掴みきれない大きさで

読書ブログ更新 : 「赤い靴の誘惑」

* * * * *

【パン作り】
パン教室・夏休み中の特別クラスなの。
なぜかというと、メンバー3人のうちの1人が日本に帰国することになったので(号泣)、彼女が習いたがっていたパンを、最後に先生が教えて下さることになったの。
言いたくないけど、送別会も兼ねてるよ。ああほんとに、口に出すのもツライけど。




リクエストのパンとは、もちもちごまパンというもの。
以前、LAの日系ベーカリーや、こちらの韓国ベーカリーで見かけた、外側サクサク・中がモチモチというシンプルなパン。
餅粉なのか米粉なのか、とにかくそのモチモチ具合が美味しくて、先生にうかがってみたところ、ちょうど同様なパンのレシピをお持ちだということで、それを教えてくださったの。

先生レシピで使ったのは、タピオカ粉。日本だと結構いいお値段らしいのだけど、ここでは比較的安いから、使いやすいのだね。
それに黒ごまをたっぷり混ぜて、ごまの香りまで味わえるという、シンプルなのが逆に嬉しいパン。また形の可愛いこと!
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更にもう一つ、甘いパンとして先生が用意してくださったのが、フルーツクーヘン
今回はフレッシュオレンジを甘く煮ておいて下さったのを一面に並べたけど、硬めフルーツなら他のものでも良いらしい。洋梨やリンゴなど。
クリームチーズとサワークリーム、砂糖、コアントローを混ぜたクリームを搾り出して、見かけは大変こってりのゴージャス系。
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焼き上がったお味はというと。
もちもちパンは、まずは豊かなごまの香りを吸い込んで、それからぱくっと一口。うん、それほど強くはないけど、確かにもちっとした中身。
今まで食べたものは、もっと中に空洞があったんだよね。で、外側がサクサクと白っぽくなっていて。恐らくあれは、ベーキングパウダーなりを入れているのでは、と先生がおっしゃる。
あれはあれで美味しいけれど、ごまの風味と1個あたりの充実感で、私はこちらに軍配を上げたい。

フルーツクーヘン、サワークリームとオレンジのおかげか、見かけよりずっとさっぱりと、甘酸っぱさが引き立ってる。オレンジの皮のほろ苦さが、またちょうど良いアクセント。
今年のカリフォルニアはオレンジが不作で、オーガニック品が店に並ばず、実はほとんど食べられてないという寂しい夏。生でも煮ても焼いても、やっぱり果物は生活からはずせないものなので、また豊作の年が巡ってくればありがたい。

* * * * *

【個人的事情】
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いつもは待ち遠しいパンの試食タイムだけど。
今日は彼女の送別会でもあったので。皆、どこか笑顔が寂しいまま。
先生特製の美味しいスープとサラダ、1人がフルーツと日本からのお土産のお菓子、私がおかずを2品と、それぞれ持ち寄った形で始めよう。

彼女について語ろうとすると、憧れとか尊敬とか、そんな言葉が近いのだけど、でもそれ以上に”あたたかい”と言えば一番当たっているのかも。

自分が自分が、と主張する人の多い中、彼女には一切そういう言動はなく、でもしっかりと一歩一歩進んでいて。見せびらかさずとも、周りの人はいつの間にか、彼女の偉さを知っている。

自己主張の強い人が苦手で、そういう発言に接すると辟易する度合いが年々強くなっているにも関わらず。はっと気づくと、自分自身が人の意見を遮ってでも発言していたりして、そのたびに陥る自己嫌悪の度合いも、比例して強くなっている。
理想とするのは上手な聞き手であって、他人が発する押し付け・決め付け発言に対する嫌悪感は相当なものであるのに、いつの間にかその像に、自分の顔がはまっていることが度々あるのだ。

彼女といると、そういう自分を、常より何倍も強く意識する。そして泣きたい気持ちで反省するのだけど、同時に彼女の懐の深さに、甘えられて癒される。
確実なことを、確実なタイミングで、彼女のように言葉を発していければ、どんなにいいだろうと思う。
人種や国籍や場所など関係なく、私が惹かれて目指したいと思うのは、結局そういう人なのだ。


別れ際に、彼女から渡されたプレゼント。
バスケットに詰められた品々の真ん中にあったのは、彼女が作ったプリザーブドフワラーのアレンジメント。
カリフォルニアに滞在した2~3年で、コンスタントに教室に通ってコースを修了した彼女は、今では講師の資格がある。お子さん2人がそれぞれ相当レベルのスポーツ選手で、試合や塾などの付き添いで、本当に多忙な日々だったと思うのに。

こうやって、帰国した友達から渡された餞別品は、どれも大事にとってある。
いつか私が帰国する時は、どれも一緒に持って帰ろうと思っていたのに。自分の番になったら、皆に何を渡したらいいだろうかと考えていたのに。
どうやらあと数年はそういう事態になりそうもないので、せめて一緒に、アメリカでの日々を過ごしていく。

またこれからも会っていこうという、約束の形と思っている。
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* * * * *

【料理】
持っていったもののメモ。

焼きナスのタルタル。土屋敦さんのレシピから。
3種類のナスを使って、歯応えの差を出してみた。
残ったものには青紫蘇のみじん切りと、出汁、醤油、炒り胡麻を混ぜて、玄米ご飯の丼に。

ファラフェル&タヒニソース。ネットや本で見たレシピをちょっとアレンジ。
残っていたズッキーニのすりおろしも混ぜて、スパイスはクミンとターメリック、オレガノ、バジル、パセリ。タヒニにはプレーンヨーグルトを少し足す。

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by senrufan | 2007-08-08 11:18 | Trackback | Comments(12)
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Commented by まきりん♪ at 2007-08-10 13:20 x
お別れはどんな状況でも心の一部が引き裂かれるようですよね。幸いにも最後のパン教室でお別れ会を持てたことで、皆さんの心の整理が付きやすくなったといいですね。

ごまのかかったパンの形のかわいいこと!そしてフルーツクーヘンはスライスしたオレンジを皮ごと用いているのね。おもしろいね。

Miyukiさんお手製のなす料理は皮は剥いてあったのか、とっても白っぽい仕上がりなのですね。バンクーバーでよく見かけるファラフェル。日本人家庭で作られるとはなんとインターナショナル!

【毎月7日は『ここシズ』の日】2007年8月号会報が三日遅れで発行されました。
よかったらご覧になって一言コメントをお残し下さいね。
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Commented by peartree22 at 2007-08-10 14:00
別れは本当につらいものですね。送られる方も送る側もいろんな思いがこみ上げてきて上手く言葉にできないのももどかしく。
Miyukiさんのお料理、まずは焼きなすのタルタルは目にもごちそう!
そういえば、しばらく見た目も味も良いという料理を作っていません。う、反省・・・。そして、ファラフェルだ!私、大、大大好きなので、もうたまりません。こんがりとした色も食欲を刺激します。
パン、モチモチパンというと小さいころっとしたのを想像していたのですが、こちらは見た目もかわいらしく。
いつか一緒にベイキングできたらなぁ・・・とPC前に想像してみました。
Commented by frogfreak at 2007-08-10 15:35
素敵なアレンジメントですね。いい思い出になりますね。
とはいえ、お別れは何度繰り返しても辛いものですね。
日本ではずーっと同じ土地に住んでいたため、送別会というものに縁がなかったし、地方に引越しされても、距離的にもしれていた。でも、こちらに来てからは、アメリカと日本、或いは他の国と、本当に”お別れ”という状況が繰り返される。でも、こればっかりは何度繰り返されても慣れるものではありませんね。
ナスおいしそ~。今度レシピを紹介してください!
Commented by マミィ at 2007-08-10 19:11 x
朝見た時は、黒ゴマの、そしてお昼の今は焼きナスの匂いが漂って来ました。あぁ、幸せ。それにしても焼きナスのタルタルとは!パンもお料理も深いなぁ~Miyukiワールドは!

自己主張が強い人が苦手というの、私も同じです。
だから、幼い頃から自己主張をしなさいと育てられるフランス人社会ではストレスのたまることが多々あり。アメリカでもそうでしょうね。そんな中でもそれに染まることなく、自分をしっかり持ち続けるのは大変なことだよね。でもまぁフランス人、一応良い面もあるので・・・どこでって聞かれると即答できないんだけど・・・あれ、本当にある?・・・いいや、考えすぎると疲れるのでやめておきませう。あはははは(苦笑)
Commented by shina_pooh_at_sfo at 2007-08-11 04:34
人の性格や態度で好きではないなぁ・・・と思うものって、実は自分もついついやってしまって自己嫌悪に陥るゆえに人の態度も目に付く、そんなジレンマが多いように思います。Miyuki さんはこれだけご自分に厳しく考えていらっしゃるから、きっと周りのことをすごーくすごーく考える、大変聞き上手な方だと確信しておりまする。見聞も広いし。Miyuki さんこそ、私が目指したい大人な女性です。(よいしょっ)

ファラフェルって自分で作れるんですね!(そりゃそうか。)カリカリで美味しそう。いつも刺激になります。以前 Miyuki さんがブログにされていた一品にこっそり挑戦してみました。勇気があったらブログにしようと思っているので、その時はまたリンク&引用させてください☆これからもよろしくお願いします!
Commented by すれっぢ at 2007-08-11 07:02 x
黒ゴマのモチモチパンに引かれております~。あ~、miyukiさんがもっと近所に居たらな~と、いつも思うのですが居ても、いつもオクレ!!って訳にもいかないよな~それに、美味しくていっぱい食べてまずいかな~と、余計な心配までしています。(笑)
そうそう、以前日記で紹介されてた、アガベシロップ。妻が健康食品屋の安売りワゴンで発見!!購入してきました~。なめると液体ベッコウ飴風の感じがしたのですが、Miyukiさんの紹介してたのと違うブランドだからかなー。小豆や煮物によさそうな感じですね~。
Commented by Miyuki at 2007-08-11 10:32 x
*まきりんさん
こういうお別れは、いくら回数を重ねたところで、慣れるものではありませんねえ(泣) 送別会も、何度やっても足りなくて。

ナスは焼きナスとなっている通り、一旦焼いてから皮をむくので、見かけはナスには見えませんよね。またそこでついつい、「うあ、皮が勿体ない~」と嘆いてしまう私、どうにかしなきゃいかんですわ。
Commented by Miyuki at 2007-08-11 10:35 x
*ちゃんさま
ほんとに切ないばかりですわ~(涙) ちゃんさまがこちらを発たれる時も、きっと沢山の人がこう思われたに違いないです。
料理の見た目を気にしたのは、私こそ実は久しぶりでございます、えへへ。ここんとこ宴会とかやってないので、おうちのじみ~~ごはんばかり(笑) ファラフェルは美味しいですよね! 私もこちらに来て、すっかりファンになってしまいましたですvv
一緒にベーキング、一緒に買い物。ちゃんさまとしたいことのリストばかりが長くなっていくですよ……これまた切ないなあ。
Commented by Miyuki at 2007-08-11 10:41 x
*frogfreakさん
はい、ほんとに私好みのアレンジメントで、今は暖炉の上に居てくれてます。
そですね、ここにいると、どうしてもお別れはつきもので。でもおっしゃる通り、慣れるものではとてもないので、ねえ。こちらの生活が長くなって、いつの間にやら親しい友人はほとんど永住組になりましたね。だって、駐在員の人は、こうやって帰ってしまうから~(号泣)

ナスレシピ、ここですここ! ぜひぜひ作ってみて下さ~い♪

http://allabout.co.jp/gourmet/cookingmen/closeup/CU20070801A/?NLV=CN000005-325
Commented by Miyuki at 2007-08-11 10:49 x
*マミィさん
普段の食事があまりに地味なので、人様に出す時は慌てふためいてしまう昨今。同じ野菜でもぢみじゃないもの!と思ったら、ちょうどネット配信されたレシピがあったので、使わせてもらいました~(笑)

姉さまのストレス、すうんごくわかりますうううう!!(がしがし)(はぐはぐ) どちらが悪いという話ではないし、見習うべきところは見習って、とは思うのですが、どうしても根っこの部分でそういうのを良しとしないので、その折り合いをつけるのがツラいですよね~。だから結局、何国人であれ、好きになる人はそういう部分の価値観が似ている人になっちゃう。まあ相手から見れば、同様に私のようなタイプを「理解できない」と思うんでしょうから、お互いさまですかねえ、たはは。
Commented by Miyuki at 2007-08-11 11:00 x
*shinaさん
や、や、まずい、ほんとにまずいですぞshinaさん、私はとてもとてもshinaさんのような方にそう言っていただけるような人間でわ!!(激慌) 証人もいっぱいいます!(ぢまんかそれが…)
それなのにそう解釈してくださるshinaさんが、ひたすらに優しい方なのでございます!!(力いっぱい)

ファラフェルは、ひよこ豆の缶詰を使ってしまえばとても楽ですよ~。冷めても美味しいので、ポトラックには便利な一品♪ そして、おお、何を作って下さったのか、ちょー光栄&すっっっごく楽しみです! わあい、待ち遠しいぞ~、わくわくvv
あとね、あとね、うふふ、地元でガレットが食べられるお店を今日見つけたのです~! こーれはshinaさんに伝えねば!と思った場所、またご報告するですよ♪
Commented by Miyuki at 2007-08-11 11:04 x
*すれっぢさん
あはは、私こそ、すれっぢさんのご近所にいられればあれもこれも、と思ったことは数知れず! おまけに奥様のデザート付がデフォルトで! そうなったらダイエットはどうしよう。ああ、悩みが深くて眠れない。
おおっ、アガベご購入ですか! べっこう飴、そ、それはさすがすれっぢさん、すごく鋭い。確かに言われてみれば、そちら系統の風味。だから和風煮物にも良いのですな! ありがとうございます、これから人に薦める時は、そうやって伝えようっと♪


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