触れたその手で聴き取ろう

「物理学の法則は単純です。
でもこの世界は決してつまらないものではない。
理想的にできているのだと思います」
   ----- 南部陽一郎
       (日本人、物理学者、1921年1月18生まれ)


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名古屋出身のお友達から、素敵な日本土産をいただきました。
あの和菓子の「とらや」が作ったカフェ、TORAYA CAFÉのケーキとあんペーストのセットです。

ケーキの方は、小倉あん・こしあん・チョコレートのトリオが詰まって、すごく濃厚でしっとりしてて、
一口食べただけで、おおおぉ……(歓喜のため息)

瓶に入ったこしあんペーストは、黒砂糖とメープルシロップも加えられている模様。
まだ開封してないのですが、何に使おう、どう食べよう、とわくわくしていたところ、
友人から一言。
「邪道編として、名古屋名物『あんトースト』も♪
厚きりトーストに、バター(本当は塩のちょっと入ったバターがベター)を薄く塗って、
その上にあんこペーストを!」

ちょ ま 待って そんな ユーワク 

とにかく食パンを買う。買えば。買う時。買って。(食い気のあまりカタコト)

* * * * *

【アクティビティ】

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自分でお箸を作るワークショップのお知らせを初めていただいたのは、pyonさんからだったかと。
LAにお住まいの彫刻家の古賀三郎先生が、年に1~2回こちらにいらっしゃって、
ワークショップを開いてくださるの。

それから何回かお知らせをいただいたのだけど、
どうしようかな、と迷ってるうちに逃すことを繰り返し。
実際に皆さんが作られたお箸を拝見すると、すごく素敵で、
とても不器用な自分に作れるとは思えない、というのもあったしね。

でもとうとう、大好きNちゃん宅での開催が決まった時には、これはもう行かずばなるまいな。(勝手に)
tamanchanや蕎麦花さん、Sちゃんも一緒に参加が決まって、心強いことこの上なし。
どきどきしながら、当日おじゃましてみたんだよ。




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まず最初は、材料選びから始まるの。
木の種類も太さも何種類もある中から、目で見て、手で触って、なんなら香りを嗅いでみて。
これだ、と思う木から2本選んだら、それがマイ箸との出会いなの。

先生は、選んだ木で、その人の性格を当てられる、とおっしゃって、
なるほど、木占い、箸占い。
でもほんと、どの木もそれぞれの良さがあって、選ぶのにすごく迷ったよ。


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テーブルの上に置かれた、作業用の小さな台。
皆さん、良い出会いを果たされた模様で、カラフルなお箸、の原木が並んだ風景が、すでに素敵だよ。


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次に、削る為の小刀も選んだよ。
片刃の切り出し小刀。

箸の原木を選んで、座る席と作業台を選んで、小刀も。
選び抜いた出会い、の箸になりそうな。(どきどき)


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最初のステップは、四隅を落として、上から見た時に正方形を作ること。
これがお箸の太さを決める基礎になるので、きちんとした形であることと、2本の正方形の大きさを揃えることが肝心ね。


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そして落とした角、つまり三角形の頂点部から、下に向かって細く削っていくのだが、
ここで、選んだ木の材質の差が出たよ。
素直に削れる木と、逆目になってて難しい木があるんだね。

難しかったのは、黒檀。
生産量も年々落ちてて、貴重な分、その色合いと固さが素晴らしい。
のだが、別嬪さんはやはり気位が高いらしい。


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あとは、その2つのステップの繰り返し。
少しずつ木が細くなって、お箸の形に近づいていくのにわくわくする。

しゅるしゅるとした削りかすが量産されていくのが、また可愛くて。
これも、幾つか使い道があるんだって。


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先生は皆の間を回って、一人ひとりチェックしてくださる。
そして、手直しを入れてくださったり、アドバイスをくださったり。
先生の大きな手に包まれた木は、削られてても、どこかほんのり嬉しそうに見えたりね。

総勢9名のグループだったんだけど、先生が、皆さんの熱心ぶりに、
このグループは素晴らしいですね、と何度も感心されてたよ。
確かに皆さん、おしゃべりはほのぼのと、でも目と手元は、きちんとお箸にフォーカスされていて。
こういうのって楽しいですねえ、という言葉が、誰からともなく聞こえたよ。

あとね、先生がひっきりなしにダジャレを飛ばされてね。
えーーっっ!?というぐらいに、実年齢とかけ離れたお若い外見でいらっしゃるのだけど、
ギャグのセンスが、モロに私達の親世代。
皆さん、オヤジギャグに慣れてる(?)年代なので、素直にウケるのを嬉しく思われたのか、
時間を追うごとに、先生のダジャレが増えていきました。(お腹イタイ)


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これで良し、となったところで、先生が上の部分を切ってくださった。
ちょっと斜めにカットされたので、なんだかお洒落になったみたい。
拙い私の削りっぷりがごまかされて、助かった。(殴)
切り落とされた部分は、そのまま箸置きに使えるよ。

ちなみに私が選んだのは、Rosewood、つまり紫檀だそう。
木占い(……)はなんだったかなー、比較的素直、だったかな。(ちゃんと覚えてろよ)


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次に、乾燥させたHorsetail(トクサ)で、表面を滑らかに。
自然のものは、なるべく自然な材料で。
お箸のような面積が小さいものだと、こだわることができて嬉しいね。


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最後に、油でコーティング。
オリーブオイル、ウォールナッツオイル、蜜蝋など、数種類の植物性オイルのうち、
これも自分が好きなものを選んで、お箸を優しくマッサージ。
艶が出て、またぐんとお箸らしくなってくれたんだ。

あとは帰ってから、ジップロックなどにお箸を入れて、オイルに漬けるという手順あり。
そのまま10日ほど、直射日光に当たらないところに置いておいた後、
取り出して、また10日ほど乾かすんだって。
それでようやく、お箸として普通に使えるようになるんだね。

といっても、やっぱり気をつけることは幾つかね。
お湯じゃなくて水で洗うこととか、洗剤は使わないこと、とか。
そうやって大切に使うことで、一生付き合える箸になってくれる、はず。

余談だけど、このワークショップの数日後に日本に発った為、
オイルに漬けた箸を乾燥させるのを、旦那に繰り返し頼んでいったです。
帰宅してから、無事にお箸が乾いていたのを見て、ちょっと涙がにじんだね。(信用ってナニ)


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楽しい楽しいワークショップは、そこで終了。
最後に、先生の作られたカトラリーやまな板などの販売会。
うおぉ、どれも美しすぎて眩しいです。

ワークショップの間、先生が語っておられたのは、「自然との対話」の大切さ。
木がどういう風に削ってほしいと思っているか、どういう作品になりたいと考えているか。
それを感じ取れるように、感性を磨いていくべきで、それには現代のような、電気機器に囲まれた生活では難しい。


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なので、先生の夢は、いつか”縄文村”を作られること、なんだって。
確かに、特に自分の子供に、そういうところで一定期間過ごしてほしいと思う人は、
結構な数いらっしゃるであろ。

ご自身も学校に行かず、ユニークに育ってこられた先生。
体験に裏打ちされた言葉は、説得する力を持つよなあ、と思いながら、拝聴した。


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そうそう、大切なことを忘れてた。
終わった後、なんと先生手作りの箸袋をプレゼントしてくださったの。(じ~~ん)
リバーシブルで、鮮やかな色合いが素敵なものばかり。
彫刻もお裁縫も、って、いやはや、すんばらしい。
私、どっちもできません……

悩んだ末に選んで買った、先生作のカッティングボードと、お箸2膳。
最後の最後まで、”選び”続けたワークショップであったこと。
あと2回続けてワークショップに参加できれば、旦那とお嬢の箸も作れるね。(夢)


Creating Forever Living Pieces of Nature (古賀先生のHP)


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by senrufan | 2016-01-18 11:07 | Trackback | Comments(0)
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