「僕がこれまでどうやってきたかは教えられるけど、君がこれからどうするかは自分で考えなきゃ」
----- ジョン・レノン
(イギリス人、ミュージシャン、1940年10月9日~1980年12月8日)
基本は「誕生日の言葉」なんですが、彼の命日の今日、ずっと流れていた「Imagine」に敬意を表しまして。
ジョン・レノン / イマジン (日本語訳付き)
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【レストラン】
大好きなローフードレストラン、
Café Gratitude。
こちら方面に出店が出来て、とても喜んでいたのだが。
こことのところ、買うたびにがっかりさせられることが続いていて、果たしてこれは出店クオリティだからなのか、それとも本店でも同様なのか、不安になっていたところ。
だから、そのGratitudeがプロデュースした、新しいレストランがオープンしたというニュースには、すごく心が躍ったの。
場所は、サンフランシスコで今ホットなミッション地区。
オーガニック&ヴィーガンのメキシカンレストランだって。ローじゃなく、加熱食。
Gratitudeのメニュー、確かにメキシカンが多いから、元々そちら系料理に関心が高いのかな。
Gratitudeといえば、やっぱりお嬢と行かなきゃならんだろう。(思い込み)
ポスト印象派展を見に行った帰りに、そこを訪れてみたのだよ。
なんというか、絵になる店内だなあ、と。
どっしりとした木の椅子とテーブル、メキシカンテイストの絵や飾り。
広いオープンキッチンと長いカウンターが、店員さんの気さくな態度と相まって、Gratitudeファミリーらしい、独特のムードを作ってる。
グッズの販売も、このファミリーならでは。食材販売もやってくれるといい。
店員さん達がほぼ全員、黒い服装であるのも、やっぱりここらしいなあ、とにっこりしちゃう。
さて、とメニューを見れば、トラディショナルなメキシカンフードが並んでいるけれど。
使われてる材料が、たとえばチーズはナッツチーズであったりして、Gratitudeで培われた技術がちゃんと生かされている模様。
一番食べたかったメニューは、すでに売り切れであったので(しくしく)、ランチセットとスープあたりを注文だ。
今日のスープは、
Tortilla Soup。
盛り沢山の野菜と豆の上、細切りトルティーヤがこんもりと。
これが相当に旨かった。ピリ辛スープは濃い目であったけど、素材の味と合わさったおかげか、至極複雑な滋味をしみじみと味わった。
豆類もほっこりしてるし、スープの旨味は野菜の旨さ由来もあるだろう。
トルティーヤがやや固めであったけれど、これはトルティーヤスープでは時々あることなので。
お嬢の大好物のカリフワラー。
ローでも美味しいけど、
Cauliflower Gratinときたら、更に頼まずにはいられない。
これがまた、んまいったら。熱々のほくほく状態で、はふはふ言いながら止まらない。
Nacho Cashew Cheeseがかかっていて、程好くガーリックが効いていて。
しかし、焼き方自体はごくシンプルで、素材の味の濃さが良くわかる。
本日の
Lunch Specialは、ブラックビーンズのサンドイッチに、サラダとサイドがついたもの。
オーガニックのこのセット、これで$10だから大したもんだ。
パンはAcme、とどこかに書いてあったかな?(うろ覚え)
もっちりバゲットに、ブラックビーンズ、ポートベロ、アボカド、トマト、玉ねぎなど。ブリトーのバゲット版といった感じだね。
ボリュームもあって、味も濃すぎず、十分美味しいサンドだが。
なんかね、ブラックビーンズには、やっぱりトルティーヤの方が嬉しいかな、なんて。単なる慣れかも、と思うけど。
サイドの2品も美味しかったよ。
特にロメインレタスのサラダは、トマトサルサとカシューマヨネーズ(多分)で和えてあって、見かけはソースでこってりなのに、食べると程好く穏やかで。
何より、レタスがいい味で。淡白なレタスも、きちんと育てられたものは、これだけの濃さをちゃんと持ってるの。
デザートは、絶対
Flanと決めていた。
アメリカでプリンが食べられないと嘆いている方、メキシコ風プティングのフランは、実は日本のプリンにとても近いのです。
これがもうもう、絶品の旨さ。
すごく濃厚で甘いので、私一人で全部食べることは難しいかもしれないけど、お嬢は「私は完食できる」と断言。
争うように、と言いたいところだけど、それはあまりに勿体ないので、一口一口、じっくり味わって食べたんだよ。
ヴィーガンのフランは勿論、卵もクリームも使わない。
何を使うかといえば、カシューナッツなんだな、これが。
これに関しても、Gratitudeの財産がそのまま生きている、って感じだね。
私が持ってるGratitudeの本に、Crème caramelのレシピがのっていて。
Irish moss、ココナッツミルク、そしてカシューじゃなくて、マカダミアナッツを使って作るプリン。
一応、挑戦してみたんだけどね。アイリッシュモスが上手く滑らかにならなくて、きめの粗いプリンになっちゃって。
それでも味自体は良かったので、本物(?)を食べてみたいなあ、と思ってたの。
念願叶ったフランは、待った甲斐のある美味しさでありました。
Yacon Syrupで作ったカラメルも、激ウマ。お皿に一滴も残さなかった母子です。(恥)
総じて大満足で、Gratitudeに初めて行った時の感動を思い出したよ。
そうそう、実力のあるお店なんだよね。素材も素晴らしいんだよね。
このお店に、2度目・3度目と来た時にも、同じ感動が続いてくれればいいけれど。
帰宅してからHPを見てみたら、こちら指定の農場では、
bio-dynamic農法を取り入れている、と。
実はこの方法は、自然農法と並んで、個人的に気になっていて。
それは、野菜の味が違うというのは勿論だけど、持続可能な農法を考えた時に、残る選択肢の一つであるからで。
これらの農法、実る種、種の摂取などについて、いつか自分なりにまとめられるぐらいの知識を得られれば良いなあ。
これだけカリフォルニアでメジャーなのに、なぜか私がほとんど行ってないのが、メキシカンのレストラン。
新鮮野菜たっぷりで、いかにも私が行くべきところに思えるのに、大抵のブリトーもタコスもエンチラーダも、野菜以上にチーズと肉がぎっしりで、むしろ私を遠ざけてくれちゃうんだもんさ。
Cal-MexでもTex-Mexでもない、メキシコの伝統的な料理は、もっと素朴で、私の好きな形なんじゃないか、なんて。そんなお店があればなあ。
そんな風に思っていたら、まさかGratitudeが作ってくれるとは。すごく嬉しくて、沢山の感謝。
そうだよ、ヴィーガン、オーガニック、と考えていったら、メキシカンは絶対やり甲斐のある分野のはずなのだ。
Gratitudeの持っているはずの力を、存分に発揮してくれることを願ってる。
Gracias Madre
2211 Mission Street
San Francisco, CA 94110