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悪魔の黒さと、天使の清さ

「年代を超えた人のつながりをもっと強くして、知らないことやおもしろいこと、人間にとって大切なことに接するようにしないと、私たちの世代は子供たちの好奇心には追いつけません」
    ----- 小松左京
        (日本人、作家、1931年1月28日生まれ)

「何が問題か。私は逃げも隠れも謝りもしない」
    ----- ニコラ・サルコジ
        (フランス人、政治家、1955年1月28日生まれ)

「(夫婦げんかを一度もしたことがないという秘訣について)
簡単ですよ。そうなりそうになったら、すっと下がる。そこで一歩進もうとするからけんかになるわけで。そして、ある程度緊張感を持ってお互いを尊重する」
    ----- 三浦友和
        (日本人、俳優、1952年1月28日生まれ)

「イチロー君は記録、ボクは記憶」
「チャンスでしか打てないバッターと思われたい」
「自分で言うのもなんだけど結構人気者です」
「僕は常にオーラを出す練習をしている。きょう(のオーラ)は162%」
「今日はジャイアンツ戦だからね、4-5(4打数5安打)は打ちたい」
    ----- 新庄剛志
        (日本人、野球選手、1972年1月28日生まれ)


悦ちゃん、お誕生日おめでとうございます!!

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【雑事】

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Blue Bottle Coffeeに始まって、RitualやFour Barrel、Sightglassが続いた、ベイエリアでの新しいコーヒーブーム。
これが、The Third Wave of Coffeeと呼ばれるものであることは、Sightglassで感動した後に知りました。

検索してみたら、Wikiにも説明があるぐらいの言葉だったのですね。
ほかにも関連記事を見つけましたので、よろしければご覧下さいませ。

Third Wave Coffee (Wiki)

Coffee's Third Wave

3rd Wave Coffee Roasting in the Bay Area




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さて、検索しているうちに見つけたのが、日本の月刊誌、CASA BRUTUS
なんと、ベイエリアのコーヒーブームの特集記事が組まれていたのですね。
ゆみたちさんが持っていらっしゃったので、ありがたくお借りして、じっくり読ませていただきました。
いやあ、日本語って、ほんっっとーーにいいもんですよネ!(水野晴郎氏風)

上記Web記事と、この雑誌に書かれていたことをまとめると。
Third Waveというからには、FirstとSecondがあるわけですが、順を追って見てみれば。


First Wave:19世紀後半~1960年代初頭
米国のFolger社が先駆者となって、真空パックでのコーヒー販売が始まったおかげで、コーヒーの遠距離流通が可能になった。
これにより、コーヒーの普及率がぐんと上がり、1962年には、米国のコーヒー消費量は、過去最大を記録した。

Second Wave:1960年代初頭~1990年代
カリフォルニアのPeet's Coffeeが、自分達の手で焙煎からブレンドまで手がけることを始め、これがSpecialty Coffeeという概念を生み出す。
Starbucksにより、更に強化してもたらされたコーヒー&エスプレッソのブームは、米国にとどまらず、世界にその輪を広げることとなった。

Third Wave:1990年代後半~
大企業チェーンではなく、地元に根ざした店舗が、豆の直接買い付けから自家焙煎による販売までこだわった、より高級な嗜好品としてのコーヒーの提供が始まる。
中でもBig Threeと呼ばれるのは、シカゴのIntelligentsia Coffee & Tea、ポートランドのStumptown Coffee Roasters、そしてノースキャロライナのCounter Culture Coffee
世界中に店舗を持つスターバックスとは異なり、あくまで豆の品質を落とすことのない規模での展開を図っている。

こんなところでどうでしょう。(おうかがい)


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さて、このThird Waveにおけるコーヒーのこだわりは、と言えば。
CASAに載っていた「4か条」を元にすると、


1. From Seed to Cup
豆を、国単位ではなく、選んだ農園と直接取引することで、入手する。
流通・加工の工程を自分達で担うことにより、フェアトレードを実現すると同時に、品質と安全性が確保できる。

2. 風味の世界標準化
Specialty Coffee Association of Americaや、Cup of Excellenceの基準が、世界の「味」の標準となりつつある。
ひいては豆の価格も、企業の都合などではなく、「味」が大きく物を言うようになり、より公平な取引を可能にした。
またコーヒーショップが独自のこだわりで、豆を選択することができるようになった。

3. Single-originであること
国際的な認証基準では、生産農家ごとの個別の豆での評価となる為、従来のような「ブレンド」ではなく、単一の産地ごとの「シングル・オリジン」で楽しむことを基本とする。

4. Roastingへのこだわり
人気であったダークロースト(深煎り)一本やりではなく、豆本来の旨さを引き出すべく、各店ごとにベストと思う焙煎を心掛ける。
また、販売する豆は、焙煎後48時間以内のものに限るなど、豆の新鮮さを大切にし、淹れ方もドリップやサイフォン、フレンチプレスを採用している。

こんなところでどうでしょう。(いちいちおうかがい)


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コーヒーの味の判定基準ですが、Brightness・Aroma・Body・Flavorが、従来のスタンダード。
エスプレッソの場合、これにCremaがつくそうで。
例えばこちらのサイトは、この基準に従って、サンフランシスコのコーヒーショップの判定・順位付けを行っています。 
CoffeeRatings.com - San Francisco's Best Espresso Ratings

それが、第三世代のコーヒーになって、ぐんとクローズアップされたのが、「酸味」という要素。
そう、ワタクシがSightglassで目覚めた、アレでございます。
今までコーヒーの酸味といえば、ダイナーなどでお代わりをいっぱい注いでくれるコーヒーの、”煮詰まった後味”が、すぐに浮かんでいたわけですが。
実は全くそんなことはなくて、酸味という業界用語は、渋い・酸っぱいという意味ではなく、すっきりした、とか、きりっとした心地良さ、という意味なんだそうで。
コーヒーの味が平板になるのを防ぐのは、苦さではなく、酸味がもたらす爽やかな風味、なんですって。

これにより、前述のCup of Excellenceでは、コーヒーを評価する際、9つの項目を設けています。
詳しくは日本語のページを見ていただくとして、項目名だけを列挙しますと、

Clean cup(クリーンカップ)
Sweetness(甘味)
Acidity(酸味)
Mouthfeel(口当たり)
Flavor(風味)
Aftertaste(後味)
Balance(バランス)
Overall(全体評価)
Final Point(最終ポイント)

様々なコーヒーショップで行われているCupping、つまりコーヒーテイスティングでは、このような項目を各自で判断し、豆を評価していくのですね。(すげー)


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コーヒーの「木」と言われますが、植物学的には、「潅木」なのですね。
多年生の常緑の双子葉植物網、つまり、一年中葉が緑色で、果実一つに種子が二つ入っている植物。
そう、コーヒー豆とは、「果実」であるわけです。
なので、SightglassやFour Barrelで、フレーバーの説明に、アプリコット、パッションフルーツ、チェリーなどの名前が挙がっていたのに、不思議はなく。
実際、業者は「コーヒー豆」と言わず、「チェリー」と呼んだりもするとか。

余談になりますが、コーヒーという植物には多くの種があり、用途は装飾から興奮剤まで様々ですが、農民にとってお金になるという意味では、”コーヒーアラビカ種(アラビカ)”と、”コーヒーカネフォーラ種(ロブスタ)”の2つだけなんだそうで。
アラビカ種は、世界のコーヒーの80%を占め、高地で栽培され、品質も優れていて、いわゆるスペシャリティコーヒーは、このアラビカ種から作られます。
一方、ロブスタ種は、もっと海抜の低い土地で栽培され、価格の安いブレンドやインスタントコーヒー、缶コーヒーの原料として使われてきたそうです。


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第三世代コーヒーショップがこだわるRoasting(焙煎)ですが、大きく分けて4段階。温度や工程によって、いろんな種類があるようです。
細分化したものについては、Wikiの説明で。

1. Light Roast : Cinnamon、Half Roast
2. Medium Roast : American、City Roast、Full City、
              Regular、Breakfast
3. Dark Roast : Continental、New Orleans、Vienna
4. Heavy Dark : French、Italian、Espresso
    
サンフランシスコでは、いえ、世界的にも、ずっとダークローストが主流でしたが、豆の特徴を際立たせる為に、第三世代のコーヒーショップでは、よりライトなローストを行っているそうです。

ただ、サンフランシスコという土地で考えると、健康志向がますます高まってきている昨今、ディカフェを求めるお客様も多いかと。
統計では、今では20%以上の人が、ディカフェを希望しているとか。

なのですが、現在のところ、カフェインを含まないコーヒーノキはないので、様々な化学的処理でカフェインを取り除くしかなくて。
その過程で、豆の酸味が奪われ、品質が大きく落ちる上に、
カフェインを除去する処理を行う為には、最低でもコーヒー豆が55袋必要である為、外部業者に頼らざるをえず、よって、焙煎し立ての豆を店で使う、というわけにいかず。
おまけに処理済みの豆は、普通の豆に比べて、あっという間に鮮度が落ちてしまうんだそうで。
第三世代のコーヒーショップのモットーであるところの、「新鮮な豆で、新鮮なコーヒーを」にそぐわないことになってしまうんですな。

しかし、今のコーヒーブームを見ている限り、それは杞憂だったのかな、とちょっと安心。
化学処理をした豆で、一日数杯のディカフェコーヒーを飲むより、新鮮・安全な豆の美味しいコーヒーを、時折大事に飲む方が良い。
これもまた、自己流マクロビオティックの視点から、思ったりするわけです。


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うーわーあ、というぐらいに長くなってしまいましたが、ほんとはまだまだメモっておきたいことが残ってるー。エスプレッソについても、色々あるのに、くー。
せめて最後にざざっと、その一部を走り書き。

 ・コーヒーを飲む楽しみのうち、50%以上は香りである

 ・コーヒー豆を保存する際、基本となる4つのポイント

1. 空気、湿気、熱、光を極力避けて保管する

2. 普段使いのコーヒーの買い置きを、冷蔵庫や冷凍庫にしまってはならない。
コーヒーを入れた袋、あるいは容器を毎日出し入れすれば、そのたびに空気中の湿気がついて、それが冷凍庫や冷蔵庫で凝縮されて、コーヒーが台無しになる。
開封前であれば良いが、開封後は適切な容器に移し変え、冷蔵庫や冷凍庫には戻さないこと

3. 密閉式の容器にしまって、暗く涼しい場所に置く

4. コーヒーの香りと味わいは、焙煎直後から失われていくので、焙煎したてのコーヒーを1週間あるいは2週間分というように、こまめに買う

・コーヒーは10分から15分、最高でも18分保温されたら、味は損なわれる

・30秒以内に抽出したエスプレッソはNG。
よって、エスプレッソを早く出してくるバリスタやショップは、あまり信用しない方が良い

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さーて、通常日記に戻るぞー。
by senrufan | 2012-01-28 09:01


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