基本材料は変わらずとも

「理想の男性は?」と聞かれると。
迷いなく「植木等アルバス・ダンブルドア(ハリポタ)! あ、あと秋山小兵衛(剣客商売)も!」と答えるのですが。むしろ彼らは男性というより、理想の人間像であるのですが。

ところが、「どこがいいの?」と言われたら。
「えー、頭が良くて、飄々としてて、我欲がなくて、えーとえーと……」と、うまく説明できずに尻すぼみになってばかりだったのでございます。

ですが、今読んでいる本の中に、あ、と思った言葉がありまして。

「私は二度戦争に行き、一番の危険は銃や爆弾ではなく、政府や軍でもなく、人間の心-----突撃性、狂信主義、独善性、過剰な献身、想像力の欠如、人の話をきく耳をもたないこと、笑いの欠如、とくに自分たち自身を笑えないことだという結論にいたりました」
「私は、ユーモアこそ救いをもたらすものと信じています。己自身を笑える者は、すでに狂信主義者ではありません。ユーモアのセンスは相対主義を内包しています。私の思い描く救世主は、冗談を飛ばし、笑いながらやってくるのです」
         
           イスラエルの作家、アモス・オズが大江健三郎に送った手紙より

ああ、こういうことだなあ、と。
また明確な言葉の形にできないまま、ただただじんわりと感じたことでした。



しかしこんなくっっっだらないことに関連して引用されたオズ氏には、大変申し訳なく(恥恥恥)

* * * * *

【買い物】
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自分恒例、週末のベーカリー巡り。(もう飽きたフレーズ)
クロワッサンが第一目的だけど、勿論他の商品もチェックするよ。でないと、いい加減お嬢に怒られてるし……(「またクロワッサン探し!?」)(すみませんすみません)



今日行ってみたのは、新しいフレンチベーカリー。フレンチというのは、クロワッサン探索において、重要なキーワード。
おまけにこのお店、オープンしてそれほどたってないのに、かなり評判がよろしいらしい。


こちらに来た頃、日本人の間では、「ここでは美味しいケーキが食べられない」というのが、ある種の常識になっていて。
一般スーパーのケーキは口に合わないし、日本みたいな喫茶店という存在もなく。
結果、自分で作るしかないと、ここに来てからお菓子作りを始めた人も多く、遊びに行けば手作りお菓子でおもてなし、というのが良くあって。やはりお菓子を作ったことがほとんどなかった私には、相当のプレッシャーになったりしたのであった。その時だけ(え)
あとはせいぜい、中国系ベーカリーが選択肢にあったぐらい。

そんな中、ずっと昔からこのエリアでケーキ屋を開いていた日系人もいて。私の知っているだけで2軒あり、子供のバースディパーティーのケーキなど、ここに頼む人が多かった。
食べてみると、確かに「お、日本の味」。申し訳ないが日本ではあまり買う気にならないであろうレベルなのだけど、飢えてた我々には、それでも十分嬉しかったのだな。

それから少しずつ現地の美味しいケーキ屋さんが増えてきたのと、滞在が長くなった人達はアメリカンスイーツに舌が慣れたのとで(…)、私の周囲でこの2軒に行く人は、いつの間にかいなくなっていた。
今年度に入って、1軒はご夫婦がリタイアで閉店、もう1軒もリタイアでオーナーチェンジ。私自身はそれぞれ1回ずつしか足を運んだことがなかったけど、そのニュースを聞いた時は、やっぱり寂しく思ったよ。

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今日行ったところは、その閉店となった1軒の後に出来た店。
すっかり明るい様子の店になっていて驚いた。前はもっと暗いイメージがあったから。

大きなガラスのショーケース、左側にはブレッド、真ん中がケーキ、右側にランチメニューの品々。
店内で食べることもできるのだけど、如何せんテーブルが1つしか見当たらず。これは持ち帰りが必須かな。

しかしケーキもパンも、とても綺麗で美味しそうで。そしてランチメニューのキッシュなども。
フレンチらしく、クロックムッシュがあったので、そのランチパックをオーダーする。マリネ野菜かオゾ・サラダのどちらかを添えて、$6.50。
加えてクロワッサンのプレーンとチョコを1つずつ、そしてブリオッシュも1つ頼んで、家に持ち帰る。

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クロックムッシュはかなりの大きさ。自家製パン・ド・ミのスライスを使ってるとのことだったけど、日本のイギリスパンより更に一回り大きいスライス2枚にハムをはさんで、たっぷりのグリュイエールチーズをのせて焼いてある。
お嬢と2人で半分ずつに分けて、それでも2人とも満腹&美味しさに満足。油ものに弱い我々には、このぐらいで十分だ。
というか、このパン・ド・ミも食べてみたい。朝早くに行ったらあるのかなあ。

そして肝心のクロワッサン、これが期待以上の美味しさで。
今まで数軒試した中で、私の中の1位はすでに決まっているのだけど、それにかなり迫る勢いの2位。それもバターの味の差ぐらいだよ、これは。
ブリオッシュは生地自体もほんのり甘く、上に少し砂糖もふってあったので、パン菓子に近い。お好み次第だけど、生地はすごく良いと思う。


後でお店の情報をチェックしたら、なんとこのお店の女性シェフ、私的クロワッサンNO.1のお店で働いていた人だったよ。すっごく納得。
あのお店の味を受け継いでるなら、ケーキも相当期待できるね。次に行く時はケーキも買うぞ。


Sugar Butter Flour
669 S. Bernardo Avenue
Sunnyvale, CA 94087
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by senrufan | 2007-08-18 11:05 | Trackback | Comments(14)
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Commented by shina_pooh_at_sfo at 2007-08-20 14:46
クロワッサン、素敵な発見でよかったですね。地道に自分の足で探したからこそのご褒美でしょう。そして美味しそうなクロック・ムッシュ☆パンの種類って全然無知でして、、、先日ナパの Bouchon で食べたクロック・マダムがブリオッシュだったので、クロック・xxxはブリオッシュで出来てるんだと信じ込んでいました。パン菓子系ブリオッシュ、たぶんやられちゃいます。やっぱりスコーンも地道に探さなきゃいけないんだなぁ。。
Commented by peartree22 at 2007-08-20 16:44
うわー、なんだか懐かしいボリュウム(笑)。でも、私なら1人で全部おなかの中ですな。それにしても「クロワッサン」が見つかったなんて、ほんとうにMiyukiさんの地道な活動の成果ですね!しかも私的クロワッサンNo1のお店の味を継承しているなんて、Miyukiさんのべろは本物ですな。すごい、すごい。

ユーモアこそ救い。大江健三郎氏とアモス・オズ氏の書簡、確か以前朝日新聞の記事で読んだような?でもまた読みたくなりました。本で出ているのでしょうか?(大江健三郎氏がもうだいぶ前から時々エッセーを載せていて、いろんなテーマで書かれるのですが。月1回くらいでも連載というのか?でも毎回読み応えあり)
Commented by マミィ at 2007-08-21 00:26 x
「私の思い描く救世主は、冗談を飛ばし、笑いながらやってくるのです。」
いやぁ、おずさん(あ、あのね、オズさんとおじさんで洒落てみたの。わかるよね、ね、ね。)のお言葉に目からうろこ。最近ちょっと「悲劇のヒロイン」モードでした。これじゃいけなかったんだ!なんの解決にもならん!やはり人生「喜劇」で行かなくては。

それにしても、クロワッサンへの執着と愛情、熱く伝わって来ますなぁ。これは絶対に渡仏しかないでしょう!
Commented by さく at 2007-08-21 03:30 x
Miyukiさん的No.1クロワッサンのお店ってどこどこ?
私的No.1はSafewayだよ。(おもいきり嘘)
食べたいなあ、おいしいクロワッサン。
昔自分で作って、近所の子にあげたら「唐揚げ?」って聞かれ、
以来自分では作ってませんわ。ほほほ。
Commented by まきりん♪ at 2007-08-21 04:21 x
「ユーモアのセンスは相対主義を内包しています。」

ふ~む、興味深い所見ですね。

北米はクロワッサン、そしてパイの質が低いと感じます。
おいしいお店になっていて良かったね~。スィーツはどうかなあ?
Commented by Miyuki at 2007-08-21 10:19 x
*shinaさん
暇人の成せるワザ、ってやつですね、テヘヘ。あ、クロック~のパン、元々は食パン型のパンだとは思うのですが、それはレストランの腕の見せ所で、私はいろんなパンを使ってほしい!ですねー。ブリオッシュのクロックマダム、絶対美味しいに決まってますもん♪
この店に行った時、残念ながらスコーンがなかったのですが、次回もチェックしてみますね。私も探したいです、美味しいスコーン。
Commented by Miyuki at 2007-08-21 10:22 x
*ちゃんさま
あはは、そうだ、ちゃんさまには懐かしい量だ! クロワッサンが見つかったのは、ある人の助言のおかげと、やっぱりこのエリアだから、だと思うです。いろんな人種の人がいて、いろんな食材や料理にあふれてて。つくづく贅沢してるな~、と……時に反省してみたりもします。

おおっ、さすがちゃんさま、読んでらっしゃいましたか! そです、その連載です! 「暴力に逆らって書く」というタイトルで出てます。良ければご一読を! 私にはすごく刺激になる本です。
Commented by Miyuki at 2007-08-21 10:25 x
*マミィさん
いやあ、姉さまにそう思っていただけるなんて、「おずさん」の功績は大ですな~(ぶぶっ)(噴出すのをこらえつつ) 私こそ、人のちょっとした発言でむっときたり、過剰に反応してみたりで、いかんことばかりですがな。今後はおずさんの言葉を座右の銘にしてみる心得。

行きたいですうううフランス!! そして姉さまに案内していただければ、これにまさる幸福なし。
Commented by Miyuki at 2007-08-21 10:28 x
*さくさん
ふっふっふ、それはね、実はさくさんが「ここはどう?」と行ってくれたお店なのだよ~♪ あててみて~。後日改めて整理して日記に残しておこうと思ってるんだけど、その時のタイトルは「辿り着いたフランスの名残:さくさんに捧ぐ」にしようかと(真顔) その、さくさんNO.1のSafewayと、あともう1~2軒探索してから、と思ってるです。
自分で作ったことあるの!? そいつぁすげえや! 私はあまりに未熟でまだ挑戦できないのよー。じゃあ私が作ったら竜田揚げだな。
Commented by Miyuki at 2007-08-21 10:31 x
*まきりんさん
はい、いいところがオープンしてくれて嬉しいです!
スイーツはまだ試してないので、次回ですね。
Commented by さく at 2007-08-22 00:02 x
う・・・じゃあ、あそこかな。
それこそSafewayの隣の。
あそこのシナモンブレッド試した事ある?
すごいの。食パンサイズで切って食べるんだけどね。
焼きたてなんてもう・・・・。

くそー、遠すぎるんだよ、私には。
Commented by Miyuki at 2007-08-22 12:44 x
*さくさん
や、そこではないのだ。あのね、南の方の高級住宅街のダウンタウン、フレンチベーカリー。わかる?
って、そのシナモンブレッドは、私が行きたいと言っているMenlo Parkのですかい!? もしそうなら、ますます行きたくてたまらなくて絶叫。消費量を考えると、ベーカリー行きは週1回が限度なのよねー(涙)
Commented by さく at 2007-08-22 23:43 x
あ、あっちかあ。
あそこのクロワッサンもおいしいよねえ。
めんろ、試してみてね。

あ、でもシナモンブレッド、おいしいけどけっこう甘めだよ。
Commented by Miyuki at 2007-08-23 10:28 x
*さくさん
行くよー、めんろ、必ず! もし迷ったらまた教えて下さい、すまぬ。
シナモンブレッドはある程度甘めの方がおいしいよね~。


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