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記憶と事象の色彩は

読書ブログ更新 : 「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」

米原万里さんが少女期を過ごしたチェコのプラハ。この本には、そこで出会った級友たち3人についての話が収められているのですが。

先日またまたスカイプで、今度は4カ国会談を行いまして。日本-カナダ-フランス-アメリカ。目標はG8です。って、その時は一体時差計算はどうなるんだ。

会談(?)の中心テーマは、ある方から回ってきた”中学生バトン”なるもので。中学の時の制服は? 得意科目は? 恋愛は? はまっていたものは何? といった質問が並んでいるバトン、どうせなら生で申告しちゃえと、スカイプを利用したわけです。

ところが爆笑・驚愕・感動のお三方の回答と比べて、私は史上まれに見るつまらない回答ぶりを披露する羽目になりました。
いやはや、まあ確かにマジメーな優等生で(素行だけな)、話すほどのエピソードがなかったというのもあるのですが、それより何より、ろくに覚えてない。という事実に愕然としました。
日々自分の好きなもの、つまり半径3mの世界で生きていたので、他人にも物にも執着も好奇心もそれほどなく、当然それが記憶となって留まることもなく。逆に他人からも私という人間が、記憶に残っていることもなかったであろうと想像できます。

対照的に米原さんはこの本の中で、5年間のプラハの学校について、微に入り細に渡ったエピソードの数々を披露し、今目の前で見ているような臨場感で、学校生活を描き出しています。
彼女が少女期から持っていた、好奇心と感性の瑞々しさ。だからこそ30年という長い年月が経った後でも、級友と再会することが叶ったのだなあと、改めて思います。

一瞬の後に過去となる、蓄積されていく時間。その塊を、自分の中でどのような形にしてしまい続けていくのかという観点でも、読む価値のある本でした。

* * * * *

【料理】
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マイミクさんの日記で、大層おいしそうなオムライスを拝見した。あまりにおいしそうで、ソッコーで食べたくなった。
おとといも昨日も、頭の中はオムライス。今の私のオーラの色は、黄色と赤。
関係ないけど、赤と黄色って「早く!」と気持ちをせきたてる効果があるので、マクドナルドなどのファストフードは客の回転を良くする為に、この2色を使っているんだそうですよ。



それに急き立てられたわけではないけれど、作ろうと思い立ったところで、我が家にある残りご飯は玄米ご飯。じゃあこの際、ずっとトライしてみたかった、マクロビ風のオムライスといこうじゃないか。やっぱり今日も月森さんレシピだね。

ライスの具は適当に、玉ねぎ、にんじん、ピーマン、マシュルーム。にんにくと一緒に油で炒めて、玄米ご飯を放り込む。
味付けはどうするんだと思ったら、市販のトマトケチャップ(…)。あとは醤油と塩・胡椒。

問題はオムレツ。卵を使わずにどうするか。
なんとしっかり水切りした豆腐、長芋にコーンだって。フードプロセッサーに白味噌・油・くず粉などと一緒に入れて、なめらかになるまで回したよ。
できた種を天板に丸く広げて、オーブンで焼いて。ライスの上にのっけて出来上がり。

焼き立て豆腐オムレツはふわふわで、それだけでも何枚か食べられそうなおいしさ。ちゃちゃっと作る、というわけにはいかないので、朝食にはサーブできないのが難点だけど。

……どうでもいいけど、この写真を見て、おいしそうと思われる方はいらっしゃらないに違いない。本物のレシピの写真は、大変きれいな黄色と赤です。(弁護)(必死)
by senrufan | 2007-02-07 15:14


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