「自分自身以外の場所で希望を見つけようとするのは間違っていると思う」
----- アーサー・ミラー
(アメリカ人、作家、1915年10月17日生まれ)
今だったら好きになったかどうかわからないもの。
「キャンディ・キャンディ」。
いや、急に思い出したもんで。
ちなみに、主題歌はまだ歌えます。
* * * * *
【レストラン】
「Dreamgirls」を観る前に、早めの夕食など。
ちょうど旦那の誕生日間近だったので、そのお祝いも兼ねて、ちょっと豪華気分なところ(当家比)に行ってみた。
ずっと前に、
「日本人シェフが手がける、スシじゃないレストランがオープン」と紹介されていた記事を読んで。
メニューを見てみたら、アジの干物のFlatbreadなどがあったりして、おお、面白そう、と気になっていたんだな。
ベジィなお嬢と私に合わせて、いつもベジフレンドリーな店に付き合ってくれる旦那。
魚が大好きな彼の誕生日、このお店でお祝いできるかな。
工場地帯?と思ってしまうような、週末は寂れた感じのエリアの一角に、鉄度が高い(造語)シンプルな建物。
外のテーブルが幾つもあって、これは夏の夜には気持ち良さそうな、と好印象。
中もシンプルモダンな内装で、まずはこのお店の雰囲気が気に入った。
後の予定があるので、開店早々に訪れたのだけど、これが幸い。7時からは予約で満席になるので、それまででもいいか、と聞かれたんだよ。
オープンして間もないのに、すでにかなりの人気の様子に、ますます期待度が高まるよ。
だったんだが、この後が少々いただけず。
他のお客さんは1人しかいなかったのに、お店のフロア担当の人達ったら、外テーブルの設置の方に行っちゃって。
それなりの時間を待たされた後、ようやくウェイトパーソン達が2~3人出てきて、メニューをもらうことができたのだ。
このメニューが面白くって、学校の筆記用具の形式で。厨房側をふと見れば、Report Cardのボードまで。
店名のSKOOL、魚の群れと学校をかけて、こんなお遊びをしてるんだね。
これでまたゴキゲンになった私(ちょー単純)、メニューを見たら、これまた気になる組み合わせが多くて迷ったよ。
ちなみに、我が家で一番オーダーが早いのがお嬢。英語を読むのが一番早いというのもあるだろうけど、本能か!?と思うほどの早さで選ぶんだ。
そんな彼女のチョイスも入れて、メインよりも小皿料理を大目にね。
Butter Saladは、Butter Lettuceに、ローストしたゴールドビーツ、アボカド、Red Walnutを具として、Citrus Vinaigretteで和えたサラダ。
野菜が新鮮で、ビーツも程好い火通り具合で、ドレッシングもそれほど多すぎず。
まずは生野菜から始めたい私、スタートは上々なり。
Uni Flanってつまり、うにプリン。
プリン状に仕上げたウニの上、イクラとウニとスプラウト。Fleur de Selをひとつまみ。(多分)
ふんわりとした口ざわりだけど、コクはやっぱりウニらしく。それでも随分と穏やかで、ウニが苦手な人でも大丈夫かも。
添えられたカリカリのミニバゲットにのせれば、やばい、これは止まらない。
ウェイトレスのお姉さんが、ニコニコとお代わりのバゲットを持ってきてくれて、更にガツガツと止まらない。(恥)
生魚といえば、ここは
Cevicheを頼まねば。(思い込み)
通常はHalibutのところ、今日はButterfish使用とのこと。
コリアンダーとSerrano Chileのスライス、上にまぶされているのは、Brown Popped Rice。すだちが添えられているのが嬉しいな。
これも新鮮で美味しいよ。ほとんど素材そのままにしてくれているのが、また私達にはありがたく。
ピリッとチリに、すだちの酸味。これだけあれば、もう十分。
主役の彼が、メインから選んだのは、
Pan Roasted Duck。お肉の味も見てみたいから、と。
ローストした鴨肉の上には、梅風味のマスカルポーネ・ソース。 揚げた小芋と、とろとろに火を通したリークが一緒にね。
お肉が結構固めなのは、鴨ゆえか。ソースはマイルドで、鴨との相性は好き好きか。
小芋が黄色いのと紫のとあって、ほくほくでうまうま。
そして、リークがんまいよー。これだけで一皿欲しいぐらい。
と、やっぱり野菜に感想が集中しちゃって、ダメダメじゃん。
以上で、最初にオーダーした分は終了だったのだけど、どれもポーションが少なめだったので。
時間もあるし、もう2皿追加といこう。
House Cured Sardines。自家製のサーディンのオイル漬け。
ラズベリーに浸した玉ねぎ、アボカド、アーモンドに、上からハーブオイルをね。
うーん、これは他のお魚と比べて、ちみっとだけおちるかな。
全くの素人感想だけど、微かな生臭さにオイルが加わって。
玉ねぎやアボカドと一緒に口に入れれば、気にならないレベルなのかもしれないが。そこはほら、魚よりも野菜メインで食べちゃう私だから。(殴)
Fried Baby Eryngii、お嬢の大好物のエリンギ。
ローカルファーム産のエリンギをフライにしたものに、味噌風味のアイオリソース添え。
熱々でんまかったー。
エリンギのしゃきしゃき感が嬉しくて、そのままでもぱくぱく食べれちゃう。フライの具合も良かったよ。
ソースはやはり穏やかな仕上がりで、濃い味が苦手な私の好みです。
食べ終わった後の、主役の感想は。
お魚の美味しい町で育った彼は、魚には至極うるさいのだが、その彼の舌には、残念ながら物足りなかったらしい。
これはもう、どれだけ新鮮な魚が手に入れられるかどうか、ということになってしまうので、日本と比べたら申し訳ないのは承知のこととして。
しかし、お店の雰囲気はとても気に入ったそうだし、私達を担当してくれたウェイトレスさんが、とっても良いお姉さんだったしね。
物腰や説明、声をかけるタイミングなど、全般に渡って文句なしで、その分食事のレベルもアップしたよ。
なので、最初のあの対応の悪さも、お姉さんのおかげでふっきれた。
厨房の方も、「日本人の方ですか?」とにこやかに話しかけてくださって、そんな感じもとても良し。
応援していきたいお店、と思うんだ。
余談ながら旦那に、このエリアのレストランで、一番気に入って再訪したいのはどこ?と聞いたら、なんとNapaの
Ubuntuだって。他には、SFの
Millenniumだって。
なんだ、だったらベジタリアンレストランに行けば良かったねえ、と大笑い。
いつの間にやら彼も、ベジィな世界にとらえられつつあるのかもしれんな。
Welcome to the Vege World、ときたもんだ。(マトリックス風)(ほくそ笑みながら)
とかいって、実は単に加齢のせいで、動物性が苦手になってきただけかもしれないが。
SKOOL Restaurant
1725 Alameda St.
SAN FRANCISCO, CA 94103