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幸せのために手をつなごう

「品性の美はすべての美中の最美なものである」
   ----- 国木田独歩
       (日本人、作家、1871年8月30日生まれ)

* * * * *

【レストラン】

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知ったのは結構前なのだけど、なかなか行くチャンスがなかった店。
またもやNorthern California's farm-to-table cuisine系ではあるんだが、HPを見ている限り、通り一遍のお店じゃない、という感じがして、ずっと行ってみたかった場所。

家族でサンフランシスコに出かけることになった時、良い機会だから付き合って、と旦那とお嬢を引っ張って行ったのだ。
威嚇付き(シャーッ!)だったかもしれないが、まあ、いつものことだ。(家庭内常識)

ミッション地区は、SFの中では治安的にちょっと、な場所ではあるんだが。
かの有名ベーカリー・Tartineはあるし、街中のカラフルな壁画に目を奪われるしで、実はイコール、探索してみたいエリアでもあるんだな。
しかし今回車を停めた数m先には、男性が一人、道に転がっていらっしゃって、私達が車から降りた途端に、パトカーがそこに乗り付ける、というタイミング。……幸先良いと思いたい。




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見た目狭そうなお店の中は、その幅のまま、奥にずっと伸びていて。
手前側がダイニングエリアで、奥はパティスリー。Savory kitchenとPastry kitchen、だって。
創立者の一人であり、Executive chefでもある方の奥様が、こちらのパティシエをやってらっしゃるというから、ある意味、ご夫婦の共同作業の場でもあるんだね。


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カウンターの前のオープンキッチンでは、忙しく料理に励むシェフ達。一番手前にいらっしゃるのが、当のExecutive chef のJakeさん、というのは、家に帰ってから知ったこと。
このカウンターの奥でオーダーして、席に座って待つという形なの。


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決して広いとは言えない店内だけど、散りばめられたコンセプトは唸るもの。
2つのキッチンの間の壁には、ずらりと並ぶ料理関連の書籍達。
このCookbook Library、150冊近いというコレクションは、お客が好きなように手にとって読むこともできるし、店員に意見を求めることも歓迎、というコメントがついてるよ。

そしてこちら、料理教室もやってるんだって。
近くに住んでいる人達に、食という世界の門戸を開いているようで、いいなあ、なんというか、ほんとに”Local”がミッションになってるお店だね。


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更にその先にあるのが、パティスリー。
帰る前には寄っていって、スイーツも試してみなくちゃね。


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そうこうしているうちに、注文したランチが運ばれてきたよ。
お嬢が頼んだのは、Chilled Corn Soup
牛乳とコーンがベースで、にんじんとSummer squashがごろごろ入ってて、Hungarian wax pepperでぴりっとアクセント。

これがすっごく美味しくて。見た目で予想した味とは違って、とてもさらさらの冷たいスープ。
味付けもあっさりで、ペッパーの加減も好みそのまま。
ミルクスープでは、時々喉に違和感を覚えたりするのだけど、これは全く感じられず。


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旦那が頼んだRoast Pork Sandwich
味見させてくれたのだけど、一口食べて、そのまま奪い取りそうになった自分をとどめたぞ。(誰かほめて)

パンはチャバタかと思ったら、ソフトフランスっぽい軽さ。
その間に、ローストポーク、Peach mostarda、Cabbage slawが、バジル風味のアイオリソースと一緒に挟まってる。

Mostardaとはなんぞや、と思いきや、果物の砂糖煮にマスタードエッセンスを加えて作った、イタリアのジャムのようなものらしく。甘いこれが、ポークとすっごく合うんだな。
そういえば昔、ポークやチキンにママレードを絡めた料理を作ったなあ……

なんてことは遠くに置いといて、久々に出会った、斬新なサンドイッチに感動だ。
添えられたポテトサラダも、じゃがいもはほっこりで、マヨネーズは控えめで好ましい。


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私が頼んだのは、Avocado & Tomato Sandwich
カントリーブレッドに、アボカド、トマト、千切りにんじん、Pea sproutsという組み合わせ。ソースは黒胡椒風味のアイオリだって。

これもまたまた美味しいったら。
新鮮・しゃきしゃきにんじんに、ソースがしっかり絡まってて。スプラウトの香りがまた良くて。
それに甘い甘いトマトと、アボカドのコクが加わって、満足至極な一品だ。

そしてサンドイッチ2つとも、使われてるパンがんまいのだ。Acmeなどよりは軽いけれど、外側がさくさく、生地は適度な弾力で。
パンだけで食べるなら、私はAcmeに軍配だけど、サンドイッチにした時には、その軽さが食べやすさとソースの染み易さに繋がって、トータルでとても好みに仕上がってる。
このパン、買って帰りたいな。あっちのパティスリーで売ってるのかな。


私の場合、外食するのはほとんどランチなので、サンドイッチをオーダーすることが多くなる。
サンドイッチとスープ、サラダは、日本よりアメリカ贔屓を公言していたものの、正直ここのところ、サンドイッチには少々飽きてきた気がしないでもない。
というのも大抵の店は、ベジタリアンサンドを頼む分には、それほど内容に差がなかったり。
グリル野菜かグリル・ポートベロが常道、って感じになってるんだよね。
だからついつい日本のこんな本を見ては、サンドイッチも日本贔屓にかえちゃうぞー、とぼやいてた。(誰も困りません)

素材の良さと調理の上手さで、心に残る店に数軒出会うことができて。
でも、それらの後に行った店は、どうしても私の中では不利な勝負。何か新しい組み合わせを見せてほしい、と期待しちゃってるもんね。

そんなもやもやを久しぶりに晴らしてくれたのが、この店のサンド、ときたもんだ。
ローカルな食材を、ローカルな業者と一緒に、をメインコンセプトとするこちら、季節が変わったら、また新しいサンドイッチを出してくれるかな。
ディナーも来れたらいいんだけど、夜はやっぱりちょっと怖いかなあ……


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スープとサンドイッチだけでも大満足となったランチを終えて、店の奥まで行ってみる。
可愛らしいクッキーやスコーン、マフィンなどの焼き菓子に混ざって、エクレアなども売ってるね。

応対してくれたお姉さんに、あちらのサンドイッチのパンは売ってるか、と聞いてみたら、こちら製ではなく、通りの向かい側にあるベーカリーのパンだという。なるほど、Localの名の通り。

ではこちらでは、と、レモン・マドレーヌ、そして層になったクッキーセットを買い求め。
名残惜しいけどお店を出て、お向かいのベーカリーに行ってみよう。

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Local Mission Eatery
3111 24th Street
San Francisco, CA 94110
*-*-*-*-*-*-*-*-*

店を出て右に行けば、人が集まりまくってるコーヒーショップが角に。
すごい人気だな、と店名を見てみれば、なんとPhilz Coffeeの本店だったのか。
我が家の近くのPhilzも、こんなマイナーな場所でダイジョブか、と心配したけど、いまやいつ見ても、お客さんが絶えることがない店になっていて。
それの本家だけのことはある様子。


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ということは置いといて、向かいのベーカリーといえば、おお、あそこだな。
エリアからして、店名からして、メキシコ系のベーカリーだな。
そういえばいろんなベーカリーに行ってきたけど、メキシカンは初めてだ。安くて美味しいと聞いてはいるんだが。


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ずらりと並んだ商品を見るに、今まで見たことのない種類の商品が沢山あって、思わず楽しくなっちゃうよ。
チープな見かけで、見るからに砂糖のものも多いけれど、素朴さに惹かれる気持ちが沸いてくる。


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カフェで食べたようなハードブレッドを探したのだけど、見つからず。
あ、でもこれはポークサンドのパンか、と思われるものがあったので、それを選んで、あとはあれこれ1個ずつ。

1個あたりの大きさは結構なもの。6個ほど買ったら、大きな紙袋はいっぱいだ。
なのにお勘定は$3ちょっとで、びっくり仰天。1個が45~60セント、という値段。
ふわあ、日系ベーカリーだったら、$3じゃ2個買えるか買えないかってところだよ。

店を出た途端に食べ始めた旦那が、「お、うまいじゃんこれ!」と感心する。
どれどれ、と私も口に入れたら、うん、とても素朴であっさりしてて、中身もふわふわしすぎず、食べやすい。
これだけ安いと、材料の不安はちみっとあるものの(勝手なもんだよなー)、好感度高し。
うちの近くにもないかなあ、メキシカン・ベーカリー。


La Reyna Bakery & Coffee Shop
3114 24th Street
San Francisco, CA 94110
*-*-*-*-*-*-*-*-*

帰宅してから、買ってきたスイーツを食べてみる。
やはりアメリカ~ンであったけど、クッキーのさくさく食感は良かったし、マドレーヌもしっとりと良い感じ。見た目もオシャレで良かったな。
甘さの程は、まあ、ねえ、好みがあるからねえ……(言葉を濁す)

HPを見てみたら、提携ベーカリーに2軒名前が挙がってて。
1軒はLa Reyna Bakeryだったけど、もう1軒はなんとPANoRAMAだったのか。

うちの市のファーマーズマーケットに来ているベーカリーで、他にもサンフランシスコやオークランドなど、マーケット売りが中心になっているお店。
種類がすごく多くて、ハードブレッドが美味しくて、お気に入りのベーカリーの一つでね。
ここのPiccoloを買って、歩きながらちぎって食べる、というお行儀悪いことをやってたりするんだな。(告白)


新しく贔屓のお店と出会い、思わぬ再発見もあったりして、充実のSFはMissionエリア訪問。
この次の週に、またこのエリアに来ることになろうとは、まだこの時は決まっていなかったんだ。

ということで、次回はその訪問記録です。
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by senrufan | 2010-08-30 12:06 | Trackback | Comments(8)
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Commented by ayumin_moo at 2010-09-02 12:51
素敵なお店ですね~。レンガや木目調でありながら、モダンな作りでとってもおしゃれ。さすがMissionですね。(しばらく行ってないなぁ)
アメリカに来てから、サンドイッチっのバラエティに豊富さに驚きましたが、確かにベジとなると同じようなものが多いかも。でも、このお店は季節ごとに素材も変わりそうだし、何よりパン、ソースとのバランスが良さそうで本当に美味しそう!
メキシカンベーカリーは私も見たことがありません。うちの近くにもあるかなぁ。
Commented by Miyuki at 2010-09-03 04:45 x
*ayuminさん
いいでしょ~、ここ。ミッションのど真ん中なのに、入るとミッションじゃない、みたいな。
そなんですよ、サンドイッチ全体はアメリカのが大好きなのですが、ベジバージョンがね。ベジ専門のお店はさすがの品揃えが多いので、普通の店まで贅沢言うなってなもんですが。
メキシカンベーカリーで検索したら、数軒見つかったので、チャンスがあったら行こうと思います。いい出会いがあることを祈りつつ♪
Commented by nikkeilife at 2010-09-03 09:06
本当に良さそうなところですね。地域のMissionと使命のMissionをかけたネーミングも気に入りました。実は、先週末この近くに来てたんですよ。野球観戦のために日帰りでいっただけなので誰にもゆってなかったんですが。夕飯はここのちょっと北方にあるドイツ料理のレストランで食べて、デザートを食べにMission Pieに行ったんです!

私はこの地区に行くのは初めてだったのでとても興味深かったです。ロサンゼルスの多様な地区を合わせて2で割ったくらいな感じでした。(わかりませんよね~笑)
Commented by Miyuki at 2010-09-03 10:26 x
*アヤコさん
えーっ、そうだったんですか! さすが野球ファンのアヤコさん。うーむ、お会いしたかったなあ。ドイツ料理とは羨ましいです~。野球の後なら、さぞかしビールが美味しかったのでは(笑)

つまりLAの半分の多様な地区を合わせたようなところってことですね!(激違) ミッション、ほんとに探検したいんですよ~。歩いているだけでも刺激的なので。
Commented by まきりん♪ at 2010-09-03 13:03 x
サンフランシスコのお店、バラエティーに富んでいますよね。さすが都会!どちらのお店にもそれぞれの良さを感じます~
Commented by Miyuki at 2010-09-04 08:45 x
*まきりんさん
バンクーバーにも、素敵なお店が沢山あるんでしょうね~vv
ネットで良さそうなベジタリアンレストランを見つけたりして、憧れの気持ちがつのっておりまする。
Commented by ぺんぎん at 2010-09-06 15:05 x
こんにちは〜。
わーおいしそう〜。ちょうど今ポテサラ気分なのでもう刺激されてしまって大変なことになっております。
サンドも大好き〜。今はハード系のパンにかぶりつける歯ではないけれど、歯のツブツブが取れて、晴れてアメリカに行ける歯並びになった折には、おいしいパンでサンド食べ歩きの旅に出掛けたいです〜〜。

興奮してしまいました。

ではでは〜。
Commented by Miyuki at 2010-09-07 11:20 x
*ぺんぎんさん
こんにちは~! 先ほどぺんぎんさん記事で、拍手ボタンをぽちっと押してきたところでございます。相変わらずカッコよくて素敵です、ぺんぎんさん~~(憧)
ポテサラ、美味しいですよね! 今、カシューマヨのいろんなバージョンを試しているのですが、一番気に入ったもので作ってみようという野望。なんてささやかな。
うちの娘も矯正中なので、ぺんぎんさんのご苦労、わかります~。早く終わってくれますように! そしてアメリカにお越しの際は、ぜひカリフォルニアに! それもロスではなくてサンフランシスコへぜひっっ!!

……こちらこそ興奮してしまいました、いかんいかん。


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