【イベント】
このチョコレート・フェスティバル、時間は12時から5時まで。
我々が周っていた12時から1時ぐらいまでは、訪問客もまだそれほどではなく、どの屋台も並ばずにさっさとサンプルをもらえたのだが。
1時からのデモが終わった頃にまた周ってみれば、狭いスクウェアの中は人、人、人。人気屋台の前は20人以上並んでたり。
でもサンプルをもらうだけなので、回転は大変よろしく、列はぐんぐんと進んでたよ。
さて、サンフランシスコの枕詞と言えば、
「霧」である。(思い込み) 今朝着いた頃もまだうっすらとかかっていて、我々の家の辺りより、常に気温も数度低い。
この”寒い”ということをいつも忘れて、地元ルックの薄着でSFに出かけてはぶるぶると震え、しまいに買う羽目になった
サンフランシスコの文字入りのスウェットやTシャツは数枚じゃきかない。ほんっっっっとに、頭の悪い家族なんだ。
だから今回はさすがに上着は持参したものの、それでも午後にかかるイベントゆえ、その頃には陽射しもさすだろうと、私のトートバッグの中には、日焼け止め・サングラス・水ボトルを入れていた。
車に乗ってSFを離れ始めた頃、ようやく辺りは明るくなり。それまでは上着を手放せない気温のままだった。
私の予想、SFに関しては当たった試しがないんだ……
ましてや、
この水ボトルが今日の私達の命綱になろうとは、全く想定外のことだったんだよ。
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ゲットしたサンプル写真とショップ情報、どんどんと並べてみるですよ。
各ショップごとに配るサンプルは決まっていて、パンフレットにものっています。なので、自分で選んで寄ることも可能なのであります。
ちなみにジェラートなどはその場で食べましたが、基本的に極力持ち帰るようにしましたです。でないと、とてもじゃないけど食べ続けられるものではなかったのです、私達には……(白状)
Gelato Classico
Caramello Chocolate Crunch Gelato、Blackberry Cabernet Sorbetto
このうち、ブラックベリーの方をとる。
さっぱり甘酸っぱく、しかしほのかにワイン(?)の香り。
Lori's Diner
Chocolate Malt
ポピュラーなアメリカンレストラン。スクウェア内にも店舗あり。
プラスチックのカップにまずチョコレートソースを入れ、フローズン・ミルクチョコを注ぎ、上にホイップクリームとチェリーをのせたもの。
お嬢が一口飲んで、「うっ!」となって私に押し付け、私も一口すすって「ううっ!」
まあ、そのぐらい甘かったと思って下さい。冷たくてこの甘さ、溶けたらどのぐらいだというんだい。
Starbucks
Pumpkin Spice Latte
おなじみスタバ、ここだけサンプルがタダだった。
ハロウィンの頃に出るこのドリンクは、カルダモンやシナモンが入ってて、身体をあっためる効果大。
Victoria's Toffee
Victoria's Chocolate Almond Toffee
アーモンド・トフィーの上にのっかったチョコと粒アーモンド。
さくっ、かりっ、とした歯ざわりが快いお菓子。おかげで甘さもマシに感じられるよね。比較的、だけどね。
Kara's Cupcakes
Sweet Ghirardelli Chocolate Mini Cupcake
スクウェアの中にある店の一つで、ギラデリのチョコを使用しているという、カップケーキ専門店。店もケーキも、淡いピンクを基調とした見かけは大層可愛らしいのだけど、サンプルケーキの甘さの破壊力は相当なもの。一齧りで鼻血が出るかと思った。
チョコじゃないケーキなら良いのかなあ。
Safeway
Chocolate Chewies、White Chocolete Macadamia Nut、Double Chocolate Chunkの3種類のクッキー
全米最大チェーンのセーフウェイのブランド品のうち、ホワイトチョコを選ぶ。このあたりになるとお嬢も私も、
「とにかくチョコが少しでも少なめのもの!」を探すに至る。
大粒のマカダミアナッツが嬉しい。
McCormick and Kuleto's
Chocolate Truffle Cake with Whipped Cream & Raspberry
スクウェア内のシーフードレストランからの出品。
米国ではチョコレートファッジ・ブラウニーが大変一般的なお菓子であるのだけど、これもそれと同様で、チョコに更に砂糖をどばっと加えて固めたかのごとくの甘さ。泣く泣くお嬢にラズベリーを譲ったアタシ、いい母ちゃんだと思うよ……
Kit's Cookies
Pecan Rum Raisin with Chocolate Chips、Cashew Coconut with dark Chocolate Chips、Cranberry Walnut with White Chocolate Chips
持ち帰りできるクッキー系を多めにゲットしていこうと、2回分のチケットをここで使う。1つのカップに3種類のクッキーで良心的。しかし大きさは小さくとも、中に入ってるチョコチップの甘さがもう(以下同)
Desserts On Us
Lacey's Dark Chocolate Almond Cookies
Costcoでも良く見かけるところ。アーモンドをキャラメルで固めた薄いクッキー2枚に、チョコレートをはさんであるもの。
以前に食べたことがあるので、どのぐらい甘いかは知っていたけど、やはり持ち帰りできる形に負けてゲット。
Ghirardelli Chocolate
Intense Dark Chocolate:72% Twilight Delight and Mint Bliss、60% Cacao Dark Chocolate with Caramel, Peppermint Bark and Eggnog
本家ギラデリは、チョコの屋台2つにアイスの屋台が1つ。ここではチケット1回分で2枚のサンプル。チョコはダーク派の私達向き。
Ana Mandara
Chocolate Coconut Mooncake
スクウェア内のベトナムレストランの出店。
ムーンケーキという名に期待して行ったら、これまたファッジじゃないかと涙した。
Sugar Bowl Bakery
Petite Brownie Bites、Petite Palmiers、Madeleines
これも多くのスーパーで見かける商品。
マドレーヌをもらったのだけど、お嬢が珍しく「なんかすごくおいしく感じる」と言う。少し甘さが抑えられただけで美味しく感じてしまう、今日の私達(……)
Ciao Bella Gelato
Chocolate Sorbetto、Dulce de Leche Gelato
チョコとオレンジのシャーベットを1つずつ。オレンジの苦味がきいてて、フレッシュさが良い。しかしチョコの方は、後味がうーん、これまたお酒っぽい?
Ghirardelli Chocolate
New Prestige Bars:Dark & Raspberry、Milk & Caramel
最後に残った1回分のチケットをどうしようかと悩み、この屋台ではチョコを丸々1枚配っているのを見て、ここに決めた。
ところが行ってみたら、これに限りチケット2回分が必要だとわかり。あきらめようと思ったら、お姉さんが周りにささっと目をやって、ぱっとキャラメルチョコを差し出してくれて。大感激しながらも
「あ、ラズベリーの方を!」と頼んだ私って、相当な神経の持ち主。
以上のものを、持ち帰れるものは持ち帰ったけど、その場で食べなくてはならないものは、
お嬢と押し付け合いながら必死で片付けた。
食べた後は、2人そろって
「水ーーっ!」と叫び、見苦しくも水ボトルの奪い合い。衆人監視の真っ只中で……!
あとの出店は名前のみ列挙。
Bubba Gump Shrimp Company
Cost Plus World Market Wine and Chocolate Bar
Fairytale Brownies
Khaya Cookie Company
O'Neill's Irish Pub
Vermeer Dutch Chocolate Cream Liqueur
San Francisco Cookie Co.
何故↑のところに行かなかったかというと、
サンプルがお酒だったりブラウニーだったりブラウニーだったりしたから。
国民的菓子のブラウニー。例えば持ち寄りパーティのデザートは、半分以上がブラウニーだったりする。それもスポンジ系じゃなくファッジ、トリュフのこってりじっとり。砂糖のじゃりじゃり感まであるんではないかと思われるほどの強烈な類。
そういう場では、内心のぢんましん(比喩)を押し隠して「おいしいわ!」と微笑まなくてはならないので、せめて自分で選べる時までは取りたくないのであった。
甘いもの以外にも、BBQや中華、メキシカンフードなどの屋台も幾つか。
ちなみに水ボトルを売ってる店もあり。いざとなったらそこに駆け込むべく、場所だけはチェックしておいた。
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屋台以外にも、シェフのデモや子供向けの催しもあって。
私達が見学したのは、ホテルのシェフによる、
ティラミス作りの実演。
手順や材料を説明しながら、スタンドミキサーに次々と材料を入れては回していくよ。
「本当はマスカルポーネだけなんだけど、値段が高いから、クリームチーズも混ぜます」
「ここでグラニュー糖を使ったら溶けにくいので、粉砂糖で」
「卵の白身が泡立たなかったら、スタンドミキサーのボウルかパドルに別なものがついている可能性があるので、気をつけて洗って下さい」
こういうことを言いながら作っていたわけだけど。途中で「えっ!?」と思うことをおっしゃった。
「砂糖が卵を料理するので、雑菌がなくなるんですよ」
かといって、スキヤキのたびに砂糖を混ぜて泡立てる人もおるまいが。いいんだ、私には
shinaさん情報があるから。(得意)
お客さんの、「そのチョコはどういう種類?」という質問に答えたところでは、
「ここではミルクチョコを使ってます。世界的に見ればビターの方が人気なんですが、米国は世界一のミルクチョコ消費国なんです」
さもありなん。
大きな容器にフィンガービスケット、チョコレートチーズクリーム、コーヒー液を数回重ね上げ、できたよ大きなティラミスが。
「本当は最低でも4~5時間、できたら一晩おいておくんだけど」と言いながら、お客さん用に容器に入れて配ってくれた。
食べてみると、うーん、確かに時間を置いてない分、ビスケットは固いまま。クリームも、普通のより相当チョコだらけなのは、イベントを考慮してのことなのか。
でもコーヒーのおかげか苦味が加わって、比較的(ここ重要)食べやすいデザートでありました。
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帰りの車の中で、お嬢と話したこと。
どういうイベントか知りたかったから、今日はわかって満足だったね。
私達にはキツイ甘さだったけど、周りの人達はみんな喜んでて、雰囲気が良かったね。
サンプルはいらないから、今度はチョコの工場を見学したいなあ。作ってるところをちゃんと見たい。
などなど。
夏休みの間、お嬢と一緒に色々とマクロビスイーツを作って楽しかったのだけど。
次は一緒に豆腐ティラミスを作ろうと言ったら、こんなことをつぶやかれた。
「マクロビのタルトでさあ、豆を使ったデザートを作りたいなあ。デザートっていうか、砂糖なしの甘くないやつ。豆をいろんな種類入れて、ひじきやねぎなんかもいいかな、とにかく甘くないやつで……」
よっぽどあの甘さがゴーモンだったらしい。
夢見がちな瞳で滔々と語る娘をバックミラーで見ながら、そっと涙をぬぐった母でありました。