Wake up to Organics (2)

「未来を予測する唯一の方法は、未来を作るパワーを持つことである」
   ----- エリック・ホッファー
       (アメリカ人、哲学者、1902年7月25日生まれ)

* * * * *

【雑事】

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オーガニックなものを選んでいこう、と意気込みたくとも、世間に溢れる悪い情報があれこれと。
真偽のほどを確かめたくとも、徹底するのは無理なことなので。
前回のコメントで、Sarahさんが指摘してくださった通り、最後はどこかで妥協点を見出すしかなかったりしますよね。

それについての個人的なダラダラ話は、最後にしておいて。
オーガニックについて、一般的に投げかけられる疑問のうち、大きなものは以下の3つである様子。

1. オーガニック製品は高すぎて続けていけない
2. 「持続可能」、「自然」、「有機栽培」……結局は同じことなのではないか
3. オーガニック製品を買うより、地元産のものを購入する方が、環境的にベターである

それぞれについて、雑誌に載っていた見解を記録していきたいと思います。




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〔前提〕

オーガニック生活は、家計に優しくない。一部エリートのものである。


〔実態〕

オーガニック・アーモンドバター一瓶に$16.99を払うことを決めるのは、大抵の人にとって常に難しいことであろうが、それでも10年前と比べて、選択肢は大変多くなっている、とOrganic Trade Associationで、マーケティング部門のディレクターを勤めるLaura Batcha氏は言います。
「オーガニックを諦めることなく、”価値ある”オプションを見つけることができる」と。

例えば、グローサリーストアのプライベートラベルの商品は、大手のブランド品より安くオーガニック品を提供しています。
また、多くのオーガニックメーカーは、オンラインなどで割引クーポンを配布しています。
更に言えば、本当に金銭的に難しいのであれば、残留農薬の危険が高い食材だけをオーガニックに切り替える、という選択肢もあるのです。(資料1

しかし、レジでの合計値段だけを見て、そこに隠されている環境的なコストや、農薬による健康への影響は無視する、というのは、短絡的な見方である、というのが、Rodale Instituteの運営メンバーであるJake Blehm氏の見方です。
「農薬がまかれた時、それは虫を殺し、それから魚を殺し、飲み水に混入し、最後には我々の健康に影響を与えます」。

現在、ほとんどの表流水は汚染されており、農業は加害者の最たる存在である、とカリフォルニア大学デイヴィス校のOrganic Farming Research Workgroupのディレクター、Mark Van Horn氏は明言しています。
「我々は多くの受粉を行う虫達、つまり蜂や蝶、蛾、甲虫といった存在を失いつつあります。これは、農薬が原因である可能性が高いのです」と。

こういった環境や健康へのコストは、化学合成された農薬には反映されません。だから、慣行栽培の作物の値段にも含まれない、とBlahm氏は説明します。
この視点から見れば、オーガニックな農作物は、実際にはむしろ安いと言えます。
「普通のミルクが$2.99で、オーガニックのは35セント高い時、自分に問いかけるべきでしょう。
『自分にとって、自分の子供にとって、何が価値があるものか、体内に農薬を蓄積させることのないようにするにはどうしたらいいか?』」(資料2

そういう状況にあって、それだけの余裕がある場合においては(だから”エリート”と呼ばれてしまうのですが)、オーガニックはまだまだ成長の余地があるのですが。
「我々は街中の園芸家や農夫、政策団体と提携して、低所得層の住民達も、オーガニック青果を栽培したり、売り買いしたりできるようにする必要があります」と、Organic Farming Research FoundationのリーダーであるBob Scowsroft氏は言います。
「文化や言語を超えて、互いに必要なものを理解していかなければならないのです」。

これは今、正に始まろうとしています。
建築家、食の安全を求める活動家、飢餓や肥満の問題を扱う団体、そしてオーガニック活動に従事する人々が、手を取り合って動き出そうとしています。
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by senrufan | 2010-07-25 04:10 | Trackback | Comments(8)
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Commented by mame-honey at 2010-07-27 13:23 x
とっても興味深いシリーズ! Miyukiさんのお陰で楽して日本語で拝見できる幸せ!シリーズ、続きも期待しております。 こういう記事にきちんとアンテナをはっているMiyukiさんはスゴいなあ〜。どういう本を読まれているのですか?
Commented by matsathome at 2010-07-27 14:35
Miyukiさん、素晴らしい記事をありがとうございます。勉強になります。オーガニック活動に対してシニカルなとらえ方している人もまだまだ多いと思うのですが、一人一人が正しい理解と知識を持つことによって、必ず将来が変わって欲しいと願っています。
確かにオーガニック食品の単価は高いかもしれませんが、健康を害なった場合の医療費など人生を総合的に考えると、そのリスクを少しでも減らせるオーガニック食品は決して高くはないと私は思っています。
Commented by akiumi at 2010-07-27 15:05 x
おお~、第一弾は値段の問題でしたか・・・
そうですね~”将来的に、総合的に見たコスト”と比較できるのは、その日暮らしをしなくても良い層の人たちだけの発想ですもんね。
そもそも、この論議に参加できる、この問題に興味がある人は低所得者層ではないわけです。
これではまだまだスノビッシュなイメージはぬぐえないですよね・・・

最後の一文に嬉しい希望! 
ミユキさん、翻訳ホントありがとうございます!

Commented by nikkeilife at 2010-07-28 00:58
Miyukiさん、お久しぶりです!なんと嬉しいシリーズ!そうそう、オーガニック食材、特に野菜や果物の値段をオーガニックでないものと比べてしまうと躊躇してしまいます。全体的に社会が伴う危険などを考えれば高くないんですがね。やはり同じ売り場にあるとついつい比べてしまいます。

現在低所得者が多い地区にすんでいるんですがやはりオーガニック食材(っつうか、普通のフレッシュな食材でも)を購入するにはウェストLAなどにいかなきゃなりません(往復20キロくらいのドライブ)。ローカルの草の根運動団体などはこれを随分前から訴えてきていたんですが難しいようです。でも最近ラジオ番組でもとらえてもらえたようで、どんどん活動を続けて欲しいです。
Commented by Miyuki at 2010-07-28 06:18 x
*mame-honeyさん
いや、ほんとはmameさんに添削を伏してお願いしたいぐらいなんですが~(涙目) というより、mameさんを始めとする皆様には、原文のままの方がよほど良いのでは(言うな)(言っちゃいけねえ) あ、私のアンテナは生まれつき不備なので、ひたすら博識な皆様のブログを拝見するとか、その手のメルマガとかの恩恵にあずかってるだけでございます。そして人徳貯金ばかりがたまっていくんですよね……
Commented by Miyuki at 2010-07-28 06:21 x
*Sarahさん
Sarahさんのような方には、何も新しいことのない内容で申し訳なく……!
でもほんとに、「高い」とか「宗教的」とか、そういう前面のことだけで拒否されがちなので、内容を知った上で選ぶか選ばないかを決めなきゃいけないなあ、と自分に言い聞かせております。逆に言えば、オーガニックというだけで飛びつく盲信もまた然り。100%満足ということではなくて、今より上の満足度と安心を目指して調べていきたいですね~。
Commented by Miyuki at 2010-07-28 06:28 x
*akiumiさん
おおお、相変わらず鋭いakiumiさん!
そなんですよね、結局それだけの余裕があるからこそできる話、という面もあり。農薬栽培の方が高価であれば、オーガニックが当たり前であったわけで。
食育の問題を少し探れば一目瞭然なように、各自が持つ背景や価値観の間をどう取り持てば共に歩んでいけるのか、国や個人をまたがって支持される価値は、という話にまで発展していくのですね。
なので、そういう運動に関わっている人達に、感謝・感謝でございます。
Commented by Miyuki at 2010-07-28 06:35 x
*アヤコさん
わあい、以心伝心!! アヤコさん、どうされてるかなあ、とメールを書きかけていたところでございました~!(歓喜)(会いたかった~)
私もついつい値段を比べてしまって、躊躇する時がまだまだあります。オーガニックの表示を100%信じきれない気持ちもあるから、どうしても消えないんですよね、悲しいことに。

なるほど、そういう現状は確かにありますね。潜在的な購買層がいなければ、店舗も商品も進出してこないですもんね……国や自治体の援助、大手メーカーが腹をくくって提供、草の根運動の広がりなどなど、望む道は色々ありますよね。で、私のできることは何か、と考えて、やっぱり売り場で慣行品とオーガニックのうち、オーガニックを買うのです。


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