不意の事態への備え

髪がだいぶ伸びたので、お嬢と共にカットに行く。

前のスタイルが気に入ったので、そのままで短く、と言ったつもりだったのだが。
2人とも妙にオトコマエな形に切られてしまった。

私はますますスカートが似合わず、
お嬢はますます男子と間違えられる日々が続くことは断言できる。
空は涙の曇り空。

* * * * *

【読書】
b0059565_1285861.jpg北原亞以子著「お茶をのみながら」を読む。時代小説で人気の北原さんのエッセイ集。
と言いつつ、私は北原さんのお名前は知っていても、小説を読んだことはないというフトドキ者なんだがな。

このエッセイも面白かった。なんというか、すとんと作者の言葉に納得できる。
難しい理屈や主張はなく、さらりと自身の体験を短い文に綴ってある。最後の一文が利いているものが沢山あるのが、また私の好みであったりする。
深刻なことを、何でもないことのように流して語るというのは、できそうで実はなかなかに難しいもので。書く側にそれだけ据わったものがないと、いかに謙遜を装おうとしても、どこかにそれはにじみ出てしまうもので。
北原さんの文は、35年という売れなかった間の長い苦労や、幼い頃の虚弱体質についても、ただそうだったと言及するのみで、ほのかに香らせているだけだ。
しかし主題となっていることについて、微かに皮肉の混じった、一方的でない見方から、その時々の経験が彼女を形作ってきたのだろうと、勝手に推察してしまう。

数十編の短いエッセイの後、「むかしの話」と名付けられた章にて、北原さんが取材した江戸時代の話が幾つかまとめられていて、これがまた面白い。
小説というものは、取材を怠っては内容の濃いものに仕上がらないと思われるが、歴史物となると、色々と調べて書いたものであっても、後世にわかった事実によって覆されてしまうこともないことではないだろう。もしくは逆に、新たに判明した史実によって、更に奥深いものになるか。
しかしあくまで淡々と史実と、それに対して自分が推し量った筋立てを説明したこれらの文章から、たとえそのようなドンデン返しがあっても、それはそれと全部受けとめていかれるだろう、彼女の時代小説家としての姿勢がうかがえる。

さて、次は北原さんの時代小説に手を出さねば。どれがとっかかりに良さそうか。
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by senrufan | 2006-05-20 12:12 | Trackback | Comments(2)
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Commented by peartree22 at 2006-05-25 08:35
いつもMiyukiさんの「読書」参考に、私の「読みたい本リスト」は膨れ上がっています。膨れ上がりすぎてどれから読めばいいのやら状態になる私の実行力のなさ。北原さん、実は知りませんでした。歴史物を書く人の視点って面白いですよね。また懲りずにメモ、メモ。
Commented by Miyuki at 2006-05-25 10:17 x
*ちゃんさま
えへへ、私も北原さんの本職(?)は読んだことないので一緒です。そういえば私も娘が小さい頃は、家ではほとんど読めなかったなあ。大丈夫、ちゃんさまがその気になった時が、一番の読み時に違いないです。


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