行けるとこまで

掃除をしていると、玄関の方から子供らしき話し声や笑い声。そして「Thank you!」 という言葉とガランという音。
何事かとドアを開けてみると、そこにはここしばらく見てなかった、庭にあったはずのお嬢のおもちゃのバケツが。

いえ。どういたしまして。


ジャネット・イヴァノヴィッチ著のステファニー・プラムシリーズを読む。
「快傑ムーンはご機嫌ななめ」「やっつけ仕事で八方ふさがり」「お騒がせなクリスマス」の3冊で、それぞれ7巻・8巻・番外編にあたる。
アメリカでただ今、女性に人気ナンバーワン! との謳い文句が帯にでかでかと。へー、そーなんだー。(他人事)

このシリーズの何が好きって、1行おきに出てくる鋭いツッコミ@アメリカ流。しかも相当のお下品版。
アメリカのB級映画に正に出てくるような、アメリカン・コメディと言ったらこうだよね!と思い描くステレオタイプのような、下ネタやキワドい描写がこれでもかこれでもかと詰め込まれている。
笑うことはできても創り出すセンスを持たない和人の端くれとしては、こういうユーモアやウィットがたまらなく好きで、翻訳物を手に取るのだ。原書で読めという心の声には蓋をして。

さて肝心のステファニー、よくもこうまでと呆れんばかりのトラブル続きは相変わらず。そして、それから逃げる運の強さも相変わらず。
誘拐されたり撃たれそうになったり車が爆発したり殺されかけたりが日常の中(いやほんと普通に)、前作で三角関係となった彼女の恋愛模様にも興味は尽きない。
更に続々と増えるレギュラー陣。しかもどれもタダビトではなく。今回はステファニーの実の姉、子供2人、そして能無し弁護士がメンバーに。
大家族が当たり前の、イタリア系移民のステファニーの家族。団欒(?)の描写を楽しみながら、ふとお嬢と二人きりの生活に思うことも出てきたり。
や、代わってあげると言われたって、絶対断固お断りですが。
閑話休題のごとくのクリスマス特別編は、そんな彼女のいつものドタバタはあるものの、思わずほんのり心が暖まる小品で、いかにもクリスマスにふさわしい筋立てとなっている。

ここまで長く続く予定だったのかどうかは知らないが、すでに登場人物の一人一人が、やっかいながらも目が離せない大事なご近所さんのようで、飽きもこないし、続きを待つ気持ちも冷めることはない。
最後となったら、どれだけのスケールの大団円が待っているのか想像もつかないほど、拡張して膨張した人口密度超高の世界。
つつけば今にも割れそうなほどの危ういこの風船の中には、笑いと笑いと笑いと愛が詰まっている。
[PR]
by senrufan | 2005-08-03 12:28 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://senrufan.exblog.jp/tb/3248879
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]


<< 短期決戦 想像上の味 >>