一期限りである一会 (その2)

「宇宙はちっとも遠くない。車でまっすぐ上に行けるとしたら、ほんの一時間で到着してしまう」
   ----- フレッド・ホイル卿
       (イギリス人、天文学者、1915年6月24日生まれ)

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【レストラン】

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ドアを開けるなり、「ようこそ!」の温かい声に迎えられて。
予約時間にまだ少し間があったので、しばらくコーナーで待つことになったのだ。




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Wさんご夫妻とお話ししながら、頭の中で、このお店について教わったことを、つらつらと思い返してみる。

メニューは2コースのみで、レギュラーコースとベジタリアンコースの2種類が用意されている。
1コースにつき、前菜からデザートまで、9品。
ランチとディナーは、全て同じ内容・同じ値段で提供されている。
(前記事のコメントで”ほぼ同じ”と書きましたが、”全く同じ”だそうです。shinaさん、ごめんなさい、訂正させて下さいませ)

9品というコースの中、1つの食材は1つの料理のみ。つまり、同じ食材を2度使うことのないように組み立てられている。
1品のポーションがかなり小ぶりなのは、オーナーシェフのトーマス・ケラー氏の、「真に美味しいのは最初の三口まで」という考えの元、本当の満足を目指している為。


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今や全米どころか、世界トップシェフの一人とされている、Thomas Keller氏。
彼が手にした賞や栄誉の数々は、HPの経歴を見ていて、それだけでお腹いっぱいになるほど。後光なしに名前が口にできません。
そんな素晴らしい人が、カリフォルニアで生まれて育った、ということに、なぜだか嬉しさを感じてしまうのだな。

それだけの華やかさに溢れた彼の、しかし最初の一歩は、パームビーチにあった、お母様のレストランであったこと。
キッチンを常に清潔にしておくことに非常に心を配るのは、それは料理の基礎として、お母様に一番に教わったことであるから。
彼の下で働くスタッフが失敗しても、絶対声を上げて叱ることはなく、ただ悲しそうな顔をして(これも非難の意味ではなく)、黙々と自らその始末をして、また一から作り直すそう。
こんな貴重なお話を、Wさんからうかがった。


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楽しいおしゃべりの合間に、女性マネージャーさんが、さりげなく気配りをしてくれる。その程度が、また心地良く。
一旦外に出て、全員の写真を撮っていただいたりして、良い思い出がまた一つ。
ぶっちゃけ、この前に撮った我が家の家族写真って、確か2008年ぐらいじゃなかったか。(打ちのめされる)


案内の声がかかって、いよいよテーブルまで進むのだ。
緊張のあまり、右手と右足が出ていたかもしれないが。
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フレンチ・ランドリーのテーブルは、1階と2階に用意されていて、2階にはパーティルームも有り。
が、両階ともテーブル数は決して多くなく、私達が案内された1階は、真ん中に私達5人用の丸テーブルがあったほかは、2人用が2~3に、4人席が2つぐらい?(うろ覚え)
それが、かなり限られたスペースの中に配置されていて、テーブルとテーブルの間は、ウェイターが行き来できるぎりぎりぐらいの幅。
つまり、ここで写真をパシャパシャ撮るのは、他のお客様やウェイターさん達の手前、かなりの勇気がいる行為なのだ。(ここ重要)(つまり言い訳)


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なので残念ながら、1階部の写真は撮れないまま。2階をのぞいた時に、素早く撮った↑の1枚のみ。
料理も、自分の前のお皿だけに限定したのだけど、Wさんご夫妻には、不愉快な思いをさせてしまったかも、と今でも申し訳なく思ってる。
そうまでした撮った写真なのに、焦り気味だった為か、帰宅してからチェックしたところ、使えないものが大半であった、というテイタラク。もう涙も出やしません……


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そんな邪心を洗うように、テーブルはあくまでシンプルなセッティング。洗い立ての白いリネンで統一されていて。
ナプキンどめに使われているのは、French Laundryの黒文字が刻まれた、木製の洗濯バサミ。ここは、世界一豪華な洗濯屋さんに違いない。


お酒は極力控えて、の予定であったけど、最初の乾杯だけは、お互いのお祝いの為にも行いたい。
ということで、シャンパンを注いでもらって。お嬢も、ほんの少しだけ注いでもらって。
Wさんへの感謝をもこめて乾杯した後は、いよいよコースの始まりだ。

(続く)


The French Laundry
6640 Washington Street
Yountville, CA 94599
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by senrufan | 2010-06-24 10:57 | Trackback | Comments(2)
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Commented by shina_pooh_at_sfo at 2010-06-27 11:39
ランチメニュー、ディナーとまったく同じですか。。それだけで1日分の消費ですね(苦笑)Thomas Keller氏の「真に美味しいのは最初の三口まで」の考え、まさに彼の料理人としての信念なんでしょうね。(思わず、まったく同じ具材で味付けだけ変える中華やタイ、アジアンを思い出して苦笑い。)真っ白なリネンにトレードマークの洗濯ばさみ。さて、どんなベジメニューが登場するのか楽しみです。Miyukiさんの結婚記念日にあずかって、目の保養、目の保養。
Commented by Miyuki at 2010-06-27 13:27 x
*shinaさん
そうなんですって。私が至らなくてごめんなさいね~。いや、1日どころか、我が家の1か月分だったり。それについてうちがどう思ったかも書いていきますね。実際、私にはそれだけの価値があったと思えたのは、やはりシェフあってこそ、でしたから。なのでメニューもきちんと紹介したかったのですが、いかんせん写真が~、写真があぁぁぁ(泣き崩れる)


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