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なんと、アフリカはボツワナ共和国を舞台としたミステリーです。
コージーミステリーと呼ばれるジャンルが好きな私ですが、このシリーズはコージーもコージー、ミステリーと呼んでいいのか、と思うぐらいにほのぼの・ゆったり。

アフリカというと、内戦や飢饉、人道危機などのニュースを耳にする機会があまりに多いのですが。
この本の嬉しいところは、そんな悲しい面ではなく、”アフリカの当たり前の日常”が前面に出ているところ。
政情の安定したボツワナだからこそ、なのかもしれませんが、教科書や評論に目を通すより、遥かに良い形で、アフリカの一端を教えてくれます。

実は、かなりの男尊女卑である。
当然のように、民話が生活に生きている。
ミステリーのハラハラ・ドキドキのサスペンスはないものの。知りたかったのは、こういうこと。
そんな話がやんわりと詰まっている、読んで良かった本でした。

* * * * *

【イベント】
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Natural Agricultureの説明の後、Zambiaで行っているケース・スタディについての報告を聞きました。

アフリカのザンビア共和国。アフリカ大陸の中央付近に位置します。
ここにある、The Mbabala Women Farmers' Co-operative Union (MBAWOFA) の要請を受け、2004年にShumeiの代表者が、自然農法を広めるべく、彼の地に渡りました。




なぜ”Women Farmers”なのか。
それはアフリカでは、農作業は女性の仕事とされているから、だそうです。
貧しい為に肥料も農薬も買えず、厳しい乾季・雨が多すぎる雨季の為に、なかなか満足に作物も育たない。かといって、男尊女卑の色彩の濃いアフリカ、男性群は助けの手を差し伸べない。
そんな中、肥料や薬を使わず、できる限り土の力を引き出そうとする自然農法が、彼女達の目に留まったそうです。


何千軒もある農家を全て回って説明、ということはできないので。7つの地区を選び、それぞれで自然農法のプレゼンテーションを行いました。
各地区ごとに、100人以上の農家が説明を聞きに訪れたそうですが、この”100人”という数自体、実はすごいことだそうで。
なんせ広い広いアフリカの大地、隣と隣が何キロも離れていることも珍しくなく。この説明会にしても、2日かけて家から歩いてきた、といった人達が沢山いたとのこと。つまり、それだけの距離と時間をかけても、聞くに値すると思ったからか、もしくはそれほどに助けを必要としている状況だったのか。
我々の考える”2日”の長さとは、感覚的に異なっていることもあるのでしょうが、予想以上の盛況ぶりだったことは十分に想像できます。

結果、約1,000軒の農家が、自然農法でのmaize(とうもろこし)の栽培を試みることを承諾、Shumeiの指導を受けながらの実験が始まりました。


ここで栽培されることになったとうもろこしは、2種類。1つはTraditional(在来種)、もう1つはHybrid(改良種)です。
女性農家が自然農法で在来種を、男性農家が化学肥料使用で改良種を担当したのです。

この年は天候に恵まれず、雨季は雨が多すぎ、乾季は強すぎる日差しにより、作物も土も疲弊しました。
そんな中、とうもろこしの収穫は、というと。
自然農法の在来種は、厳しい環境の中、見事に生き残り、実をつけることができたのですが、ハイブリッドの改良種の方は、ほぼ全滅状態。
見下されてきた女性陣の圧勝に終わったのですが、それは同時に、自然農法の勝利でもありました。

ここでShumeiが根気強く教えたのが、次のシーズンに備えての種の確保(Saving seeds)です。
今まで彼らは政府経由で、先進国の種会社から種を購入し、畑に撒いていました。しかし収穫が少ないがゆえの貧しい生活、種の代金を払うこともままならず、実際この時は、一年前の代金をまだ払っていない状態だったそうです。
そこで、実ったとうもろこしから、来期に撒く分の種を確保しておけば、種を買わなくてすむのだ、ということを、何よりも大事なこととして教える必要があり。
今までこの手の教育を受けたことがなかったザンビアの人々が、知る機会もなかった貴重な知識、だったのです。


今回、ザンビアについて発表してくださった方から、他にも色々とエピソードをうかがいました。

畑で働く母親達のそばにいる子供達に、紙とクレヨンをあげたこと。白い紙もクレヨンも、今まで見たことがなかった子供達は、教えるとたちまち鮮やかな絵を描き始めたこと。

男性陣にサッカーを教えたこと。ボールがないので、ふくらませたビニール袋を使ったこと。

鏡をあげたら、とても喜ばれたこと。今まで身近に鏡がなかったので、生涯、自分の顔を知らない人もいたこと。

遠く離れたもの同士が集まることもなかったので、初めて収穫祭なるものを開いたこと。3,000人もの人々が集まり、歌い、踊り、どれだけそれが楽しい風景だったか、ということ。……

こんな話が、一番聞きたくて、一番心が温まるものだったりします。
次に彼らがやろうとしていることの中に、子供図書館を作ること、がありました。


元々厳しいザンビアの気候ですが、ここ数年、ますますその程度を増しており。
Global Warmingの危機が叫ばれるようになってしばらく経ちますが、アフリカの大地に住む彼らは、その被害者の最たる者、と言えるでしょう。
先進国が行ってきた事々がもたらしたもの。それが、ザンビアで目の当たりにする光景です。
「Please pray for them, and help them」
説明者の方の言葉を聞きながら、遥か彼方の地を想像する。
それは遠方に在りながら、決して途切れた地ではなく。この空と地と海と空気でもって、成り立つ大きな輪の中で。ここで落とした小石の波紋は、必ずあちらの地に届く。
その事を世間に常に喚起していく為に、地球温暖化という言葉が役に立つならば。もしくは、自然農法が効果的であるならば。

何か、できることがある。
何か、やってはいけないことがある。
もっともっと、自分が大きな目を持てればどんなにか。

このことに思いを馳せれば、いつも立っている地面にぽっかりと穴が開いているような、そんな焦燥感に駆られてならないのです。

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by senrufan | 2008-09-11 08:15 | Trackback | Comments(4)
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Commented by まきりん♪ at 2008-09-15 02:11 x
「畑で働く母親達のそばにいる子供達に、紙とクレヨンをあげたこと。白い紙もクレヨンも、今まで見たことがなかった子供達は、教えるとたちまち鮮やかな絵を描き始めたこと。」

この部分に激しく反応してしまいました!
人間は生まれながらにアーティストなんですよね。
学校で絵に対する批判などされることがなかったら、どんどん創造性が広がっていくんだろうな~
Commented by Miyuki at 2008-09-15 22:53 x
*まきりんさん
そなんですよね~! 子供にはなんの制約もないので、びっくりするようなものを見せてくれたりしますよね。
学校や教室でのアート、先生も試行錯誤なんでしょうけれど、難しいもんですねえ、ほんとに。
Commented by マミィ at 2008-09-16 14:28 x
「実ったとうもろこしから、来期に撒く分の種を確保しておけば、種を買わなくてすむのだ。」

この部分に激しく反応してしまいました!(笑)
こういう何でもないような、わかっていて当然でいそうで実は知らないというようなこと、そしてそれによって大きなチャンスを逃してしまっているというようなことが人生にはいくらでもありそうで。

「知る機会もなかった貴重な知識」、まさにそれをMiyukiブログから日々得ている気がします。ちっぽけな自分の世界に満足せず、これからも目を見開いていろいろなものを見たり読んだりして行きたいと思います。・・・と柄にもなく真面目な朝ざんす。
Commented by Miyuki at 2008-09-17 08:44 x
*マミィさん
反応第2弾、嬉しいです!(笑) そして人生に結び付けて考えてくださるところ、さすがマイ・女神のマミィさんvv 確かに私の人生、世界の99%は知らないままで終わるような気がします……

いやいや、マミィさんのおかげで、オタクのあんな世界や散歩の楽しみを日夜学んでいるアタクシ。これからも目を見開いて、人様の博識に頼りっきりになる所存でございます。(殴)


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