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Ready-to-Eatの進化形

「好きだから、大切だからこそ、人は高いところを目ざすんです」
    ----- 久石譲
        (日本人、作曲家、1950年12月6日生まれ)


Palo Alto市民自慢のダウンタウン。
路上パーキングは2時間、立体駐車場は3時間まで無料と、駐車場事情もまた自慢。

そして立体駐車場の方は、このホリディシーズンの間、なんと4時間まで無料となってます。
4時間あれば、ショッピングも食事も、なんならお茶まで、焦らず済ませることができるかも。
期限は1月1日まで。

路上は変わらず、2時間以内。カラーゾーンの決まりもありますので、お気をつけて。
以下のダウンタウンの地図にて、立体駐車場(City Garage)の場所をご確認くださいませ。

Parking in Downtown Palo Alto

* * * * *

【レストラン】

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駐車場に招待(?)したからには、レストランも紹介しなければなるまい。
なんて、誰も思ってない。(本人含む)

でもね、新しいお店が2~3軒できて、それぞれ行ってみたので、拙い訪問記録がたまたま紹介になれば、それは僥倖というものであろ。
ということで、まずはゆみたちさんとディナーに行った、カジュアルなカフェの話から。




オープン前から、地元紙で宣伝していたお店。
店名をLIFEならぬ、LYFEとしたのは、Love Your Food Every day」という意味だそう。

マクドナルドの前最高責任者である、CEOのMike Robert氏を始めとするチームに加え、
シェフ2名のうち、Art Smith氏は、かのオプラ・ウィンフリーの前プライベートシェフで、Tal Ronnen氏は、やはりオプラが期間限定ベジタリアンに挑戦した時のシェフを務め、料理本も出している。
そんな早々たるメンバーが集まって、この店で実現を目指したのは、Uber-Health-Consciousメニューの提供、なんだって。


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店に入れば、目の前に長いカウンター。
上にはメニューボードが掲げられているのだけど、まず目につくのは、各メニューの値段のところに書かれた、カロリーと塩分の表示
この数字をチェックしながら、まずはメインとなるものを一品選んで、あとはオプションとして、数字と相談しつつ、1品2品加えるという方法はいかがですか、みたいな。

いろんな分類に渡ったメニューはまた、一品でバランス良い栄養が摂れる内容になっていて。
栄養面で保証されたメニューを提供することで、お客が安心して組み合わせられるようにしているんだな。
カロリーや塩分やビタミンなど、数字や形に捕らわれた選び方は、私自身は決して好きではないのだけど。(だってめんどくさいしー)
手早く合理的に選びたい人に、アメリカ流に、こういうやり方もアリだよね。


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レギュラーのみならず、ベジタリアンもヴィーガンも、グルテンフリーメニューまであるのは嬉しいなあ。
お互いにスープを頼んで、更にゆみたちさんはフラットブレッド、私はサラダを加えた注文を。
準備ができたら鳴らされる、ボード状のブザー(名前がわからん)を渡されたので、そのつもりでいたんだが。
席についてしばらくしたら、お兄さんやお姉さんが順繰りに運んで来てくれた。え、これって番号札の代わりだったの?と、いまだにナゾである。


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ゆみたちさんのSweet corn chowderと、私のPumpkin soup
コーンチャウダー、あれ、予想してた味と違う、と思ったら、カシューナッツクリーム使用なんだって。
クルトンはmultigrainなど、細かいところまで良く考えられてるね。
パンプキンも、味が濃くなくて、やっぱり一味違う味。


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Farmer's market saladは、オーガニックのルッコラとベルペッパーに、いちごとくるみ、山羊チーズを散らしたもの。
赤玉ねぎのピクルスと、バルサミコヴィネガーで味付け。

うん、ルッコラの苦味が美味しいよ。
玉ねぎピクルスもうまうまだし、ヴィネガーもぎりぎり多過ぎない。


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Roasted mushroom & goat cheeseのFlatbreadは、運ばれてきた途端に、「でかっ!」。
グリルした玉ねぎやハーブも入って、ざくろ風味のバルサミコがかかってるらしい。

これが美味しくて、嬉しい驚き。
特に、フラットブレッドがんまくてねー。フラックスシードと全粒粉で作ってあるそうなんだが、クラッカーがブレッドに歩み寄ったような感じで、これだけでぱくぱく食べてみたい。


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ゆみたちさんが頼んでくれたデザートは、Lemon pound cake with greek yogurt & fruit
アメリカンなケーキだけど、覚悟していたようなキツい甘さはなくて、ギリシャ風ヨーグルトがさっぱりしてて、これまたなかなか美味しいの。

飲み物はコーヒーを頼んだけど、飲み物メニューも充実してるんだね。
コーヒーはオーガニックだし、スムージーや絞りたてのジュース類も。


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材料を吟味していること、自然由来のものしか使用しないこと、お客を待たせることなく、手早く作れるようなレシピになっていること、等々。
新しい試みを、こうあってほしいというアイディアを、沢山盛り込んだ経営方針には、さすがだなあ、なるほどなあ、と感心する。

実際、味の好みはあるだろうけれど、良く考えられたレシピだと思ったし。
サービスはまだまだぎこちなく、トレーニング中であること丸分かりな店員さん達もいたものの、質問にも懸命に対応しようとしている態度に、好感を抱いたし。
マネージャーかと思われるおじさまが、始終厳しい眼差しでキッチンエリアを闊歩してらっしゃったのも、成功させたい意気込みの表れのように思ったよ。ちょっと怖かったけど。(こそっ)

ファストフードの手軽さと、健康への配慮。
マクドナルドが目指した、新しいレストランビジネスの形、のように目に映る。

ただ、その”ビジネス”的な雰囲気が、私にはちみっと苦手だったりするのが、正直なところ。
数字とか形式とかじゃないといいのになあ、なんて、田舎モンは感じたり。
せっかくの食事を「頭で食べる」のは、やっぱり勿体無い、と思うから。

だけど、これは本当にささやかな違和感と、ただの個人的な肌合いの話であることは、百も承知。
糖尿病や心臓病の人口が年々増していて、「食育」を行おうにも、基盤作りから四苦八苦しなければならない、この国で。
少しでも手っ取り早く、学ぶ手間暇をかけることなく、望ましい方向に誘導するには、こういう内容のレストランが一つの正解、なんだろう。

ビジネスとして、こういうお店が成功してくれれば、そして、チェーンとして展開できるほどに成功してくれれば、アメリカのファストフード界に、新しい波を呼んでくれるのではないか、と歓迎するんだな。
その最初の場所として、この市が選ばれたこと、ジモティとして嬉しく思うんだ。


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LYFE Kitchen
167 Hamilton Avenue
Palo Alto, CA 94301
by senrufan | 2011-12-06 10:27


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