Bon appetit!

以前に、腐女子の進化について書きましたが。
お嬢から、更に上があった、という情報が。
腐女子
 ↓
貴腐人
 ↓
汚超腐人
 ↓
老腐人
 ↓
腐老腐死
 ↓
腐死鳥となって蘇る


そんなになってまで蘇りたいかどうかは別として。

* * * * *

【映画】

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映画「Julie & Julia」を観に行って来ました。

予告編を観た時から、とても楽しみにしていた映画でありまして。
まずは監督・脚本が、私の大好きな映画「You've got mail」のNora Ephronということから始まって。
公開が始まったら、これまた良い評判があちらこちらから。
とどめに、みかしゃんayuminさんが、それぞれ素敵な感想を書いてくれたので。

これは行くのが運命だ。BGMも「運命」だ。
とばかりに、いそいそと友人と行ってきたですよ。




ストーリーは、2冊の本が元になってます。Julia Childの自伝「My Life in France」と、Julie Powellの「Julie and Julia: 365 Days, 524 Recipes, 1 Tiny Apartment Kitchen」
そして、この2人の女性について、時代を超えて平行に描く形で進んでいくのですね。

ジュリア・チャイルドは言うまでもなく、大変有名な料理研究家。'60年代にアメリカにフランス料理を紹介した人で、数々の料理本だけでなく、TVの料理番組も大人気となり、アメリカの料理番組といえば、代名詞のように彼女の名前が出てくるぐらい。私もTVこそ見てませんでしたが、日本にいる頃から、名前は知っていたほどの方でございます。
片やジュリー・パウウェルは、NYに住み、9・11事件の被害者からの電話を受ける日々を過ごし、作家になることを夢見ている女性。華やかな友人達と我が身を比べては落ち込むことばかり。

数十年の世代の差がある彼女達の接点は、といえば、これが「料理」だったわけでございます。

仕事をやめて、旦那様の赴任先のパリについてきたジュリア。何かやりたい、でも何をしたらいいかわからない、という彼女、旦那様の言葉で、自分の一番好きなこと=食べることに邁進するべく、有名なル・コルドンブルー料理学校に通い始め。
すったもんだの末に、レシピブックを出版し、TVで料理番組を持つように。

ストレス解消手段が料理であったジュリーは、ジュリアの本である「Mastering the Art of French Cooking」の全524レシピを、1年間(365日)で作る・それを毎回ブログにアップする、というプロジェクトを始めます。
最初こそコメントがつかなくて寂しかったものの、少しずつ訪問者が増えてきて、いつの間にやら大人気ブログに。最後には、このブログを元に、念願の本出版にこぎつけるのです。


2人の女性の日常を、落ち着いた視点から描いたもので、ある意味淡々とした仕上がりですが。
それでも、私達もこんな風だよね、というような、しみじみと共感できるものに溢れてます。

いつも快活なジュリアは、最初は料理学校についていけなくて、それをクリアすれば今度は、本出版に際してのトラブルや、肩を落とすことの連続で。果ては、最愛の旦那様が”赤狩り”に巻き込まれるとか。
ジュリーは人気ブロガーになったのはいいものの、それが励みを通り越して、いつしか読者を気にしすぎてのプレッシャーに悩まされ。果ては、旦那様と大ゲンカして、彼が出て行ってしまうとか。
スケールこそ違っても、そうそう、こうだよね、きっとあんなことを考えるよね、って。
とても背が高いジュリアでさえ、その膝を曲げることなく、同じ目線で考えているように感じられるのは、ノラ・エフロンの手腕によるところが大きいのかもしれません。

観る人全てが絶賛するのが、メリル・ストリープの演技です。
コメディ番組でも良くネタにされるぐらい有名なジュリア・チャイルドは、私も断片的ながら、数回番組を目にしたことがありまして。だからメリル・ストリープの演技がどれほど彼女にそっくりか、ということについては、本当に驚嘆なんてもんじゃありません。
しかも、笑いをとる為だけじゃなく。そのまま、こちらを泣かせて、怒らせて、ジュリアという人物を演じてるのが、またすごいったら。
出来上がって動いているのは、「あなたを愛さない人はいない」という、ジュリアの旦那様や妹の言葉通りの、国民に愛された女性です。同時に、子供が持てなかったことにひっそりと涙する、とても身近な存在です。

実は個人的には、それほど好きな女優さんじゃないのですが、何かに出演するたびに、まだこれだけの引き出しがあったの!? と驚かせてくれる方。そんな彼女がジュリアについて語ったインタビューは、なかなか見る価値がありますぞ。

エイミー・アダムス演じるジュリーに関しては、実物にどこまで似ているかは全くわかりませんが、とにかく愛らしく、生き生きと。
段々とフラストレーションをつのらせていくところや、料理も何もかも上手くいかなくて、どうしようもなくなってしまうところなど、好感度150%で私の心をわしづかみ。(オヤジ発言)
そして、彼女の衣装や髪型の可愛いことったら。どのシーンも、私があと10年若ければ……と、ひたすらうっとりでございました。や、20年若くてもどうしようもないんですが。(ハンカチを噛みながら)


それでも愛すべきジュリアより、ジュリーにより共感してしまうのは、同時代の女性であることだけでなく、彼女の背景である「ブログ」や「料理」が、私達の背景でもあるからです。
ひっそりと片隅で日記を書く為だけのブログであっても、やっぱりコメントをいただければ嬉しいし。
何かテーマのようなものがあれば、PCに向かう気持ちが上向くし。
そして、人気料理ブロガーさんが続々と本を出してくれるようになって、「ブログ→本」というルートが、大変身近になった昨今だから、なのかなあ、と。

加えて、ジュリア・チャイルドの本に夢中になる気持ち。
前回書いた通り、私が母の料理本のなかで、まず惹かれたのが、フランス料理の本でありまして。思うに'60~70年代は、フランス料理が与えた影響や憧れがとても大きかったのでは、と。
それは、まだいささか高価だったバターや生クリームなどを、惜しげもなく使うところもあったでしょうし。”ご馳走”的な料理が多く、よそゆき気分が味わえた、というのもあったでしょう。

chiblitsさんのご本のおかげで、まざまざと思い出したように、私があの手の本に抱いていた憧れの気持ちを、ジュリーの中に見出したというのが、一番大きかったのです。

しかし、「この映画を観たら、フランス料理が食べたくなる」というのは、私の場合は真逆でありました……だって珍獣だから。
大量に投入されるバター、大きな肉の塊を見るたび、胸やけがぐんぐんと。
撮影中、これらのメニューを本当に食べなきゃいけなかったメリル・ストリープが、15ポンド(約8kg)太ったというのはさもありなん。

加えて、数名の人の食べ方が。なんであんなにがっついて食べるんだ……見ている私の胃が痛い。
両旦那様、特にエリックが胃薬を飲むところでは、そらあんな食べ方してたら胃を傷めるよ! せっかくの料理、ゆっくり噛んで味わえよ! とツッコミまくり。(内心で)
まあ、それだけでなく、どうしても”おそとごはん”のメニューばかりなので、それを毎日食べるというのは、結構な負担であったでしょうなあ。
と言いつつ、この映画の旦那様2人は、男性陣にも観ていただきたいぐらいに素敵なのですが。

と、食欲は失せたんですが、「この映画を観たら、料理がしたくなる」というご意見には賛成です。
というか、料理に笑顔で向き合える。ジュリアのあの声や、ジュリーのわくわく気分が伝染して、鼻歌を歌いながら作りたくなります。
作る過程のあれこれ、出来上がった時の達成感、そして食べた時の笑顔。
何より、この人に喜んでもらいたい、という気持ちがあるからこそ、できるのです。食べてもらいたい人がいるからこそ、料理の楽しみがあるのです。

自分が好きなことに没頭できる喜びと。見知らぬ人と繋がれる嬉しさと。
それは、その過程で味わう数々の苦労をも乗り越えて、前に進んでいくパワーをくれるのです。
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by senrufan | 2009-09-04 09:46 | Trackback | Comments(10)
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Commented by すれっぢ at 2009-09-06 23:53 x
ジュリアおばあさんとフランス語なまりのJacques Pepinおじさんの
料理ショー、よくやってますよね。なんか二人とも個性強くて、料理より
二人見てるほうが楽しかったりすんの。あの声は大屋政子ちゃんに
通じるキンキン声だよな~。(笑)
Commented by shina_pooh_at_sfo at 2009-09-07 09:20
本当に評判のいい映画ですね!いろんな方の感想を読んで見る前にイメージがどんどん固まっておりますが(笑)、それはそれで、この方はこんな視点でこの映画を見たんだと楽しく拝見。Miyukiさんのご感想はさすが洞察力深く。「ブログ」と「料理」かー。確かに私たちブロガー主婦にとってはぴったりの背景ですね。映画を見る前に、もう少し実写のジュリア・チャイルドを頭に焼き付けていきたいですね。

とはいえ、やはり英語字幕を待ちたい私。。DVD化を待ちます(涙)
Commented by こっぺ at 2009-09-07 10:01 x
うわー!見たい!前から気になっていたのですがもっと見たくなりました。予告編で、メリルストリープのなりきりっぷりにびっくりしたのですが、そうですかー彼女はいいんですね。こう見えて(?)映画は年100本見てた映画好きでした。今は映画館に行くことはかないませんが、いつか見れるときのためにしっかりメモしておきます。ありがとうございます!
Commented by Miyuki at 2009-09-07 12:33 x
*すれっぢさん
そうそう、あのコンビは楽しいですよね!
大屋政子さん、懐かしい~vv ジュリアも「お父ちゃんたら」の言葉がすんごく似合いそうだ~(笑)
Commented by Miyuki at 2009-09-07 12:36 x
*shinaさん
うん、なんか大きなドラマとかはないので、人によっては物足りないかもしれませんが、私はああいう”日常”の空気が好きなので、これもとても気に入りましたです♪
DVDを待って、完全に理解しようとするshinaさん、すごいです~。私はどうしてもTVの前にいられないので、お金を払って強制的にわが身に鑑賞させるという……でもって、結局わかるのは半分がいいとこなんですけど。これってやっぱり間違ってるのかなあ(涙目)
Commented by Miyuki at 2009-09-07 12:39 x
*こっぺさん
見てください、見てください! そしてこっぺさんの感想をお聞きしたいっ♪
なんと、年に100本とわ! 師匠と呼ばせていただいていいですか。(がしっと手を握る) お子さんがいるとなかなか観に行けないでしょうけれど、旦那様にお願いして、お友達と一緒にMom's Outの映画鑑賞も良いですぞ~。特にこの映画は、女友達と見るのにぴったりですからねvv
Commented by kNachu at 2009-09-08 04:49
Miyukiさん、フレスカ行かれたのですね?私は行き過ぎて飽きた
と思っていたのですが、今はもう恋しいです。ところで、この映画、大分前にアメリカ人の友人に本を薦められ、英語である為最後まで読んでいなかったんですよ!映画になって嬉しい!と思っていました。映画館、行けるかな?それか、Netflixにのるまで我慢するか?小学生の子供とでも見に行けますか?レイト見てみます。今度時間があるとき、また拝見できなかった記事じっくり読ませていただきます!なにしろ私のと違って、Miyukiさんの記事の内容の濃いこと、、、。反省します、、。
Commented by Miyuki at 2009-09-08 11:16 x
*Nachuさん
はい、行ってきました! Nachuさんの行き着けだけあって、良いお店ですね。私も飽きるほど通ってみたい~。
おお、原作を持ってらっしゃるですか! 小学生のお子さんには残念ながら退屈かなあ……大人の女性にはぴったりなので、レイトショーの方がベターかもです。いや、私は自分のただひたすら長いだけの日記が嫌いで、Nachuさんのように、短く的確な記事にすごく憧れているのです!(力いっぱい) なんとかしなきゃ、と思って、料理日記を始めたぐらいで、とほほ。
Commented by まきりん♪ at 2009-09-08 13:55 x
エキサイトさんが不調で門前払いになったことがありましたが、今回はすんなりと見られました~

この映画は好評なようで、見たいと思っていました。
Miyukiさん評を読んで益々興味が涌いてきました~
Commented by Miyuki at 2009-09-09 12:02 x
*まきりんさん
そなんですよ、ここしばらく不調で、エキサイトががんばって修復してくれたみたいです。
女性のためのほのぼの映画、という感じでした。まきりんさんも楽しめますように♪


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