その時間がゆえの真実

届いたばかりの健康雑誌のダイレクトメールで。
「Your bathroom scale is lying to you!」
私だって、これは嘘だと思いたいさ…!(涙目で数値を見ながら)


ジャンプの原田選手の気持ちの百万分の一でも。

* * * * *

【読書】
b0059565_1422848.jpgE.L.カニグズバーグ著「クローディアの秘密」を読む。
知り合いのお嬢さん@社会人が、うちのお嬢にと下さったものなのだけど、日本語の本をお嬢に与える→私に読み聞かせをさせるという図式になる為、彼女にはいずれ原書をあてがうことにして、こちらは私が存分に読ませていただいた。某放送局の「み○なの歌」で「メトロボリタン美術館」というのがあるのだが、この本を参考にしたと聞いて買われたらしい。

ニューヨーク近郊に住む11歳の少女、クローディア。長女という立場の不公平さに不満を持つ彼女は、綿密に計画をねった上で、弟のジェイミーを誘って家出する。
行き先はニューヨークのメトロポリタン美術館。ここで隠れて生活する間に、ある天使像を目にする。それはミケランジェロ作ではないかと言われて調査中のものだったが、すっかり惹きつけられてしまったクローディアは、独自にその秘密をつきとめようとする。

子育てをする上で、その年齢の時の自分が何を考えていたのかを思い出そうとすることは多い。11歳のクローディアはたまたまうちのお嬢と同年齢ということで、彼女の冒険を読み進める私の視点は、子供の読者とはかなり角度を違えていたと思う。

クローディアは元来非常に慎重で、石橋を叩いて叩いて、ようやく踏み出すようなところがある子だ。かと言って行動力がないわけではなく、ただ細部まで計画を立ててから動き出すというタイプであって。
この家出も、美術館というところに目をつけたのは大したもんだとほめてあげたい。確かにレストランもトイレも、噴水のシャワーもあるんだもんね。夜はこっそり隠れて、昼は何食わぬ顔をして見学なんて、本当に良く思いついたね。
そして天使像に魅せられて、自分なりの精一杯で調べて考えて。いつか自分が本当に求めていたものに気づいたね。

何回も思うことだけど、本にもやっぱり出会うべきタイミングというのがあって。その年齢で読んだからこそ感動する、という時が必ずある。大人になって出会う児童書も良いけれど、それはもう、あの頃の自分が読んだものとは確実にどこかが違うのだ。
11歳の頃にこの本を読んでいたらどうだったか。クローディアと同じように冒険してみたいと思ったり、美術館という場所がどこか特別なものに思えたりしただろうか。それはあまりに沢山ある”もし”の一つに過ぎなくて、正解を引き当てることはできないけれど。

あの頃の自分が抱えていた、「何か、どこか」というあの思い。特別な何かが欲しくて、特別な何かになりたくて、でもそれはいつもあまりに遠くにあるようだった、あの焦りにも似た感情。大人になってから、実はその答えはとても近くにあることに気づいたりするのだけど、そんな未来のことなどわからなくて、ただぼんやりとそんな気持ちと同居していた日々だった。

こちらの図書館で原書はすでに見つけて、予約も入れてある。クローディアと同じようなことを感じるようになっているらしいお嬢に、いいタイミングで渡せるといい。
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by senrufan | 2006-02-11 14:21 | Trackback | Comments(0)
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