沈んで堆積されゆくもの

お嬢の部屋から、いきなり叫び声が。
「それが女ってものだろう!」
……世の中、触れない方がいいこともある。(聞かなかったフリ)

* * * * *

【学校】
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お嬢の学校で、夜にBANDのコンサート。

ここのミドルの音楽クラスは選択制で、一般音楽クラス、弦楽器クラス、管楽器クラスなどに分かれている。お嬢は小学校から引き続きトランペットを選んだので、6年生のバンドクラスBという中に所属中。
今日は6~8年生のバンドがお披露目のコンサート。年2回あるうちの1回目。

コンサート用の服装も決まりがあって、男子は白シャツ・黒ズボン・黒靴、女子は白ブラウス・黒スカート・黒靴。
10人以上いるトランペットの中で、お嬢は唯一の女子(もどき)。最初にこれを言い渡された時、周りが一斉に彼女を見て「スカートはいてくるのか!?」と聞いてきたそうだ。天然記念物かお前は。

嬉しいことにピアノの先生まで来てくれることになって、うきうきの当日。
あまりの大人数に、ステージの上も下も生徒でぎっしりで、一番後ろのお嬢は豆粒のようだった。座高が高いおかげで少しは見えて助かった。

6年生バンドがTrumpet Voluntary、Canterbury Overtureなど3曲演奏した後、上の学年によるジャズアンサンブルや、7・8年生によるアドバンスドバンドの演奏。日本ならこういうのは吹奏楽部にでも入らないとできないことなので、いい機会を与えてもらってるなーと感謝する。ソロでも緊張せず堂々とやってのける子供達に、幼い頃からの色々な教育の積み重ねを思う。



* * * * *

コンサートの合間に、先生がある方を皆に向かって紹介した。
学校の用務員さんで、音楽の授業の際、全員の椅子を用意してセッティングし、終わった後は片付けるという、目立たない、しかし重要な仕事を続けて下さった方であるという。
残念ながら今月末で退職される予定で、これが彼のラストコンサートである為、お礼の言葉を述べると共に、記念品の贈呈があった。

彼はカンボジアからの避難民で、1982年にアメリカに逃げてきたという。このミドルで職を得て以来、なんと22年間も生徒の為・先生の為に、影になって勤め続けてこられた。「カンボジアはフランス語が第二国語なので、フランス語ならもっと楽なんだけど」と笑いながら、訛りの残る言葉で暖かく語って下さった。

何度も繰り返して彼が言ったのは、「音楽はとても大事なものだ」「音楽は人を幸せにする」「音楽は疲れた体から疲れを消してくれる」。
もしかしたらそれほど深い意味はなかったかもしれない。しかし彼の背景を聞いた私には、その言葉が強く心に響いて仕方がない。私と同様、英語を第二外国語とすることで、その口から語られる言葉は余計な飾りをつける余地がなく、ただシンプルで真っ直ぐだ。

誰かがどこかで輪の一旦を担っていることを、どうか子供達はその瞬間瞬間に思ってほしい。人を尊重する気持ちの源がそこにある。
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by senrufan | 2006-01-18 12:22 | Trackback | Comments(2)
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Commented by peartree22 at 2006-01-23 16:24
戯言・・・いい話で、じーーんときました。その方をちゃんと紹介する学校ってとてもいい学校だなぁと思いました。
Commented by Miyuki at 2006-01-24 10:49 x
ちゃん様、私も聞きながらじ~んとしてました。誕生日や退職日などには色々と企画してくれる、アメリカのこういうところはいいですよねー。人生で約束されている15分間の名声、彼は生徒の為に使ってくれたと感謝しました。


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