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いつも此処に僕がいる (後)

「女たちがまだわかってないことがある。パワーは人からもらうものではない。パワーとは自分の手でつかむものだ」
   ----- ロザンヌ・バー
        (アメリカ人、コメディアン、1925年11月3日生まれ)


ローカルニュースです。

11月5日(金)、サンフランシスコの日本領事館に行かれるご予定の方へ。
下記のデモが行われる様子なので、どうかご注意くださいませ。

5 November 2010 is Worldwide Anti-Whaling Day

* * * * *

【個人的事情】

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さて、この奥歯の虫歯の治療ですが、かなり難易度が高いというのが、先生の弁。
というのは、元々歯茎内に出来た虫歯なわけですから、根元に近いところを削らなきゃならない。
しかもかぶせるクラウンは、そこまで届く長さのものでなきゃならない。

根元に近いということは、またまた神経に近いということで。
麻酔の本数を増やして、カバー範囲を広げられてから削り始めたのですけど、途中麻酔が効いてないところにかかってしまって、涙目でストップをかけたりとか、
更に麻酔を打ち、ようやく効いてから再開したら、顎どころか頭までガンガン振動が響くとか、
洗浄の為の水やエアーが、神経にさわって飛び上がりそうになったりとか。




ようやく終わって、仮のクラウンをかぶせてもらって、数日過ごしたのですけど、この間がまた相当痛いったら。
せっかく抜歯の痛みがなくなったと思ったら、瞬きする間もなくバトンタッチされました。(目が死んでます)

正式なクラウンをかぶせてもらい、数日後には痛みは軽減されたのですが、それから1ヶ月以上たった今でも、時々咀嚼時に軽い痛みを覚えます。
しかし先生曰く、これ以上は神経を抜くしかない、とのことなので、できるだけ耐えて慣れたいなあ、と。
神経を抜いた歯は、いずれはダメになってしまいますもんね。せっかく全部自分の歯なので(今のところは)、できたらこのまま老後まで、なんて思っているのでございます。


ようやく左側で咀嚼できるようになった段階で、いよいよ今度は、右下の親知らずの番。
と思ったら、急な日本行きで延期になり、その後も色々予定がたてこんで、結局10月の末になりました。

繰り返すまい、前回の失敗、の心意気で、今度は当日手術以降はジュースのみにしても、断食仕様はやめにして。
前日まで普通の食生活、どころか、またしばらく出かけられなくなるから、と、友達とあちこちお出かけして。(なんか違う)

当日の朝食をしっかり食べた方が、薬から胃腸を守ってくれるだろうと、普段は食べない朝食を、しっかり詰めこんでいきました。
といっても、やはり午前中ですし、あとはジュースになるわけですから、リジュベラックとスムージー、生玄米ヨーグルトという内容で、生菜食オンリーにしておいて。
しかしこれだけだと、手術時間には消化されてしまっている恐れがあるので、米粉の蒸しパンも。
久しぶりに朝にパンを食べたので、その重みで手術時間には眠くなってしまったのですが、それがかえって良かったです。

ハロウィンのちょっと前だったので、先生は、
「うん、これでほっぺたが腫れるから、ハロウィンの仮装にちょうどいいね!」
って、センセー、んな仮装はいらねーです……

痛み止めの処方も今回は断って、市販の薬にする了解を得て。
帰宅したら薬を飲んで、またWheatgrassに活躍してもらいまして。
市販薬は見事な働きで、服用して数分後にソッコー効果、1回で夜まで痛みを治めてくれました。
普段全く薬類を摂らない分、効果が強く出るのかも。

翌朝も、さすがに痛みは出ていたものの、気分の悪さはほとんどなく。それだけで世界が一段明るくなったようです。(ハレルヤ)
この日、痛み止めを2錠から1錠に減らして、翌日には、飲まないでも耐えられるようになり。
腫れも、5日目には完全にひいてくれまして。ええと、多分ひいてるんだよなこれ。元から丸いから良くわからん(殴)

昨日のフォローアップ検診でも、特に問題なし、とのお言葉をもらい、
今日は1週間ぶりに普通食を、友達宅でいただきましたです。ああ、しみじみとんまかった。(ハレルヤ再び)
あとは、完全治癒を待つのみです。


そういえば手術の際、先生が何度も、
小さい口だねー、手が入りにくいねー」
とおっしゃったんですが、これにはマジで仰天いたしました。
というのはワタクシ、頭も悪いのですが、外見は更に輪をかけてアレでして。はっきり言って、かなりのコンプレックス持ち。
中でも、小さい頃からからかわれ続けた、デカ口・タラコ唇が一番の悩み、だったのですよ。

それが、小さい!? だとぉ!? なぜか誇りを傷つけられた気分。(おい)
まあ確かに、欧米の肉食人種に比べたら、草食系のアジア人は顎が小さいのですよね。
一番小さいのは、ベトナムの人達だとか。麺まで米だからかな。


余談ですが、最初のコンサルトの時に、先生に質問したのです。
この歯は日本では親知らずと言われて、それは17歳以降、大人になってから生えるから、という理由だと聞きました。
でも、こんな風に困った存在である歯を、なんでこちらではwisdom tooth(智恵の歯)と呼ぶんでしょう?

これに対しての先生のお答えは、
昔は歯の治療も進んでなくて、若いうちにだめになって、抜かなきゃいけなくなる歯が多かった。
それが、この歯があとから生えてきて、そういう歯の代わりになってくれたり、サポート役になってくれたから、だと僕は思ってるよ。
今ではそういうこともなくなったから、邪魔者になってしまったけどね。

尾てい骨は、尻尾の跡。肩甲骨は、翼の名残。
親知らずにそういう役目があったとは、と、なぜか愛しく思えたりして、手放すのが惜しくなったこと。

生き物の身体って、やっぱりすごいなあ、と。
これだけ科学が進歩しても、未だ”生き物”を生み出すことはできない人間が。
たった1個の身体の内に、それを遥かに超えたものを、生まれつき持っているんですね。

大事にね、うん、大切に。
そんな風に思えたことでございました。





肝心の健康診断は、数年以上行ってないけどなー。(ぽりぽり)

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すばらしいエッセイで、毎日私の文字への飢えを満たしてくださるlizzycoさんが、親知らず体験記を書いてくださいました。
これはもう、親知らずと縁のない方でも、ぜひぜひ読んでいただきたく。(握り拳)

「親知らずの事。」


特に痛み止めについては、貴重なお話に大感謝。(愛・愛・愛)
確かに痛みは、身体が出す信号であるので、むやみに抑え込むのは良くないことですが。
それでも、頭痛と歯痛は別物、と以前お医者様に言われたことがあって、その2つに関しては、無理な我慢はしないようにしております。

今回は改めてそれを、文字通り痛感いたしました。
1秒間隔でずきん、ずきんと痛む歯痛。それは間もなく頭にも拡大して、タッグを組んで倍のノックを送ってくるのですね。
その段階に移ったら、ナケナシの根性を振り絞ったところで、目の前の仕事に集中するのは、どうしたって難しいものでした。

いつもいつも、自分の存在を主張し続ける君と、仲良く付き合っていけたら良いのだけど。
それは程好い範囲内でこそ、と思うなら、やはり痛み止めは必須である、と思った次第。

病気の方は、これが日常であるんだなあ、と思ったら、涙がにじんで困ってしまった、ほとほと情けないヤツでございました。
by senrufan | 2010-11-03 14:00


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