近すぎては見えないものを (その2)

聖マクシミリアン・コルベ神父の祝日、特許の日
日本で最初の特許が認められた(1885年)
御前会議でポツダム宣言受諾を決定(1945年)
世界初の完全自動化システムに住友銀行が成功(1967年)


北島康介選手関連ニュース

100mで大感激させてくれて、更には200mまで。
2種目2連覇、合計で金メダル4個獲得の偉業を成し遂げてくれました。

先日書いた通り、色々と腹立たしい米国NBC放送ではございますが(だってワタシは自己チューだがら)、今回の北島のレースの解説には、さすがにほろっとさせられました。
「彼は史上、最も偉大な平泳ぎの選手です」
たまにはいいこと言うじゃないか……!(酷)


素敵な瞬間をありがとう、北島選手。
引退を決意されたそうですが、人生の第2ステージでも、あなたらしく進んでいってくれることを、祈ってやみません。

* * * * *

【アクティビティ】

Hoover Tower以外に、母と一緒にスタンフォード大学内で行ったのは、アートセンターとブックストアです。

以前にこのアートセンター内のカフェに行きましたが、肝心の美術館の方は未訪のまま。
今度こそ、の心意気で、重厚感に溢れた見かけの、実際すんごく重かった扉を開けて(……)、美術館の中へと入ってみたのでした。




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館内は2階建。
1階部はアジア、オセアニア、古代地中海、アフリカ、そしてロダンのコレクション。
2階部はヨーロッパ、アフリカ、ネイティブアメリカン、古代南米、そしてイベント展示室、という構成になっています。

スタンフォード大学は、元カリフォルニア知事であり、後に上院議員をつとめたLeland Stanfordと、妻のJane Lathrop Stanfordが、ヨーロッパ旅行中にチフスを患い、16歳という若さで亡くなった息子、Leland Stanford Jr.を偲んで、設立したものであるのですが。
このアートセンターは、彼らスタンフォード一家が世界各国を巡って収集した美術品を、公けに向けて展示することを、本来の目的としたものであるそうです。
館内の1階にStanford Family Room、2階にStanford Projectsとそれぞれ場所が設けられており、スタンフォード一家や大学が歩んできた歴史をも、垣間見られるところです。

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非常に上品に、整然と陳列されている、小規模ながらも上質な美術館、という印象。
アジアコーナーでは、中国・韓国の陶磁器や翡翠の見事な作品が見られ、アフリカでは、ミイラから木製の呪術道具まで。アメリカのネイティブアメリカンのバスケットのコレクションは、大から小まで取り揃え。
ヨーロッパコーナーの絵画も、スタンフォード一家の趣味が反映されていて。
時代的には比較的新しいもの(19~20世紀のもの)が大多数を占めていましたが、それもまた彼らの軌跡の一つ、と見ることができるのでしょう。


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個人的に一番気に入ったのが、彫刻家のオーギュスト・ロダンのコレクションです。
カフェが面する中庭に、ずらりと並べられたロダンの作品群。Rodin Sculpture Gardenと名づけられたそこは、以前に鑑賞しましたが、内部にもこれだけの作品群が展示されていたとは露知らず。
なんでも、パリのロダン美術館に次いで、世界で2番目の規模だそうですよ。

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吹き抜け部分に据えられた、ドデカい「考える人」も良かったですが、つーか、あの像を見ると、なぜかト○レを連想するという大層不健康な鑑識眼の持ち主であるわけですが(死んでこい)、「バルザック像」に関連する小コーナーが設けられていたことに、予想外の喜びを覚えました。
というのは、ロダンの作品の中でも「バルザック像」は、制作の前後のエピソードや、バルザック本人の履歴、様々な評論が合わさって、個人的にとても興味を持っていた作品であるのですね。
それでもせいぜい、最初の裸像と、ガウンをまとった像の2つしか目にしたことがなかったのですが、こちらにはロダンのスケッチ、手の多数の習作、考案中に作った幾つかの小型の模型などが並べられ、ロダンがいかにして最終作品に至ったか、の過程を、時系列順に追えるようになっているのです。

会いたい時に、ロダンに会える。
なんとも贅沢な空間を持つ、この無料の美術館の価値を、改めて感じました。
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これだけのものを、スタンフォード一家は、実際に自分達で世界を周ることで集めていったのか、と思うと、そのオカネモチ度がウラヤマシイ。なんてことを、庶民は思っちまうわけですが。
実際、それができるだけの財力が自分にあったところで、それだけの鑑賞眼がない自分には、到底できないことであり。こうやって収集したものを、惜しみなく無料で公開してくれている、という事実に、感謝せずにはいられないのです。


Iris & B. Gerald Cantor Center for Visual Arts
328 Lomita Drive (at Museum Way)
Stanford, CA 94305-5060
*-*-*-*-*-*-*-*-*

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スタンフォードと名のつく商品を買おうと思ったら、ここが一番の品揃え。
日本であれば大学生協、スタンフォードではBookstore。本屋といっても、売っているものは本だけではないのです。

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こちらも内部は2階建。中央が広く吹き抜けになった店内に、誰でもウェルカム!と言ってくれてるような大らかさを感じるのは、単に分不相応なところにいると思い込んでる私の、腰が引けているせいなのでしょうか。(小心者)

1階は本と土産物色々。Stanfordのロゴがついたペンだの、カップだの。
ステーキソースなんてものまであって、これはマイソースとして持ち歩け、ということかしら。(妄想)

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2階はカフェとアパレルコーナー。スウェット、Tシャツ、キャップにショーツ、カレッジリングやタイピンも。
ちゃんとMen・Women・Kidsと、コーナーが分かれてます。
この手の商品は決してお安くはないのですが(パーカーは$50じゃ買えません)、それだけの付加価値がある、ということで。
母はここで、日本のお友達に色々とお土産を買い込みました。

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母に付き添ってレジに行ったら、担当の初老のおじさまが大変愛想の良い方で。
「どこから来たの?」という問いかけに、「日本からです」と答えたら、彼の日本人のお友達の話から、彼らの結婚式の様子、更には今は亡き日本のドン・笹川良一氏の話まで、延々と聞かされる羽目になりました。
何ゆえ笹川氏?と思いきや、なんと彼はスタンフォードに、多額の寄付をしてたんだそうです。その時にこちらのおじさまは、彼と直接話す機会があったそうですが、とても紳士的で、ポケットには分厚い札束があったとか。いやいや、ご無事で何よりでした。


スタンフォードグッズが欲しい!という方は、オンラインショッピングもあるようなので、よろしければお試し下さいませ。


STANFORD BOOKSTORE
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by senrufan | 2008-08-14 11:19 | Trackback | Comments(10)
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Commented by peartree22 at 2008-08-16 12:31
実は気になりながら、ちょこっとしか寄ったことがなかったスタンフォード大学。今度は絶対に行くべし!(ただし、娘とアートオンチな夫は別行動で)と思いました。
BookStore、私なら3時間くらい平気で過ごせそうです(笑)。
Commented by shina_pooh_at_sfo at 2008-08-16 13:29
ここ。カリフォルニアに来て一番感動した美術館です。ご指摘のとおり、ロダンの彫刻の充実ぶり。もう、目からうろこでした。再訪しようと思いながら、早どれほどの月日が・・・(こら。)バルザック像、実はそれほど注視したことがなかったのですが、このブログをきっかけにバルザックのことをちょっとだけ調べて興味がむくむくです。Miyuki さんとご一緒できたら、私の知識も一気にチョモランマ級になるんだろうな。(元がないから。)

堪能の後は Cool Cafe、ですね♪
Commented by マミィ at 2008-08-16 16:40 x
Miyukiさんと一緒に、スタンフォード美術館を回らせていただき、ブックストアー内でお買い物もさせていただき・・・大満足な朝を迎えました。ストアー内で買ったのは、ディプロムの額。

・・・って、ここまでもちろん空想内でのことですが、それにしても気になるこの額。150ドル払えばスタンフォードのディプロムがもらえちゃうんでしょうか?それともやっぱりフレームだけなの?などと、信仰心の厚いスタンフォード家に申し訳ないほど罰当たりなことを考えております。 

ロダンの「考える人」を見ると、私は頭痛薬のCMを思い出しま~す。
Commented by すれっぢ at 2008-08-16 22:59 x
そんなご近所にロダンがある、しかも無料で見られる。いい環境ですね~。
その維持費は学費で・・・(笑)日本の私立大みたいに寄付金とかいっぱい集めてるのでしょうかね~。

なんと「一日一善」まで関わってたか。母をおぶった銅像はさすがに
立ってませんよね~。ロダンに混ざって(笑)

Commented by Miyuki at 2008-08-17 12:45 x
*ちゃんさま
その時はぜひ私もご一緒させて下さあい! まだ見所は色々あると思うので、またゆっくり調べたいです。
ブックストア、楽しいですよん♪ 娘を本から引き離すのが大変でした……彼女も、3時間は軽そうです。
Commented by Miyuki at 2008-08-17 12:48 x
*shinaさん
そうそう、shinaさんはロダンファンでしたね! だったらこちらに感激されるのも至極もっとも。再訪はいつでも、時間のある時に。ダイジョブ、彫刻は動かないから(笑) で、その時に私がご一緒できれば、いかに私の知識がマリアナ海溝並かということがわかっていただけるかと。(つまり底なしの無知)

はい、この後はCool Cafeでした♪ レンズ豆とレッドベルペッパーのスープがちょー美味でした~~。
Commented by Miyuki at 2008-08-17 12:53 x
*マミィさん
ええ、私も今、マミィさんと周らせていただいた喜びの余韻に浸っているところでございます。うっとり。まったり。もっと長く一緒にいたかったなあ……あそこもここもマミィさんといられたなら……

と、空想ならぬ、すでに妄想域に入っておりますが、うーん、残念ながらこれはフレームだけのようですなあ。しかし額に目をつけられるところが、さすが姉さま。今度、こんな額に合うアートを考えて下さいませませvv

頭痛薬、そうか、それもあったなー!
Commented by Miyuki at 2008-08-17 12:57 x
*すれっぢさん
うんうん、寄付金はいっぱい集めてると思いますよー。なんせ出身者達がまた並みじゃないから。ライス国務長官も、ブッシュ政権が終わったら、またスタンフォードに戻るそうですね。

……そういえば、なんか一つだけミョーな銅像があった気が。彫りの深い西洋的顔立ちの像の中、やたら馴染み深い体型のアレはもしや(ここでも妄想)
Commented by californiakitchen at 2008-08-17 16:20
近くに住んでいるのに未だにいったことがないのです。
是非、行ってみるべきですよねぇ。ロダン、見に行きますよ~~~。(笑)
Commented by Miyuki at 2008-08-18 10:29 x
*Chicoさん
あらっ、新しいブログを始められたのですね~! わあい、後でおじゃまさせていただこうっと♪
私こそ、ここに6年も住んでてようやく、です、たはは。ぜひぜひ見に行かれてくださあい。


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