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寄る年波の表現は

トランスジェンダーの日、ピアノ調律の日、あんぱんの日
徳川家康が大阪再征を命じる、大阪夏の陣(1615年)
琉球藩を廃し沖縄県を置く(1879年)
NATO(北大西洋条約機構)が調印される(1949年)


すんごくすんごく久~~~しぶりに、お嬢の主治医である小児科に行くことになりまして。
携帯に登録しているドクターの番号に、予約の為の電話をかけたのでありますが。

答える声は機械音。
「この番号は、現在使われておりません」

ええええええっっっ!!??
と、勿論最初は慌てましたとも。

こちらの先生、結構なご高齢で、我々が渡米してきた時、すでに「もう引退」「隠居目前」と言われていたドクターなのですな。
でも日本語が通じて、日本の医療も良くご存知のドクターなので、周囲のお母さん方の引きとめる声があまりに強く、何度も引退を思いとどまっていらっしゃる、という方なのです。

しかし、すでに70歳は越えていらっしゃるハズ。とうとう隠居されたかもしれん。
そんな風に思いつつ、一応電話帳で確かめてみたところ、オフィスを引っ越されていたことが判明したのです。


というより、思い出しました、引っ越したことは聞いていたのでした。

確かあれは、2~3年ほど前のことだった、と思います。



丈夫な子供を持ったおかげで、このようなウラシマ効果もある、というお話でございました。

* * * * *

【家庭内事情】
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さて、なぜ久々に医者行きになったかというと。
先週から、お嬢の膝にぶっくりと、おできのようなデキモノができたのだ。
いずれ消えるだろうとほっといたら、日に日に大きくなるわ、見るからに膿いっぱいだわ、の様相を呈してきたので、これはさすがにまずかろう、と予約をとったのだ。



夕方からの予約だったのだけど、ちょうどこの日の体育の時間に、破れて膿が出ちゃったんだって。
うーん、これなら自分で手当てするだけでも良さそうな気もするが、抗生物質が必要だろうし、やっぱりこのまま行ってこよう。


初めて行く新しいオフィスは、以前私がボランティアをしていた病院の、新しいビルディングの一室。
……新しいと言っても、2年はたってるハズだよね。
念のため、受付の時に、うちの最後の診察日を聞いてみた。

「ええと、2年半ぐらい前ですねえ

あ、やっぱし。と、ちょっとくらっとしちゃったな。


名前を呼ばれて診察室に入り、まずは看護婦さんの問診。
患部を見せて、質問に答え、看護婦さんが問診票に書き込んでいかれる。先生はあれを見て、診察されるんだな。
お元気かなあ、先生、手が震えたりされてないかなあ。

しばらくして、診察室に入ってこられた先生。
あ、やっぱり足取りがまたちょっとゆるくなられてる。でもお声などは変わらずで、お懐かしゅうございます。

お嬢の前に座って、なぜか視線は彼女のおでこ。
「うん、これは大きいのができたね~」
「……先生、それはニキビです。できたのは膝なんですが」
「え、あ、そうなの? そうだったっけ?」
ダイジョブですか先生。ダメそうなら、早めに言っていただきたい。
心のうちにわきあがるものは、不安という名の黒い雲。


しかしさすがに患部の位置を確認した後は、プロらしく、テキパキと処置を決められて。あくまで先生比のテキパキだけど。
一旦破れたものの、もう一度ちゃんと切開して、膿を出し切りましょう、ということで。
患部の汚れの消毒→スプレーによる冷却(麻酔)→切開、押し出し→消毒、絆創膏、包帯。こんな手順で、手当ては終わり。

でもその間に1回、看護婦さんを呼ぶ羽目になったんだよね。
「ねえ、○○がないんだけど」
「先生の持ってるカゴに入ってますが」
「え、そう? あ、これだ」
ダイジョウブですかああああ、と、ちょっと涙目で内心叫ぶ私と、段々じと目になってきたお嬢。
無事に手当てが済んだ時は、2人で目を合わせて頷きあってしまったさ。


3日後の再チェックまで、絆創膏も包帯もつけたまま。
スイミングは禁止。お風呂は、患部を濡らさないように気をつけて。抗生物質を1日3回。
そして今日、再び会ってきたのだ、愛しいおじいちゃま先生に。


今回は特に問題もなく、開けてみた傷口も、随分ときれいになっていて。
これからの消毒の手順、必要な薬を教えてもらって、更に塗り薬の処方箋も書いていただいた。帰りにまたドラッグストアによって、この薬を買ってこないとね。

先生もちょうどお暇だったのか、お嬢との化学の雑談を楽しまれていたよ。
化学式の問題をお嬢にテストしたり、知識を披露してくださったり。
ご自分の中学時代は、学校まで6kmの道のりだったので、歩きながら化学式を覚えたんだよ、なんて二宮金次郎のようなことを話してくださって、思わずじ~んときちゃったなあ。

しばらく病気になる予定がないので(…)、またまたご無沙汰してしまいますが、どうか御元気でお過ごし下さい。
後継者も見つかられたご様子(多分)、今度こそ本当に引退かな。
やはりお嬢の主治医だった歯医者さんも、ご高齢で数ヶ月前にリタイアされて、今は次の歯医者さんを考え中。一般医の方も考えなきゃなあ、とはずっと思っているのだけど。


今日はお風呂だ! 長風呂だ! とはしゃぐお嬢と一緒に、帰りに寄ったドラッグストア。
まずは処方箋を渡して、薬の準備ができるまで、あそこのスーパーに寄ろうかねえ、なんて話しながら、窓口に行ったんだ。

名前と誕生日を確認されて、○○です△△です、と答えたら。
なぜか薬剤師さんの眉間に縦ジワが。

「今までにここに来たことがある、って言ったわよね?」
「はい、3日前に来たばかりですけど」
「記録がないのよ、おかしいわね~」

しばしカシャカシャとPCを叩いた後、もう一度処方箋をチェックする薬剤師さん。
そして目を見開いて、
「ねえ、この処方箋に書かれている名前、全然違う名前になってるじゃない!
しょうがないわ、ちょっとドクターに電話して確認しないといけないから、しばらく時間がかかるわね」


最後の最後で、またもやかましてくれた、おじいちゃま先生であったのでした。
by senrufan | 2008-04-04 10:52


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