私の中に在る風景

「何かをやりはじめたとき、誰もが最初にぶち当たる壁は、
自分の実力を知らなきゃいけないってことだと思う」
   ----- 西原理恵子 「この世でいちばん大事な『カネ』の話」より


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某コーヒーチェーンのせいで閉店が決まってしまった、サンフランシスコ発のカフェ、La Boulange
全26店舗(ぐらい)、閉店日はまちまちですが、どこも今月下旬までには順次クローズしてしまいます……

なので、先日お友達とサンフランシスコにお出かけした際、そのうちの一店舗でランチしてきたですよ。
船のオールや廃材を使ったシックな内装、赤と白のチェッカー模様の可愛い食器。
大好きだったサンドイッチやサラダ、ペストリー類と、涙のお別れです。
……まっこと、憎々しきはスタバなり。(けっ)(ぺっ)


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ただ、一筋の光明と言いますか、先日出た記事がありまして。

Here's the La Boulange Closure Schedule You Don't Want to See

もしかしたら数店舗、別なお店としてスタートしてくれるかも? かも?
どうかどうか、と願いながら、お知らせを待っているところでございます。

* * * * *

【アクティビティ】

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いつも終了ぎりぎりになってしまう、舞台や展覧会の訪問記録。
今回はなんとか終了前に、ということで、サンフランシスコのde Young Museumで開催中の、ターナー展に行ったよ、の日記でございます。

Joseph Mallord William Turner(ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー)。
イギリスを代表するロマン派の画家で、”光”を巧みに描いた先進的な(当時)風景画で有名ですね。

ナンチャッテ英国好きな私、ターナーの風景画も勿論好きなのですが、
すんごく正直に言いますと、ええと、何枚も見ていると、飽きてくるんですよね……あ、ほんのちょっとですよ! ちょっとだけ!
一枚一枚を個別に見ている分には良いのですが、何枚も続けてだと……もちろん、ほんの少しだけですけど!

ロンドンを始め、あちこちで彼の絵は見てきましたので、この展覧会はどうすっかなあ、という気持ちもちみっとあったのですけれど、
それでもやっぱり、観たいという気持ちが勝って、付き合ってくれたお友達数人と、SF遠足してきましたです。
メンバーは、蕎麦花さん・むらさきちゃん・Sちゃん、そして18歳のお嬢様。(うおおぉ)
運転上手な蕎麦花さんのドライブで、駐車運最高のSちゃんがいてくれれば、SFもじぇんじぇん怖くないんだよーー。(大感謝)




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狙ったわけではなかったのですが、この日はたまたま、9月の第一火曜日。
通常$20の入場料が、$10に。なんと嬉しいではないですか。
しかも会場内は、フラッシュを使わなければ、写真撮影可だったので、気になった作品はパシャパシャと撮ってきましたです。

ただ、光あるところには、影もある。
観始めて間もないうちに、急に鳴り出した非常ベル。
一旦全員、建物の外に避難しなければならず、風が吹く屋外でしばし待ちぼうけ。
結局、何が起こったのか訓練なのかもわからないうちに、数十分後に再び誘導されて、鑑賞の続きとなりましたです。
いやほんと、一体なんだったんだろ。


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今回の展示会は、ターナーの後半生の作品を集めたもの、となっておりまして。
え、ということは、あれとかあれとかは来てないんだ、そして、更に似た系の絵が続くということか……(暴言)
それでも、生で観られる喜びには替えられず。

各ブースのテーマは、以下の通りです。

・History and Myth

・Squaring the Circle and Pairs

・Continental Travels

・Venice

・Sample Studies

・Water, Wind, and Whales

・Repetition and Incompletion

・The Final Works


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どの作品も素敵で、おー、ターナーだなあ、という絵が満載で。
上手だねえ、と、大変不遜な感想を言い合いながら、楽しく最後まで鑑賞したのですが。
でもやっぱり最後の方は、これ、さっきも観たかも、みたいなことを思ったりしちゃって、
いやはや、これこそ不遜ゴーマンだったらありゃしません。

で、その理由の一つを、この展覧会で教わったのですが、
ターナーは、黄色を多用することで有名だったんですね。


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こちらは会場に展示されていた、当時の風刺画なんですが、Yellowのペンキをモップで塗ろうとしているターナー。
Wikiさんによれば、彼はとにかく黄色系統の色を良く使い、逆に苦手な色は、緑だったとか。
思わず、カラークラスで学んだことを思い出しましたです。
イエローベース好みだったのねー。

んー、でも、どっちが先だったのかなあ、と。
元々そちら好みだったのか、それとも風景の”光”を描くように努めるうち、黄色系統の使用度が増していったのか。

どちらにせよ、私がターナーの後半生の作品を見た印象、ベースが白・黄色・水色。
そして、アクセントカラーのような赤・オレンジが、すごく効いている絵、という感想なんですね。
ヒッッジョーーに乱暴なくくりでありますが。

当時からすでに有名でしたから、これだけのわかりやすい特徴のある絵は、
変な話、贋作も作りやすかったんじゃないかなあ、なんて、ちらっと思ってしまったです。
つーても、当時は相当に斬新な絵であったことでしょうし、真似しようにも、それだけの技術が周囲にあったかどうか、ですから、勿論ただの妄想でありますけどね。


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そういうこともあって、私は彼の絵は油絵以上に、水彩画が一層好きなんですね。
油絵の迫力に対して、柔らかで穏やかな筆使いと、淡めの色彩が、より優しく眼と心に染みてくるというか。

とは言っても、あの蒸気機関車や海の迫力と空気は、油絵だからこそ生み出されたものでもあるわけで。
似たような、という不遜な思いとは裏腹に、これぞ彼が生み出した独自のスタイル、というものに対する賞賛の気持ちは、決して褪せるものではありませぬ。


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ターナーが、手元にあった作品を、英国国家に遺してくれたおかげで、
ロンドンのナショナルギャラリーテートでは、かなりの数の作品を一気に堪能することができます。
先日の中欧旅行の帰り、ロンドンでナショナルギャラリーを訪問したのが、久しぶりのターナーの絵との対面だったのですが、
作品前の椅子に座って、じっと眺めているお客さんが何人かいらっしゃったのを覚えてます。
今回のSFでの展示会は、テートから来ている絵が多かったような気が。

で、その帰りの飛行機の中で、ターナーの映画がプログラムにあったのですが、
眠気に耐え切れず、冒頭を見ただけで、寝落ちしちゃったんですよねー、あははー。
……見れば良かったなあ。


展覧会は、今月20日まで。
興味がおありの方は、お早めのご訪問を、ですよー。


J. M. W. Turner: Painting Set Free
June 20, 2015–September 20, 2015


de Young Museum
Golden Gate Park
50 Hagiwara Tea Garden Drive
San Francisco, CA 94118
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by senrufan | 2015-09-07 11:15 | Trackback | Comments(0)
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