小さな足が、海を越え (6)

「『地球市民』などは机上の空論だ。家族愛、地域愛、祖国愛があって、その上での地球愛だが、日本では、前提となる3つの愛が消滅しつつある」
   ----- 藤原正彦
       (日本人、数学者、1943年7月9日生まれ)


少し前にも載せましたが、再びこちらでお知らせをば。
震災復興支援チャリティーコンサート、この週末の2日間に渡って開かれますですよ。

・The Heart Sutra 般若心経 (Web
   7月13日(土) 午後2時~、San Mateo Buddhist Temple (FB
   7月14日(日) 午後2時~、Berkeley Piano Club (FB

  
  ・チケット:一般 $20/5~18歳 $10
  ・収益金は、宮城県南三陸町の曹洞宗津龍院に送られます
  ・お問い合わせは、friendsofasako@gmail.com まで


ちょっとしたご縁で、土曜の方で、少しお手伝いさせていただくことになったのですが、
今までインド舞踊やコンサートって、全く生で接した経験がありませんで。
そんな無知な私に、こんな感じですよ、と教えてくれる為もあって、
Kumiさんが、とあるインド舞踊の発表会に連れて行ってくださったのですよ。

インド舞踊といえば、あの首を左右に動かす振りを思い浮かべてしまうのですが、
さすがに先生方の動きは素晴らしく。
Kumiさんのお友達で、今回のチャリティーの中心メンバーであられるHさんもご出演されてて、
見事なダンスを披露してくださいましたです。


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発表会では先生方が、それぞれの振りが持つ意味を色々説明しながら進んでいったので、素人にもわかりやすく。
一挙手一投足に意味が、言葉が、思いが託されたインド舞踊。
本当にスピリチュアルなダンスなんですよ、というHさんのお言葉に、なるほどなあ、と頷いたのでありました。

本格・生インド舞踊、そして音楽に触れてみたいと思われる皆様、
ぜひ土日のどちらかのコンサートにお出でいただければ、幸甚至極にございます。
会場では、Cutie Clippieさんのヘアアクセサリー、チャリティーTシャツ&エコバッグ(土曜のみ)の販売もございますですよー。


東日本大震災の為のチャリティー@ベイエリア

* * * * *

【学校】

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まだまだ続く、ぐだぐだシリーズ。
今回は、↑の発表会で撮った写真と共にお送りいたします。
愛らしい少女達が、互いの衣装姿や髪型について、きゃあきゃあと笑いさざめいている様子は、ほんとに微笑ましゅうございました。

大まかなテーマが終わったので、今回は瑣末な事柄を。
大したことではないのですけど(いつもだ)、教科書と図書館利用について、です。




アメリカの、と言っていいと思いますが、高校までの学校の教科書は、
日本みたいに、学校で配布 → 以降ずっとその子のもの、という形ではありません。
配布はされますが、あくまで「貸し出し」
つまり、その学年が終了する時に、学校に返却しなくてはいけません。
ですので、書き込みとかラインを引くとか、極力厳禁なのでございます。

またこの教科書類が、ハードカバーで分厚い&クソ重いったら。
全てのテキストを持って登下校するとしたら、バックパックの底が抜けるとか、背中が歪むとかが起こったっておかしくない、重量級。
なので、お嬢の通った学校では、小学校では机の中に、中学では学校のロッカーに入れておいたり。
但し、宿題やテストがあれば、その教科のテキストは持って帰らなくてはいけませんから、彼らのバッグは、常に数kg単位。
もしくは学校によっては、家用と学校用と、2冊ずつ配るところもあるそうです。

そしてお嬢の高校では、テキストは家に置いておいて、授業では、先生が用意するプリントなどでの勉強が中心で。
テキストは、自宅での勉強用の参考書。勿論、必要とあらば持って行く。
学年末には、テキストの返却期間というのがあって、この時に返却しなければ、
オフィス前の張り紙で名前をさらされた上、数十ドルの罰金が課せられるのであります。

おかげでお嬢は、翌日の時間割を見て、前夜に持っていくものを揃える、という生活習慣が、なっっっかなか身に着かなかったなあ……
と言い訳してやりたいところですが、これは本人のせいが大部分ですので、割愛です。(額に青筋)

ともあれ、そういう中で育ったお嬢にとって、補習校で配られた日本の教科書は、驚きの薄さ、なのですね。


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お嬢によれば、日本の国語の教科書、そして授業は、面白いながらも違和感があるようで。
日本の国語の本は、いろんな作品が載っていますが、あくまで「抜粋」ですよね。
お嬢が現地校で受けた国語(つまり英語)では、本を1冊丸々読んで、エッセイを書く、という授業。
学年の始めに、その授業で読む予定の本のリストが渡されて、それも学校の図書室からの「貸し出し」になり。
なので、やはり書き込みはできないので、必要なことはノートに書き写したり、暗記したり、となるわけです。

日本の国語の教科書も、私は好きですよ。
良いとこどりのハイライト的な本ですから、その抜粋を読んで面白かったら、その本自体を探してみたり、その著者の本を漁ってみたり、ガイド本的にも使えましたからね。

ただ、その「良いとこ」というのが、あくまで教科書を作る側・問題を出す側が選んだ箇所、というのがクセモノ。
もしかしたら、全体を読めば、とても好きになる本かもしれないのに、たまたま抜粋された箇所が気に入らず、出会いを逃してしまうこともありえます。
まあ、こればっかりは、運もあることですからして。

話を元に戻しまして、お嬢の周囲の高校生達の読書量が相当なものだった、というのには、
こうした授業の進め方や教科書の扱い方も、一役買っていたんだろうなあ、と思います。


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さて、学校からして「図書館」状態なわけですから、こちらの子供達は、大変良く図書館を利用します。
本を読みたかったら、まず借りる。それで手元に置いておきたいと思ったら、購入を考える。

お嬢もあれだけ本好きで、Book Clubの部長だったこともあり、週に何冊も本を読んでいたにも関わらず、実は家には、あまり本がないんですね。
あるのは、子供時代に私が買い与えた本が大部分で、大きくなってからは、図書館や学校の図書室利用ばかりだったので、今の年齢向けの本はほとんどないのです。

日本に渡って、予備校の文系コースで、小論文対策に、先生からのお薦め図書リストを渡されたのですが。
お嬢は、最寄の図書館で借りたり、予備校の図書コーナーで借りたりして、とうとう1冊も買うことはなかったのに対して、
予備校のクラスメート達は、大部分を購入した子がほとんどだったそうです。

お嬢が何人かに理由を聞いてみたら、まず1つには、大事なところに線を引いたり、書き込みしたいから、という答え。
確かに、私も教科書にはそうしてたよなあ……と、しみじみ。
ただ、”本”には絶対やりませんでしたけど。

2つ目は、図書館の本は、誰がさわったかわからないからイヤ、という答え。
古本も、同様な理由で却下、とか。
……えーと、お嬢は受験用の赤本でさえ、Amazonで古本を買いました、すみません……
つか、だったらブッ○オフなんてトンデモナイ、ってことかしら。

皆、”帰国子女”とひとくくりで呼ばれる子達でしたが、当然、各自各様の背景と性格があります。
お嬢と同じく、アメリカに滞在していた子供達の中でも。
現地で過ごしたんだね、という子と、現地でもちゃんと日本流だったんだね、という子。
どちらが正解というわけでは決してありませんが、帰国子女受験において、どちらの子が好まれやすかったか、という傾向があるのは、否めないところでありました。
これについては、また後日ぐだぐだと……書くのかな、どうなんかな。(聞くな)


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なんにせよ、みんな、こんなに本を買うんだ、と驚いたお嬢が、思わずリストの本の代金を合計してみましたら、約11万円。
ってことは、私はこれだけのお金を節約したんだよね!と、ドヤ顔。
うん、えらい、えらいよー。(なでなで)

実は、9ヶ月ほどの予備校生活で、金銭的な面でも、大変親孝行であった彼女。
特待生になってくれたおかげで、学費は3分の2ですみましたし、願書も3校しか出さなかったので、受験料もかさむことなく。
上述の通り、書籍代はほとんどゼロ。最後の方では、週に10冊ペースで読んでいたにも関わらず。
増えたのは、母が買い与えたマンガだけ。(おい)
そして通学中の大学の学費は、カリフォルニア大学の3分の1以下ですよ。

自分が決めて、お願いして、行かせてもらった、日本の予備校&大学だから。
彼女には、そういう思いもあるようですが、私からしてみれば、
その為の努力も行動も、全部自分でやり遂げた上、親や祖父母にも必要以上に頼ることなく、
何かあっても人のせいにすることなく、彼女なりに真っ直ぐに頑張った結果である、と、
親馬鹿承知で誇らしく思いこそすれ、何の文句があるわけではないのです。

なのに、どうしてこんなに、もやもやするんだろう。
元々抱えていた火種が、お嬢の受験が終わったあたりから、どんどん大きくなって、
しまいには、焦燥という姿さえとり始め。

そのもやもやの正体は、ずっと前から気づいていた気持ち。抱き続けてきた思い。
お嬢が離れてしまった寂しさではないか、という方々もおられますが、
それとは違う、と言い切れるもの、であるのです。

ということで、次の回からは、正にぐだぐだの回想&垂れ流しが始まります。
え、これ以上のぐだぐだ度!? とセルフツッコミは、百万回。
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by senrufan | 2013-07-09 12:24 | 東日本大震災 | Trackback | Comments(6)
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Commented by kako_usa at 2013-07-11 22:14
Miyukiさん、こんにちは~。
↓の”みぎや”豪華~☆全部食べたいっ!!!
ジュレもパコラ大好きなので、大興奮でした^^

アメリカって教科書貸出なんですか?うわぁ~~ビックリ!!!
まだキンダーだから、プリントとWebテキストなんだと思っていたんですが、
この先ずーーーっと、そんな感じなんですね。
私は教科書書き込みタイプだったので、すぐ書き込むクセがあるんですが、
娘にはさせないようにしないとダメですね(笑)

それにしても娘さんは、本当に素晴らしい子ですね。(感心)
本当に見本になるような生徒になられたと思います。
(学校で先生に言われていましたよね?=過去のブログで拝見しました)
私の娘もMiyukiさんの娘さんのように育つように頑張りたいと思います☆

もやもや・・・私も聞かないともやもやしてしまいそうです(笑)
更新を楽しみにしています!
Commented by さく at 2013-07-12 01:43 x
あの教科書は。。。あれをバックパックに入れて片道40分かけて歩いている息子の姿が目に浮かびます。(涙)
ニュースでね、アメリカで一番大きい学区といわれているLA学区が、教科書の代わりにiPad導入、と聞いて。ああ、これからそう変わってゆくのだな、と思ってなんかさびしくなりました。
結果的に軽量化、資源削減、コスト的にもその方がいいのはわかっていますが、世の中からこうやって「紙の本」が消えていく、子供が本に親しまない方向に向かっていくのかなという気がします。
アメリカの高校生、本は読む(読まされる)けれど一部の本好きを除いて、やはり自分から率先して本を読む子は少ないようです。
同じ教会には高校の先生が多いのですが、先生一様の意見です。
なんだかやっぱりさびしいな。
Commented by Miyuki at 2013-07-12 11:21 x
*kakoさん
こんにちはー! 新しいPCにはすっかり慣れましたか?
たは、kakoさんのお口に合うレベルかどうか~。でも作っていて、どれも楽しかったです♪

そなのですよ、これから貸し出しが始まりますよ~。
なんて書いた後で、でもお嬢様はもっと違うかも、と思い。
それこそオンラインテキストとか、どんどん取り入れられそうな気がします。
だったら、書き込みもガンガン、オンライン上で検索もすいすい、なんて感じになるんでしょうかね~。

え、どの娘さんの話でしょうか?(真顔)
私の娘への要求レベルは「私の子ならこんなもん=ちょー低空飛行」というヤツなので、それを突破しただけで、えらいっ!と思ってしまうのです。どんだけハードルが低いのっつーことで。
なのでお嬢様は、楽々越えていかれるので、どうぞご安心くださいませ!(いばるところか)

もやもやはですね、ほんとに、あーもやもやしてるだけなのね、とケーベツされそうな内容なんですけどね……
Commented by Miyuki at 2013-07-12 11:34 x
*さくさん
おおぉ、まるでアメフトプレーヤー養成ギプスのような(涙)
ああ、やっぱりね~。いつかそうなるんじゃないかと思ってましたが、早かったですねえ。
んー、私も基本、紙本派ですが、文字とそれで紡がれる語りを楽しむた為には紙でなくても良いと思っている派でもあります。電子書籍も読み始めましたが、紙であるが故の楽しさがないと同時に、紙にない楽しさがありますよ。彼らは読書スタイルとそこから得るものが大きく変化している世代なので、私達の価値観ではかることは、まだできないかな、と。
本を読んでほしい理由は色々ありますが、健全な想像力と情緒、好奇心を養ってくれるのなら、それが本でなくても良いんですよね。彼ら世代にとっての「文字文化」がどういうものになるのか、変な話、楽しみに見ているところもあります。
Commented by さく at 2013-07-13 15:34 x
そうなんでしょうねえ。私は自分をオールドファッションだと自覚しています。ただ、私は視覚だけではなく触覚も好きなので、やはりコンピューターのモニター相手だとどうも今ひとつ。印刷から抜け出せず、ウエブにたどり着けなかったデザイナーの哀れな末路でございます。(涙)
Commented by Miyuki at 2013-07-14 14:17 x
*さくさん
ふっ、旧人類度なら絶対負けないわ。子供たちには子供たちの進化があるから、それは黙って見ていようと思ってるし、楽しみにもしてるんだけど、それはお嬢を紙の本で育てられた上での進化だから、安心しているというのもあるのだ。あとは知らねー、みたいな感じで(死んでこい)
でも早々簡単にペーパーレスにはならない、と期待もしてるんだけどねえ、どうだろう。特にそういうアートの世界では。


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