニスト、1915年6月15日生まれ)
昔の写真を整理してたら、こんなのが出てまいりました。
今でもやってるのかなー、と思ってサイトを見てみたら、おお、続いているようですね。
Geocaching(ジオキャッシング)。
GPSを使いながらの、ハイテク&ローテク宝探しゲームだそうです。
始まったのはアメリカからですが、基本、地球規模でのゲームを目指しているので、だからこそ名前に”geo”が入っているのですな。
詳しくは、公式サイトなどの説明をご覧くださいませ。
Geocaching 公式サイト
ジオキャッシング まとめサイト
お友達とカフェでお茶している時に、彼女が机の下から見つけて、説明してくれたのですよ。
やり方も知らないのに、おかげで現物を見るという幸運に恵まれましたです。
大人の宝探し、良いですなあ。
* * * * *
【レストラン】
ベイエリアのラーメンブーム、いまだに続いている模様。
というか、NYでも続々お店ができているようだし、もう一時的なブームではない模様。
ラーメンは、すでに日本の国民食の一つだからね。(断言)
国外にいながら、幾つかお店の選択肢があるというのは、ほんに幸せなことである。
と言いつつ私は、食べたくなったら
あのお店があるから、もう十分、と思っていたのだけどね。
でもまさか、かの
シェ・パニーズ出身のシェフが、ラーメンに魅せられてお店を開くとは、想像したこともなかったよ。
Organic・Local・Sustainableブームの火付け役となったCalifornia Cuisine発祥のレストラン。
彼らが作るラーメンは、やっぱりそういうものだった。
なので、なんと
一杯$15というお値段のラーメンだ。(仰天)
それほどラーメンにこだわりがあるわけじゃないし、何もそんなお金を払ってまで、と思っていたのだが。
信頼するSarahさんご夫妻が、あそこは一回行く価値はあるよ、とおっしゃって。
ご夫妻のご好意に甘えて、旦那と連れ立って、その名も
Ramen Shopにご一緒してもらったの。
とにかくすごい人気で、かなり早めに行かないと、ということで、午後4時半ぐらいに行ってみたけど、すでにほぼ満席。
入り口付近がバーになっていて、ここで一杯飲みながら、席が空くのを待つ、という流れになるらしい。
なので、逆にそれを狙って、まずは軽く一杯→ラーメン、を期待して4時半にしたのだが、
なんかあっさり席に通されてしまったよ。や、喜ぶべきことなんですが。
一番奥のテーブルに通されて、改めて店内を見てみれば、なるほど、客席数がかなり限られるのね。
それもラーメン屋らしいな、と思ったけど、うん、確かに雰囲気が違うよね。
店構えとかいうんじゃなくて、なんだろう、と思ったら、そうか、アジア系の人がほとんどいないんだ。
ラーメン屋と考えた時に、これってすごくレアだよなあ。
まずはやっぱり、ビールでしょう。
バーがあるだけあって、ドリンクメニューも充実だ。
そして、ラーメンだけじゃなく、アペタイザーも。
メニューはその日によって違ったりするそうだけど、この時はメインのラーメンが3種類で、前菜が6種類だったかな。
お店のお姉さんも感じの良い人で、楽しく乾杯から始まった。
前菜は2つ頼んだんだけど、まずは
Local Halibut and scallop carpaccio。
ハリバットとホタテのカルパッチョに、ブラッドオレンジとクレソン、Black Spanish radishの薄切り添え。
さっぱり新鮮なお魚類も美味しかったし、野菜類もさすがの素材。
盛り付けも綺麗で、目の保養。
こういう組み合わせ、いいね、楽しいね。
もう一品は、
Fried maitake mushrooms and nettles。
舞茸とイラクサの天ぷらに、アスパラガスのサラダ添え。
生姜とチャービル入りのマヨネーズで、召し上がれ。
これも美味しかったなあ。
ネトルの揚げ物、うまうまだ。天ぷらって、癖のある野菜が美味だよね。
天ぷらというには硬い衣で、さくさく軽いというわけではなかったのだけど、これもアリ。
すでに塩がふられていたのか、このままで十分な味付けだったよ。
そしてきましたよ、ラーメンが。
この日は醤油、味噌、ベジタリアンの3種類。
ベジタリアンにしようかどうしようか、かなり迷ったんだけど、無難に醤油にしてみたよ。
ベジタリアンラーメン、評判がイマイチだよ、と聞いたので。
Sarahさんご夫妻のオーダーは、
Dangeness crab miso ramen。
ダンジネスクラブ入りの豪華味噌ラーメンに、豚バラ挽肉、ねぎ、ガーリック・チリペースト、醤油卵、ローストしたフェンネル、そして春菊が入ってる。
日本のラーメンからは考えられない材料だ。
旦那と私は、
Green garlic shoyu ramen。
刻み葉ニンニク入りの醤油ラーメンに、でっかいチャーシュー、Spring onion、Braised daikon、醤油卵、frilly mustardの葉。
食べてみて、まず麺が違うのね。
自家製だそうだけど、太めで縮れてなくて、滑らかで、なんというか、少なくとも頭に描く”中華麺”じゃない。
スープも、また違う。
脂っこくなくてスムーズで、味の濃さの好みはあれど、私が飲めるぐらいだから。(わかりにくい)
良いものをスマートに使ってるなあ、というスープ。
そして、チャーシューがデカいんだ。ぐわっ、とデカくて分厚くて、美味しいよ。
これまた、思い描いていたチャーシューと微妙に違って、なんと言えばいいんだろう。
アジアっぽくないチャーシュー、なんだよね。
具の中で唯一、どんなのだ、と思っていたBraised daikonは、醤油味で煮込んだ大根の輪切りだった。
こちらのオーガニック大根なので、日本のにんじん並みに細くて小さい輪切りが1個。1個だけ。
しかも、かなりしょっぱかったな……醤油味に醤油大根か。
ちなみに醤油卵は、普通に旨かった。(え)
旦那はスープまでいただいてたけど、Sarahさん達はわざと残して、持ち帰り。
そして翌日温めて、麺を入れて、もう一回ラーメンを楽しむのだそうで。
なるほど、そう思ったら、$17の味噌ラーメンも許せるかも。
勿論出来立てが一番美味しいけれど、元が良いから、翌日でもそれなりに楽しめるんだよ、って、なるほどなあ。
さて、実はこちらのお店、デザートもかなりお勧めなんだそうで。
そう聞いたら、オーダーせずにいられましょうか。
3種類のデザートは、全てアイス。そのうち、2種類をお願いしてみたよ。
Breakfast of Champions。
バーボン&コーヒー味のアイスクリームに、チョコレートでくるまれたCrisped riceが入ったカップ。
これが、相当美味しくて。
コーヒー&チョコレートだけでも嬉しいのに、バーボン風味が加わって、より一層。
ほろ苦さがたまらない。チョコライスクリスピーが、また良いの。
そういえば
あちらのアイスも、Breakfastという名のバーボン入りだったな。そういうものなのか?
Matcha green tea ice cream sandwichも、良かったよ。
抹茶アイスを、シナモン風味のブラウンシュガークッキーで挟んであるのだけど、クッキーのさくさく歯応えが嬉しかったな。
こちら製の抹茶アイスに、抹茶風味がしないのは、お約束。
アイスに添えられたオレンジピールが、かなり酸っぱめだったのも良かったな。
自然な味わいもだけど、甘いデザートの口直しにもね。
さてさて、とうとう来ちゃった、という感じの訪問は。
寿司とSushiが違うように、ラーメンとRamenも違うのだな、と。
というか、今までのRamenとも全く違うものをいただきました、という感想。
化学調味料に反応しがちな私でも、舌が痺れることも頭痛がすることもなく、美味しくいただけて大満足。
ほんとにしみじみ、良い材料を使ってるんだなあ、とわかるラーメン。
でもだからこそ、”これじゃない”感がどうしても出てきちゃうんだよね。
旦那が、あれはラーメンとしてじゃなくて、比較するならスープパスタかな、と言ったのに、なるほど、と思ったよ。
麺といい、スープや具といい、かなり別物だもんね。
でも、それが悪いということでは全然なくってね。
むしろ、日本のラーメンを期待して行くと、がっかり感を持ってしまうから、
はなっから別物として、Ramenとして考えよう、ということで。
マンガ「美味しんぼ」で、冷やし中華を最高材料で作ったりしてたけど、そういう作り方がベースの上に、言葉はほんとに悪いけど、欧米(…)の方が考案したヌードルメニューだな、というか。
アジア料理じゃなくて、西洋料理を元にして考えられている、ように思ったの。
ああもう、上手い言葉が見つからない。
シェフは日本のラーメン屋さんで修行もされたそうだけど、だからといって、そのままトレースするんじゃなくて、自分が考えるオリジナルで、自分が良いと思ったやり方で。
なんかね、それがすごくいいなあ、と。
私がSushiも好きなのは、私の固い頭じゃ考えつかないものを見せてくれるから。
伝統は伝統で大事にしていきたいけど、外に出て、へえぇ、こんな美味しさと組み合わせがあるんだね、と見せてもらえるのも嬉しくて。
ましてやそれが、カリフォルニアならではの新鮮なローカル食材を使って、思いもよらない内容で、丁寧に作ってもらえたRamenに、わくわくしないはずがないんだな。
その分、お値段が相当で、なかなか来れる場所じゃないけどね……(うつむきながら)
そうか、こんなラーメンを想像&創造できるんだ。
日本人の私が、見慣れたもののまるっきり新しい姿を教わること。
クールジャパンという動き自体は色々とアレだけど、こういうのに巡り会えるのは、思いがけない喜びだったりするんだな。
日本のラーメンが現地の人達に好かれるようになっているのを、本当に嬉しく思うと同時に、
逆も良いぞー、と思うんだよ。
ラーメンは$15~17だし、前菜も$10~15。
ドリンクを頼んで、デザートも食べて、チップも入れたら、やっぱりかなりのお値段。
少なくとも、中級レストラン並みの支払いは覚悟しないとね。
お客さんは、カジュアルなんだけどお金を持っていそうな感じの人が多かった。
そういう人達にとっての、とれんでぃー(死語)なお店になってるのかな。
また来れるかどうかはわからないけれど、次回があったら、今度こそベジラーメンにしてみたい。
そんなササヤカな希望を持ってるよ。
Ramen Shop
5812 College Avenue
Oakland, CA 94618