呼びかけられた声を聞き

「他人を踏みつけにして自己利益を追求するだけの人間も、自己犠牲を厭わずに正義や信念を貫く人間も、
『世間がそんな人間ばかりだったら、息苦しくてやってられない』人間であるという点では選ぶところがない」
   ----- 内田樹
       (日本人、思想家・エッセイスト、1950年9月30生まれ)


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巷で話題のマンガ、「ゴールデンカムイ」を友人が貸してくれました。
1巻から最新の11巻まで。ありがたや~。(拝)

絵柄的には決して得意な作品ではないのですが、とにかく迫力があって、
登場人物もえっらい濃くて、ぐんぐん読み進めてしまいます。
面白かった! 続きも読みたい! です。

それにしても、なぜか登場人物の名前があまり覚えられない今回。主人公が特に。
「俺は不死身の杉元だ!」と叫ぶ、実際大変強い人なのですが、
いざマンガを閉じて、彼の名前を思い出そうとすると、
ええと、不死身の、ふじみの……誰だっけ、となってしまうのはなんでなんだぜ……
周りのキャラが濃すぎるのがいけないと思うんだ。


アイヌの人達も沢山出てくるので、アイヌ文化にも触れることができるのが、このマンガのもう一つの嬉しいところ。
タイトルのカムイとは神様のことで、身の回りの役立つもの、力の及ばないもの全てをカムイとして敬い、感謝の儀礼を通じて、良好な関係を保つ、
というのが書かれていて、なるほどなあ、と思いました。

この、力の及ばないものに対する畏敬の念。
食や行動が”自然派”になっていく人ほど、スピリチュアル系と融和性が高くなっていく理由の一つなのかな、
と、マンガを読みながら思ったです。
その畏敬の念と科学への信頼は、十分両立するはずだと思うのですけど、ねー。

* * * * *

【アクティビティ】

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またもや終了間際の訪問記録。
お嬢と一緒に、SFMOMAで開催中のムンク展に行って参りましたです。
長いリノベーションを終えたSFMOMA、新装オープン後、まだ行ってなかったので、それも楽しみに。

でもぱっと見、それほど大きく変わった様子はないような?
Blue Bottle CoffeeがSight Glassに変わってたぐらいしか気づかないという鈍感モン。
まあいいや、目的は展覧会だから。





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エドヴァルド・ムンク(1863~1944)、ノルウェー出身。
モダニズムの旗手、ポスト印象派の代表的画家、と言われている彼ですが、この展覧会では彼を、「19世紀だけでなく20世紀にも活躍した画家」として、肖像画や自画像を中心に紹介した内容となってました。

各ブースのテーマは、以下の通りです。

・Around the Bed
・In the Studio
・Hallucination
・Confessionals and Self-Conceptions
・In the Sick Room
・Nocturnes
・Love


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ン十年前にノルウェーに行った時、ムンク美術館も訪れたのですが、その時に見た絵も来ていて、ちょっとほっこり。
経歴とか評価とか、相変わらず何も知らないのですけど、彼の絵のタッチや色使いには、昔から惹かれるものがございます。

しかし今回の展示会で、私がいいなーと思った絵は、その大部分が、音声ガイドがついたお勧め作品から外れていたので、所詮そんな好みなんだな、と……(泣いてません)


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どうしてもムンクというと、あの「叫び(Scream)」の絵を思い出しますが。
あの絵をずっと、叫んでいる人の絵なんだと思っていたら、実は他の人には聞こえない、何かの”叫び”を聞いている人の絵なのだ、ということを知った衝撃といったらもう。
同様のテーマで描かれた2作も、見応えがございましたぞ。


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マドンナ像は有名ですね。こちらの展示は、その習作ですが。
当のマドンナと同じ年に描かれたのが、「At the Deathbed」です。
死の床の様子は、母を、そして姉を結核で亡くしたムンクが、繰り返し描いたテーマだそうですね。

後にアルコール依存症や対人恐怖症に苛まれ、精神病院に入院したこともあるムンクの、その底にあるものは。
生存中に、画家としての名声を確立していたことは、幸いと考えて良いと思うのですけれど。


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こじんまりとした、良い展覧会でありました。
会場を出た後、ショップでポストカードを探したのですが、お嬢や私が欲しい絵のはありませんでした……
やっぱり私達の好みは、一般的ではないのであろうか。(悩)

開催は、10月9日(月)までです。
それほど時間がかかる規模ではないので、ちょっとふらっと、という方にもお勧めですぞ。
芸術の秋のスタートですな。


June 24–October 9, 2017

151 Third Street
San Francisco, CA 94103



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by senrufan | 2017-09-30 13:08 | Trackback | Comments(0)
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