互いに出す手と、受け取る手

「雄弁は銀なり。沈黙は金なり」
    ----- トーマス・カーライル
        (イギリス人、思想家、1795年12月4日生まれ)

読書ブログ更新 : 「シブミ」(上・下)

あまりにあまりのお久しぶりっこ更新に、すでに書き方さえも忘れてしまったです……

タイトルの「シブミ」は、文字通り、日本語の「渋み」を指しています。
主人公に対し、育ての父である日本人将校が、”渋み”とは、”渋み”を備えた人間とは、ということについて、語るシーンがあるのですね。
以下、アレンジした抜粋を。

「シブミという言葉は、ごくありふれた外見の裏にひそむ、きわめて洗練されたものを示している。この上なく的確であるが故に目立つ必要がなく、激しく心に迫るが故に美しくある必要はなく、あくまで真実であるが故に現実のものである必要がないことなのだ。
シブミは、知識というよりはむしろ理解をさす。雄弁なる沈黙。人の態度の場合には、はにかみを伴わない慎み深さ。(中略)そして、人の性格の場合には……なんといったらいいか? 支配力を伴わない権威、とでもいうのかな? なにかそのようなものだ」
「人はどのようにしてそのシブミを達成するのですか?」
「達成するものではない……発見するのだ。それに、発見しうるのはごく少数の最高度に純化された人々だけだ。
知識を通り抜けて単純素朴な境地に到達しなければならない、ということなのだ」

日本人でありながら、”渋み”にここまでの意味を考えたことはありませなんだ。
脳裏に浮かぶのは、高倉健さんです。って、全て台無し発言。

* * * * *

【イベント】

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感謝祭の時にいただいた、ゆみたちさんの美味しいワイン。
どこで購入させてもらったかというと、実は楽しいプライベートマーケットにて、なのだ。

マクロビオティッククラブ主宰のゆかさんが、またまた素敵な企画を立ててくださって。
「おすそわけ」をコンセプトに、自分が作ったものを他の方にお分けして、そして自分もいただくという、機会と場所の提供を。
だから最初は、品物を”購入する”のではなく、自分が出すものとの”物々交換”を行う予定であったのだ。

以下、ゆかさんのお言葉から引用。
「内山節さんの著作に、農村の習慣である贈答とお返しは、各自の畑によって作物が違うのだが、多く獲れた作物を『おすそ分け』していくうちに、集落内の各家庭に全種類の作物が平等に行き渡るようになる、うまい仕組みだと書いてありました。
いわば物々交換ですから、貯金は増えません。でも、生活は豊かになります。食材の種類が増えるし、その野菜の向こうには作った人の顔が見えます。食卓の上に並ぶおかずから、共同体に所属している安心感を得られます」

日常で、自分が手作りしているものを持ち寄って。
皆さんの素敵な品々、ぜひ欲しい。だったら、自分も何か出さなくちゃ。
そう思って、うんうん悩んで、ささやかなものを出すことにしたんだが。
他にもそう思われたメンバーも多かったようで、商品を出さない人でも購入できる、という形に変更に。
但し、あくまでメンバー限定のプライベートセール、そして基本は、事前予約のあった注文のみ、ということでね。

商品提供メンバーは、私も含めて8人。
マーケット開催日の数日前に、ゆかさんがニュースレターを通じて、クラブメンバー全員に、注文予約の呼びかけを。
集まった注文分+αを用意して、開催場所のゆかさん宅に集合したのだよ。




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ささやかな、という予想イメージを覆して、盛り上がったよ、マーケット。
参加メンバー同士で、これはどう作ったんですか、あれはどういう材料なのですか、などなど、物だけじゃなく、知識やノウハウのやりとりが、貴重で楽しくて、仕方がない。
そんな皆さんが出された商品を、一つ一ついってみよう。


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マーケットといえば、プロのかんさん
手作り石鹸の数々は、バラエティの多さもさることながら、ラッピングが美しくて見惚れるよ。


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石鹸だけでも素晴らしいのに、きのこおこわお赤飯もご用意くださった。ほぼ全材料が、オーガニックだよ。
おこわを買った私、夕飯にうまうまといただいて、なんでもう数パック買っておかなかったか、と地団駄。


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プロといえば、ゆみたちさんも。
ソノマの畑で作られたオリジナルワインは、きちんと市場に販売されていて、日本からのオーダーも色々、という立派なビジネス。

その貴重なワイン、今回はゆみたちさんの手持ち分を、チャリティー価格で販売してくださった。
相当な数の注文を受けてくださって、その売上は全て、震災支援に寄付だって。
ボトル支援のプロジェクトといい、本当にゆみたちさんの努力には、頭が下がるのだ。


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そして、叡伝発酵食品のMarikoさんもまた、プロだよね。
ご自身で作られた甘酒発酵飲料キットお味噌など、様々な発酵食品を販売してくださってるの。しかも、全てオーガニックでね。

自家製納豆と甘酒、白米糀、しっかり購入。
感動しながら食べた納豆は、先日、初めての自家製納豆の種としても使わせていただいた。

毎週ニュースレターを配信して、注文を受け付けてくださるMarikoさん。
日本行きなどでしばらくお忙しいので、2月以降に改めてお願いしようと思ってる。


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元パティシエでいらっしゃったRumiさんは、オリジナルレシピでのマクロビクッキー3種類。
秋の三育学院でのバザーで、初めてマクロビスイーツに挑戦されたそうだけど、30分ほどで全部売り切れてしまったぐらいの人気ぶり。

マクロビスイーツは、重くなったり固くなったり、一般の人にも喜んでもらえるものばかりではないのだけど。
そこはさすがのRumiさん、誰もが絶賛の、さくさく・うまうまクッキーに仕上げてくださった。
レモン&ポピーシードやクランベリーなど、すっごく素材の味がくっきりしてて、ほんとにほんとに、んまかったー。
1月には、クラブでスイーツ講習会もやってくださるそうなので、今から待ち遠しい。


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食べ物だけじゃないよ、クラフトも。
Ikuraちゃんの手作りコースターは、なんとリサイクルアートでもあるんだよ。
古着や手ぬぐいなど、身近なもので要らなくなった材料を使って、バッグや洋服を手作りしちゃうんだ。

優しくて穏やかな色合いのコースターは、皆に大人気。裁縫系も全くダメな私には、尊敬なんて言葉じゃ足らないよ。
あずまぶくろのオーダーや、個人的なバッグのオーダー、これからもどうぞよろしくです。


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主催者のゆかさんは、手作り梅干のおすそわけ。
お義母様が作られた、自然塩で漬けた、2年ものの梅干。
昔ながらの塩ふき梅干、今ではとても貴重品だよね。


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tamachanは、自家製キムチと、生チョコを。
完全ヴィーガン仕様のキムチは、確かに辛いのだけど、味がまろやかで穏やかで。
辛いものはそこそこな私でさえ、ご飯と一緒に食べる手が止まらなかったぐらい。

そして生チョコはね、うふふ、なんでこんな風に柔らかいんだろうね。
これを食べて、材料を当てられる人は、早々いないハズ。
アレとチョコだけで、しかもこんなに美味しいなんて、と大感動。チョコも、ちゃんと砂糖不使用のものを使ってくれてるんだよ。
レシピを教わったので、家でも作ってみたけど、tamachanみたいに美しく仕上がらないのだ、しくしく。


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最後に、自分で出したもの。
初めは、天然酵母の焼き菓子と思っていたけど、失敗の可能性が大なので。(……)
玄米塩糀と、塩糀を使ったスイーツを用意してみたの。
余談だけど、米から作ると「糀」、麦を使ったものは「麹」なんだって、tamachanから教えてもらったよー。

事前注文は予想では、塩糀が3個、スイーツが2個だったんだが。
その数倍の予約をいただいて、むっっっちゃくちゃ慌てる羽目になったんだ。(ひーえーー)
慌てて仕込んでも間に合わず、数人の方にはバックオーダーにさせていただくというテイタラク……すみません、本当にすみません。


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作ったスイーツは、Raw Salt Caramel Apple。秋の名物お菓子のロー版を。
1年に2~3ヶ月の間しか買えない、フレッシュデーツが手に入ったので、それをベースにしたキャラメルソースを作ったの。
塩糀を入れて、ほんのり塩キャラメル味。


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もう一つ、Raw Salt Choclateも。やはり塩チョコレートのロー版ね。
ローカカオバターやローカカオなどに、これまた塩糀を加えたの。販売はせず、試食のみで。
身体に良いもの色々のロースイーツ、塩糀の発酵パワーも入れることができるんだね。


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わいわいとにぎやかなマーケットが終わった後は、ゆかさんが用意してくださったマクロビお稲荷さん中心の、美味ランチ。
他にもtamacyanやゆみたちさん、Natsukoさん達が、おかずも持ち寄ってくれたのだ。
手ぶらのくせして、食べる量は一人前以上のオノレって、ほんとに最低だと思うんだ。(しらっ)

第二回目があるのかどうか、現時点ではわからないけれど。
しみじみ楽しくて、身体には美味しい栄養を、心には知識という滋養を与えてもらえるマクロビクラブの行事は、いつでも何でも大歓迎。
貴重な物の「おすそわけ」だけでなく、皆様が繋がられたご縁も「おすそわけ」。
嬉しくてほっこりして、胸に何か温かいものが灯るのだ。

主催者のゆかさんに、参加された皆様に、そして買ってくださった皆様に。
心からの御礼を捧げます。
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by senrufan | 2011-12-04 12:58 | Trackback | Comments(12)
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Commented by マミィ at 2011-12-06 14:51 x
高倉健発言に爆笑の朝。私が思い浮かべたのは、Miyukiさんのお母さまの渋皮煮。

みなさんなんと素晴らしいのでしょう。全商品買いたい…。生活だけでなく心も豊かになる集まりですね!
Commented by KawazuKiyoshi at 2011-12-06 14:57
ペンギンのワインは渋いのかな。
ふふふ
今日もスマイル
Commented by ゆか at 2011-12-06 17:55 x
ご紹介いただきありがとうございます。楽しかったよねえ。
2回目があると、いいね。予定は未定なのだ。
Commented by こっぺ at 2011-12-06 23:43 x
ひゃああああああなんて豪華な!今回は帰省で行けなかったので次回はぜひ参加したいです。といって持っていくものがないなあ。自前のしょっぱいお味噌でいいかしら。なんか豊かですねーほんとに。
Commented by Miyuki at 2011-12-07 10:12 x
*マミィさん
やはり日本人として、健さんははずせないと思うんですがいかがですか(真顔) あー、今年の冬は日本に行かないので、あの渋皮煮が食べられないんですよ~、悲すいいぃぃぃ(涙)

ほんとに、全商品お試ししていただきたいです! お届けできたらいいのになあ~~。
Commented by Miyuki at 2011-12-07 10:13 x
*Kawazuさん
うふふ、渋さを装うペンギンと裏腹に、実は甘い優しいワインです♪
これを飲んで笑顔にならない方はいらっしゃいませぬ。
Commented by Miyuki at 2011-12-07 10:14 x
*ゆかさん
いつもいつも、本当にありがとうございます~~! 貴女あってのクラブです。
未定がいいよね、その分可能性があるもんねvv
Commented by Miyuki at 2011-12-07 10:16 x
*こっぺさん
参加していただきたかったーーです!! 次回があったら、ぜひぜひお願いいたします~。こっぺんさんのお味噌が欲しいですう。自家製味噌の美味しさを知って、市販のものを買うのをためらうようになってしまったので、こっぺさん味噌、山ほど買ってしまいますぞ。
Commented by かん at 2012-01-05 11:39 x
何でこの記事読み逃していたのかしら??? 

渋い=侘びさびと思ってしまう私でした。いぶし銀もあり?

マーケット、楽しかったですね~。
本当、どれもこれも懐かしくて美味しい味で、絶品でございました。
Commented by Miyuki at 2012-01-06 09:01 x
*かんさん
思い出しても楽しいマーケットでしたよね~vv
かんさん、さすが慣れてらっしゃいましたね。品を広げる早さやディスプレイなど、手際の良さに見惚れました。

渋い、そうそう、確か侘びさびについての言及もあったような。
粋、はちょっと違うかなあ。
Commented by かん at 2012-01-07 14:46 x
粋は、江戸っ子とか、傾き者のイメージかしらねぇ。
派手である必要はないけど、光るものがある、っという理解かしらん。
私の中で渋いのは鎌倉や明治(派手もあるけど)や室町後半で、粋なのは安土桃山や江戸かも。
Commented by Miyuki at 2012-01-08 07:15 x
*かんさん
そうそう、そのイメージですね!
歴史的にも、正におっしゃる通り。侘びさび芸術や様々な宗教など、あの時代に渋さが地位を得たような。華やかな安土桃山の対面で、茶道の渋さと粋の両立ぶりもねえ……ここ数年、江戸の日本のすごさが色々見直されてきているでしょ。それに伴って、渋みや粋といった概念も、またクローズアップされてくればいいなあ。


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