状況判断という力

【読書】
b0059565_1323583.jpgb0059565_1323174.jpgフリッツ・ライバー著のファファード&グレイ・マウザーシリーズを読む。全5巻のうち、1巻の「魔の都の二剣士」と2巻の「死神と二剣士」

ライバーの作品は「妻という名の魔女たち」しか知らなくて、てっきり現代のオカルトや魔術物を得意としているのだと思いこんでいたら、実はSFやファンタジーの方でこそ有名な方だった。
中でもファンが多いというこのシリーズ、以前に3巻まで発刊されたが、その後絶版になっていた。が、新訳により全巻発売となり、ライバーの名に惹かれた私も手にとってみた。

書かれ始めたのが1930年代。ライバー独得の暗さもあって、アクションシーンが多いヒーロー物でありながら、ムードはいつもどこか皮肉めいて複雑だ。
ファファードとグレイ・マウザーという2人の剣士が出会い、意気投合して一緒の旅が始まるのだが、各々の生い立ちがまた重厚で黒い魔術に満ちたものであり、そんな2人が向かう先も更なる暗闇だらけ。それぞれの最愛の恋人を同時に失ったという影を常に背負いつつ、力と機転でもって冒険と危機を乗り越えていく。

中世頃のような舞台背景が非常に丁寧に表現されていて、それが物語に厚みを加え、頻繁に出てくる魔術に現実感を与えている。
ファンタジーはついつい息抜き的に読みたくなってしまうのだけど、これはむしろ腰を据えて読んで入り込むようにしないと、やや古臭い語り口も手伝って、ただ退屈なまま終わってしまう。そうして没頭して読み終えた後に、自分が今いる場所が一瞬分からなくなるのは、良くできたファンタジーの証明だ。



* * * * *

【個人的事情】
青信号で進もうとしたら、いきなり横から信号無視のトラックが突っ込んできたので、慌てて急ブレーキで止まったら、後ろの車に追突されました。
さて、こういう時、あなたならどうしますか。


うちに来る友達を待っていたら、電話が鳴った。出てみたら彼女で、「事故にあった」と。
どひぇーーーー

うちから近かったので現場に行ってみたら、彼女、相手側の男子学生2人、そしてすでに来ていた警官がいた。
後方追突の場合、ほぼ全面的に後ろの車の責任。相手も謝った上でそれを認め、インフォメーションの交換、ポリスレポートの作成などをさくさくと進める。幸い彼女の車にはへこみはなく、擦り傷がついた程度。修理にも時間はかからないだろう。

彼らの車が去った後、お巡りさんとしばらく話す。
追突された後、すぐ後ろの車から出てきた彼に向かって、逃げ去るトラックを追いかけるよう、思わず頼んだ彼女。彼らがトラックを追って行った後で、これは逃げられてしまうかもと不安になったものの、相手はちゃんと現場に戻ってきてくれた。聞けば、彼は日本語を習っているという。その正直さはだからなのか(おい)
お巡りさんに、一体どうするのが一番正解だったかと彼女が問えば、彼はそういう場合、そのトラックは諦めること、そしてまずは安全な場所に止めて、相手と話を始めることだという。何よりも大事なのはあなたの安全だから、と。
北方系と思われる顔立ちで、とても礼儀正しくハンサムなお巡りさんから言われると、説得力10倍だ。(お前だけだ) 残念ながら該当トラックは捕まらなかったが、きっといずれどこかで天罰が下るだろう。とりあえず呪っておく。

心配なのは、後ろの車を運転していた彼。これから仕事の面接だと言っていた。動揺して失敗していなければいいのだが。
何より、面接まであと20分というところで現場を離れた彼、あの穴があいたジーンズを着替える時間はあったのだろうか
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by senrufan | 2006-01-11 13:22 | Trackback | Comments(2)
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Commented by GB at 2006-01-15 11:24 x
彼は、あのまま面接に行ったと思う。っていうか最初から着替えようとは、
考えていなかったに1票!被害者なのに、未だに彼に怒りがわいてこなくて変な感じ(笑)
Commented by Miyuki at 2006-01-15 16:27 x
そうかもねー(笑) 一体どういうお仕事だったんだろうね。怒りがわかないのは、彼は気が弱そうだったし、ちゃんと謝ったし、一番悪いのはトラックだからかなあ。でもGBちゃんはやっぱかわいそうだあ…休んでね~。


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