Turning Point

本のリスト作りをやっている。
とりあえず一番の大物、私の文庫本棚から手をつけて、一段目が終わった段階で早や120冊。

……あと何段あるんだっけなー。(くらっ)(眩暈)


しかし、つくづくこうゆう”頭を使わない作業”が好きなんだ。
会社にいた頃、一番好きだったのは伝票整理と社内電話帳の差し替えだった。新人や実習生に混じってやったりした。ついには「お願いしまーす」と机に置かれるようになった。

営業よりマーケティングより、キーパンチャーが適職だったな。

* * * * *

【家庭内事情】
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私事で恐縮ですが、と書こうとして、日記とは私事の固まりだったと気づきました。

我が家の大黒柱、本日付で、20数年勤めた会社を辞めました。
私自身もこちらに来る直前まで働いていた会社なので、なんとも寂しい気持ちでもあります。



今年に入ってから、日本帰国かどうかで色々と右往左往してまして。
会社でとうとう滞在年数トップになり、さすがにそろそろ帰るだろうと思っていたら、まずは7月に帰国かという話が出て。
お嬢は現在小6なので、6年生の2学期から転校したところでつらいだろう、本人も6年通った補習校を卒業したいと言う、じゃあ母子で残るならビザはどうする。
と思ったら今度は年明けまでいそうだ、じゃあビザはなんとかなるから3月に私らだけでも帰国するとして、中学はどうするんだ、私立か、受験か、いやだそんなの(私が)、しかし少しは勉強させなきゃならんな(特にしなかった)、中学情報も集めねば(と思ってるだけだった)。

物理的には忙しくありませんでしたが、精神的にふわふわと落ち着かない日々でございました。

会社に辞めることを告げた時の彼の言い分は、
「家族と相談して、家族の為にアメリカに残ることにしました」
だったそうですが。
へええそうだったんだああというのが家族側の言い分です。

もう半分以上公立中学に決めていたものの(私が)、一応とるだけとっておこうと英検に申し込んだのが9月の終わり。当日のホテルや飛行機などを手配しながら、お嬢と話していた時に、

「あーあ、一体いつまでアメリカにいるんだろうねえ」
「だからそれはパパに聞いてって言ってるでしょーが。ママこそ知りたいよ」
「ねーパパー、ほんとに、いつまでアメリカにいるの?」
「あ、なんか当分いることになったから
「「なんだってえええええ!!??」」

これを日本語では、事後承諾と言いますね。(満面の笑顔)

彼は担当の頃から徹夜は当たり前・休日なし、結婚してからも毎晩終電、時にはもう電車がなくなった深夜に、車で途中駅まで迎えに行ったこともしばしば。
アメリカに来たら楽になるかと思えば、むしろ車通勤になった分、平気で夜2~3時帰り。朝起きたら、「ただいまー」と玄関から入ってきた彼と鉢合わせ、なんてことも良くありました。
おかげさまでお嬢の学校に顔を出すこともほとんどなく、私をシングルマザーだと本気で信じていた保護者の方も少なくありません。ある意味、絶好の浮気のチャンスだったかも(ちっ)

日本からこちらに赴任して、彼と2人の部下の3人だけで始めた、会社として全く新しいビジネス。それが今では50人を超えるグループになり、そのトップであるからには、当然管理職としての仕事が増えるわけで。まだ一線でやっていたい彼には、少しずつ積もるものがあったようです。

会社に表明してからは、現地でも日本でも、社長から役員の方々まで引き止めの言葉をいただき、果ては日本にも直接呼び出され、色々と言われてきたようで。
実際彼の年齢を考えると、一線でできるのはあと10年ぐらい。あと10年じゃないか、という会社の方の言葉でしたが、家族としては、あと10年だから満足のいくように、とも思うのです。
あれだけの忙しさにも関わらず、一切愚痴を言わず、常にポジティブな姿勢の彼を見てきた分、余計にそう思うのです。

直接聞いて、自分でも驚くほどあっさりと彼の決断を受け入れてしまったわりに、じゃあ全く不安がないかと言えば嘘になります。
時期を見ながら、少しずつ友人達にオープンにしていったのですが、彼女達からもらう言葉が全て温かいものばかりで、本当に励みになりました。思い返しても感謝の気持ちしか浮かびません。

更には会社で公になった後、会社を通じて仲良くなった友人達からもらった電話やメール。
「これからも何も変わらないから!」「これで会社関係なく、ほんとに本音で全部話せるよー」
そんなメッセージがとてもとても嬉しくて。

中でも嬉しかったのが、こちらに来て以来の付き合いの友人からもらった、1本のシャンペンでした。
「おめでとう!」の言葉と共に受け取った時には、思わず出そうになった涙をこらえる為に思いっきり顔を顰めてしまったので、さぞかし不細工に見えたことと(しみじみ)
クリスマスイブの夜、友人達と一緒に開けるか、それともいっそ、この選択が正解だったと実感できる時まで取っておくか。ボトルを眺めながら考えています。

アメリカに来たくてたまらない人達が大勢いるのに、なんで私がここにいるんだろう。赴任以来抱えてきた、そんな、どこか罪悪感に似た感情。
しかしこの話を聞いた時、母国に帰りたい、日本の教育を受けたい、でないと私はちゃんとした日本人になれない、と泣いた娘に、今はその気持ちを見せることはできないので。
彼女のそばで、彼女が良いように、家族で一緒に。そんなことを考えながら、少しずつ進んでいこうと思っています。
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by senrufan | 2006-12-22 14:09 | Trackback | Comments(13)
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Commented by まきりん at 2006-12-24 14:28 x
Miyukiさんの本棚ってすごそう。私設図書館並みでは?

実は私も”頭を使わない作業”派なのです。単純作業って面倒くさいなんて呟きながら、ずっと没頭したりして・・・お互いの脳の構造が似ているんでしょうかね。
Commented by まきりん at 2006-12-24 14:36 x
あ、まだ日記続いてたの見過ごしてた・・・

まずは旦那様、勤続O十年、お疲れ様でした。ずっと働き詰めだったのですから、これからはもう少しご家族との時間が持てる勤務形態になるといいですね。

旦那様のアメリカでの仕事の変化。お嬢さんの母国に帰って教育を受けたい気持ち。Miyukiさんとしてはどちらもサポートしてあげたいですよね。

クリスマス・イブの夜、お友人達と一緒に旦那さまのお疲れを、そして、Miyukiさん家族の門出をお祝いしてくださいね。カナダからもグラスをかかげて乾杯しますので。
Commented by mikamika at 2006-12-24 16:58 x
うわぁ、離さないぞ!はぐはぐ。
Commented by Miyuki at 2006-12-25 14:02 x
*まきりんさん
脳の構造が似ている。それは私にとっては光栄で、まきりんさんにとっては(ずーん)
そして旦那への優しいお言葉、本当にありがとうございます。今まで以上に忙しい日々になる予感もあるのですが(汗)、私は私でできることをやっていかないと、の心積もりで。海外組先輩として、これからもどうぞ色々教えて下さいませ~。(深々)
Commented by Miyuki at 2006-12-25 14:02 x
*みかしゃん
わあい、これからもよろしくねえ!(すりすり)
Commented by NONO at 2006-12-26 01:41 x
旦那様、大きな決断をされたのですね。新しい門出に拍手です!環境の変化はそれなりにきつさもあると思いますが、良い方向に進むようお祈りしてます。皆様に幸あれ!
それと…最近の日本の若者より外国で日本を研究してる人の方が敬語をちゃんと使えていたり、日本文化に詳しかったりする場合もあるので、却って離れた所で勉強するのもいいのかも!?なんて思ったりします。ま、ある特定ジャンルの文化(笑)の場合はやっぱり現地の強みがある訳ですが…。
Commented by Miyuki at 2006-12-26 12:01 x
*NONOさん
応援のお言葉、大感謝です!(感涙)
日本語について、確かにそういう面が見られることも多々あって、一体”日本人らしい”とはどういうことか?と、考えてしまいますよねえ。しかし今年の冬は、NONOさんとあの地上の天国(…)で会えないのが残念無念。あれぞ現代日本の凝縮図(笑)
Commented by ちゃん・りー at 2006-12-27 12:07 x
まぁ!Miyukiさんの凛とした日記の裏側で、そんな大きな決断がなされていたとは。ますますMiyukiさんに惚れてしまった私です。
ご主人の決断、長年勤めた会社を辞めるとは私のような者の想像を超えるいろいろもろもろがあるかと思いますが、今後の家族との時間を考えてのご決断、素晴らしいですね。
お嬢さんの思いはまたまたとても複雑ですが、NONOさんも書いていらっしゃいますが、なんだかこのところの日本は???だらけで、娘の将来も案じてしまうほど。いったいどんな方向に行ってしまうのでしょう?
異国で日本語や日本文化、その精神を維持するのは確かに大変かもしれませんが、CAという地域は日本文化がもしかしたら日本より残っているかもしれないと私も思います。
とにかく、Miyukiさんのご家族の新しい船出に乾杯ですね!
Commented by Miyuki at 2006-12-28 05:54 x
*ちゃんさま
ちゃんさまにまで、こんな優しい言葉をいただいてもう……(ぐしぐし) 年をとると涙腺がゆるくなってしまって、ほんとにいかんです。彼の決断の理由のうち、家族は何%の割合かというのは甚だ疑問ではありますが(笑)、今はそれが正解であることを祈るばかりです。
しかし確かに日本、来年はどういう方向に行くんでしょうね。アネネちゃんのように家族と地域に恵まれているお子さんは大丈夫であっても、そうでない子の割合がどんどんと増えているような。そう考えると、一体娘にどういう価値観を教えるのが日本人として正しいのか、ますますわからなくなっています。我が家は我が家、と開き直るには、まずは私自身を何とかせねば。これからもどうぞよろしくお付き合い下さいませ!
Commented by ぱんな at 2006-12-28 09:21 x
わあい、わあい、離しまへんで~。末永くよろしく。旦那さまの英断に感謝。
Commented by Miyuki at 2006-12-29 12:46 x
*ぱんなしゃん
私こそ、ぱんな先輩の上着のすそをぎゅっと握り締めて離さない勢いで! これからもよろしくです~vv
Commented by ゆみたち at 2006-12-30 15:52 x
ぱんなちゃんみかりんゆみたち包囲陣強化!
Commented by Miyuki at 2006-12-31 13:11 x
*ゆみさああん
こんな心強い繭がこの世にありましょうか。私は幼子のように包まれていたいです。ぬくぬく。
これからもどうぞよろしく~! 先輩に敬礼!


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