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甘く、優しく、穏やかに (その4)

労働基準法公布記念日、農林水産省創立記念日、世界保健デー
清水次郎長が賭博で懲役7年の刑(1884年)
ドイツがユダヤ人を公職から追放(1933年)
戦艦大和が九州南方で米軍機に撃沈(1945年)

* * * * *

【雑事】

[食品ラベルに表示された糖分の読み方]
※ 日本と米国では、当然のことながら、食品ラベルの表示法は異なります。
  これは米国ラベルについての記事、とご了承下さいませ。




さて、食品に含まれる糖分。これには、元々の原材料が持つナチュラルな糖分と、人工的に加えた糖分の、2種類があります。
我々が気をつけるべきは、当然「加えられた糖分」の方なのですが、これをラベルから読みとるのは、ちょっとばかり注意が必要なんですね。

以下の画像をご覧下さい。
甘く、優しく、穏やかに (その4)_b0059565_14192540.jpg


左側が、1%の低脂肪牛乳のラベル。
Nutrition Factsの欄に、「Sugar 12g」の表示があります。

右側が、シリアルのラベル。
やはりNutrition Factsの欄に、「Sugar 13g」と書かれています。

じゃあ、どちらもほぼ同量の砂糖が入ってるか?と言えば、実は違うのですね。

牛乳の方は、「栄養」欄にはSugarとあっても、「原材料」には書いてないので、これは自然糖分、ということがわかるのですが。
一方、シリアルの方は、「原材料」の欄に、
evaporated cane juice crystals
evaporated cane juice syrup
brown rice syrup
malt extract
honey

との表示があり、なんと5種類もの「砂糖相当品」が加えられていることがわかります。

教訓としては、
・まずは「原材料」を最初にチェックする
・”sugar”や”juice”と書いてあるものがないか見る
・その他、”-ose”で終わるもの、”syrup”という言葉が含まれるものもチェックが必要

中でも、特に要チェックなのが、”high-fructose corn syrup”
コーンシロップの精製フラクトースは、体内に入ると、他の糖類より素早く細胞に吸収され、食欲コントロール中枢に経路を結ぶそうで。
よって身体はかえって空腹感を覚え、食べ続けてしまう、という結果をもたらすわけです。
更には、体内脂肪を増やす働きもかなりのものだとか。
専門家によっては、high-fructoseを少量摂るより、精製糖を摂り過ぎた方がマシ、という意見もある模様。


<参考>

砂糖相当品のリスト
barley malt (麦芽糖)
beet sugar (甜菜糖)
brown sugar (ブラウンシュガー)
buttered syrup
cane-juice crystals (きび砂糖)
cane sugar (きび砂糖)
caramel (キャラメル)
carob syrup (キャロブ、いなご豆のシロップ)
corn syrup (コーンシロップ)
corn-syrup solids
date sugar (なつめやし糖)
dextran (デキストラン)
dextrose (ブドウ糖)
diastase (デンプン糖)
diastatic malt 
ethyl maltol 
evaporated cane juice (三温糖)
fructose (果糖)
fruit juice (果汁)
fruit-juice concentrate (濃縮果汁)
glucose (ブドウ糖)
glucose solids 
golden sugar (製菓用のグラニュー砂糖)
golden syrup (製菓用の黄色い糖蜜)
grape sugar (ブドウ糖)
high-fructose corn syrup (コーンシロップ)
honey (蜂蜜)
invert sugar (転化糖)
loactose (ラクトース、乳糖)
malt syrup (麦芽糖)
maltodextrin (マルトデキストリン)
maltose (マルトース、麦芽糖)
mannitol (マンニトール、糖アルコール)
molasses (糖蜜)
raw sugar 
refiner's syrup (精製シロップ)
sucrose (蔗糖、サッカロース)
turbinado sugar (未精製ブラウンシュガー)
yellow sugar
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[Vegan Sweetsの例]

最近こちらのスーパーでは、ビーガン向けのお菓子が少しずつ増えてきました。
ベジタリアンと違って、ビーガンは動物性のものは一切摂らない主義ですから、つまり「卵なし・乳製品なし」という内容なわけですね。

それでも砂糖は避けるべき対象にはなりませんので、精製糖を使用しているものが多いのは仕方がないところ。だったのですが、徐々に砂糖以外で甘味をつけたスイーツも出回り始め、渡し的には歓迎したい流れになっています。

甘く、優しく、穏やかに (その4)_b0059565_1422134.jpg

例えば、このビーガン向けクッキー。オーガニック材料を選んで使用してくれている、ありがたいクッキーです。

甘く、優しく、穏やかに (その4)_b0059565_14224597.jpg

この商品の糖分は4種類。サトウキビ果汁、玄米米飴、糖蜜、そしてメープルシロップ。
市販のビーガンスイーツは、こういった材料のものが多いです。


甘く、優しく、穏やかに (その4)_b0059565_1423179.jpg

ところが、最近見かけたこのクッキー。
「精製糖・硬化油脂・乳製品・サトウキビやビーツ・コレステロール・トランス脂肪酸・化学調味料、一切なし!」と宣伝中。

では原材料はどうなっているかというと、↓のようなもの。
精製糖は入っておらず、梨やりんごといった果汁で甘味を加えてます。
甘く、優しく、穏やかに (その4)_b0059565_1423267.jpg


上のリスト内で、身体により穏やかに作用するもの、と言えば、果汁はトップクラスに入ります。勿論、どういう製造過程を経たか、にもよるのですが、それでも精製糖や人口甘味料と比較すれば、身体への作用はずっと優しいもの。

特にこのクッキー、他の材料も化学系の余分なものが入っておらず、これを見る限り、小さいお子さんにも安心して与えられる商品、と思います。
と言いつつ、まだ買ってないので、味は保証の限りではありませんが。(殴)
by senrufan | 2008-04-07 14:18


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