人気ブログランキング | 話題のタグを見る

自分の両手の幅分で

「感謝は支払われるべき義務であるが、何人もそれを期待する権利はない」
   ----- ジャン・ジャック・ルソー
       (フランス人、啓蒙思想家、1712年6月28日生まれ)

* * * * *

【レストラン】

IMG_3488

連続で、地元のとある通りのレストラン訪問。
いやほんとに、意図したわけではないのだけど、ここにこれだけ集まってるということに気づいていなかったとは、地元民としてまっこと不覚。(オオゲサ)

その中で3軒目は、唯一私が知っていて、何度かリピートもしているイタリアンのお店。
イタリアンって、日本の家庭料理の範疇なのでは、とゴーマンな錯覚を起こすぐらいに身近な分、高級からアットホームまで、いろんなレベルが楽しめて、多くの人が喜べる料理。
リジィ子さんkikoroさんricoronさん)と夜のお出かけ、となった時、幾つか提案させてもらったうち、全員が「こじんまりしたイタリアン」に挙手。
ここなら気に入ってもらえるかな、というドキドキと、久しぶりにあそこに行ける、というワクワクを抱えての訪問だ。




IMG_3509

各テーブル間がややゆったり目で、おしゃべりも楽しめるのが、またこのお店の良いところ。
ウェイターさんも落ち着いて穏やかで、押し付けがましさがないの。

安心して甘えて、時間をかけてオーダーを相談。
本日のお薦めメニューから2品と、レギュラーメニューからパスタとメインを注文したよ。


IMG_3494

緑と白のコントラストが愛らしい、Asparagus Flan
アスパラガスとほうれん草のフランに、マッシュドポテトとえびがのっかって、上からDuetto Cheeseのソース。

チーズソースがこってりかと思えば、意外と軽めのお味で安心。
フランはふんわり美味しくて、野菜の味もちゃんと出ていて、みんな満足の一品。


IMG_3496

Spring Saladは、グリーンとフルーツ、チーズ、甘いナッツの取り合わせ。
と、それは良くあるのだけど(失礼)、旬のチェリーとアスパラガス入りというのが嬉しいよね。

ワイルド・アスパラガス、ビングチェリー(日本でいうところのアメリカンチェリー)、ゴルゴンゾーラ、キャラメライズしたくるみに、シェリーヴィネガー・ドレッシングがけ。
ドレッシングは多すぎず、ルッコラが新鮮で美味しくて。
チェリーをサラダに入れるのもいいなー、と思ってたら、さすがkikoroさんはちゃんと自分で作ったよ。(拍手)


IMG_3497

王道の、Spaghetti with Bolognese sauce
リジィ子さんが、初めて行くイタリアンのお店では必ず注文するというボロネーゼ、確かにお店の力量を計るには良いメニュー。中華でいえばチャーハンね。

うん、これもしっかり美味しい。
ありがちな味の濃さやクドさがなくて、ほっと安心できる味。
そういえば悪阻の頃、妙に母の作るミートソースが食べたくて、実家まで行ってしまったことがあったなあ。
おふくろの味は色々あるけれど、洋食編では筆頭の一品かも。(オマエだけだ)


IMG_3499

Sauteed veal scallopine in a mushroom-Marsala wine sauce
仔牛肉の薄切りに、沢山のマシュルームが入った、ワイン風味のマルサラソース、アスパラとにんじん添え。

お肉が3枚だったのは、私達の人数に合わせてくれたのかな、なんて好意的に解釈。
フォークで簡単に切れて、口の中でほろほろっとして、うむ、やはり若いお肉は良いものだ。(残酷)(脳内ではドナドナが)
ソースの味は比較的しっかりしてたから、過ぎるとくどくなってかもしれないが、付け合せ野菜のあっさり加減と、山盛りきのこで緩和かな。


さて、食後のコーヒータイム。
デザートは思い切って3品頼んで、皆でつつき合いといきましょう。


IMG_3505

プリン大好き、Cream Caramel
さすがに甘いけど、予想よりずっと日本のプリンに近くて、ふんわりと柔らか。


IMG_3501

Two chocolate mousse with fresh raspberry sauceは、ダークチョコムースとミルクチョコムースの2本立て。
これがもう、鼻血が出るかと思うほど、むちゃくちゃ濃いムースだったのだけど、この濃厚さが妙にクセになる美味しさ。
ラズベリーソースの甘酸っぱさとの組み合わせがまた良くて、食べたらハイテンションになる特典付き。


IMG_3506

デザートの王道といえば、やはりTiramisu。ラム風味のチョコレート・アーモンドソースがけ。
奇をてらわない、普通の作り方で、普通に安心して美味しいケーキ。


     IMG_3508

アメリカに来たばかりの頃は、なかなか美味しいイタリアンに出会えず、一時は外食パスタに拒否症状が出るほどだったけど。
嬉しいことに、少しずつ良いお店が来てくれて、今では地元市だけでも、美味しいイタリアンが数軒あるよ。

で、その中で私が一番好きなイタリアンは、やっぱりここかなあ、と思うのは。
適度にカジュアルで、適度によそいきな雰囲気に、高すぎない天井と、目が行き届く広さの店内。
感動モノではないけれど、オーダーした品が、予想できる範囲内で十分美味しいこと。
家庭料理をちょっと越えたところで、外食イタリアンを欲する時に、一番安心して出かけられるお店がここだから、という理由かな。

マンマミーアの味のお店で、大好きなお友達とおしゃべり。これが楽しくないわけないんだな。
おかげで、気づいたらほぼ閉店時間で、いっぱいだった店内は、私達以外には妙齢カップルが一組いるだけになってたよ。
えーと、私達が入ったのは7時すぎ、だったよね。(わはは)

実際に会ったのは2回目なのに、すでにお互いの相当深い事情まで知っている。
そんな話がいつまでも尽きない私達には、お堅い高級料理よりこちらのような、じっくり温か・お手ごろな美味しさが合ってると思うんだ。


        IMG_3510


Cafe Pro Bono
2437 Birch Street
Palo Alto, CA 94306
by senrufan | 2011-06-28 11:02


<< 暑気から離れて分け入るは、木々... 背後の光を求めずに >>