知らない自分に目を向けて

パロディー。
語源は、ギリシャ語のpara(擬似)+oide(歌)=paroidiaから。

絶好調に師走の今。色々と芸能人の物真似大賞とか川柳とか十大ニュースとか、そろそろお目見えする頃ですね。

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【読書】
”質の高いファンタジー読みたい”病はまだ居座り中。だけどなかなかこれ、というのには出会えず。いやはや、すっかり贅沢になってしまったもんだ。(贅肉をつまみながら)

b0059565_15212857.jpgそんな中、シャンナ・スウェンドソン著「ニューヨークの魔法使い<㈱魔法製作所>」を読む。「魔法版『ブリジット・ジョーンズの日記』」と紹介されているところに、一瞬引きながら。



テキサスの田舎からNYに出てきたケイティ。もう1年になるが、いまだにNYに慣れることができない。というのは、彼女が目にするあちこちに妖精やガーゴイルやエルフがいるにも関わらず、誰もそれに注意を払わないからだ。
会社の女上司にほとほと嫌気がさした頃、ケイティの元に奇妙な転職の話が舞い込む。彼女の持つ”魔法に対する免疫力”を生かした、魔法製作会社での仕事だった。

これはなかなか面白かった。あまり期待していなかったというのもあって(酷)、嬉しい掘り出し物に出会った気分。
軽く可愛らしい現代ファンタジーながら、筋立てと背景はしっかりとしたもので、ファンタジー・恋愛・冒険・ユーモアと、色々な味が揃っている。

現代社会に生きる若い女性の自分探しを描く小説をChick Litというそうだが、この小説はそれに更に魔法を絡めているものの、基盤は主人公ケイティの奮闘ぶりにある。
「あまりにも普通」な自分に落ち込む彼女が、魔法にかからず見抜くという特殊能力を持っていることを知らされ、新しい世界に恐る恐る足を踏み入れる。そこで出会う、自分の力を認めてくれる人々。思い切って踏み出した一歩を歓迎してもらえることで、少しずつ自信を取り戻していく。
彼女の自分探しも大事なテーマの一つであるこの小説は、確かにファンタジーのみならず、チックリットの範疇にも入るのだろう。

気になったのが魔法使いマーリン。アーサー王の伝説に登場する大魔法使いが、この魔法会社のトップに位置しており、終盤の対決場面で、その巨大な力の片鱗をのぞかせる。
しかし、この小説の軽さとマーリンがどうも釣り合わない印象があり、そこが正直、ちと首をひねったりもしたのだけど。
解説によると、どうやら続編からその辺りが、要は敵方の黒幕などが姿を見せてくるらしい。そうなればマーリンの存在が重みを持つようになるんだろうな。

ケイティの恋の行方も気になるし、まだまだこの会社と世界を楽しみたい。ということで続編には大いに期待。
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by senrufan | 2006-12-13 15:20 | Trackback | Comments(0)
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