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手法も結果も使い手次第

「我々の持ち物の中で、時間は最も貴重であると同時に、最も消えやすいものである」
   ----- ジョン・ランドルフ
       (アメリカ人、政治家、1773年6月2日生まれ)


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果物の旬には限りあり。ということで、今せっせと食べているのは、いちごです。

用意する時のお助け道具が、いちごのヘタ取り用のStrawberry Corer、もしくはHullerとも言うのかな。
ピンセットのように持って、ヘタ部分にさくっと片方の先を入れ、グッとはさんで、ピッととる。大変下手な説明です……


そろそろ次はさくらんぼで、Cherry Pitterが。
その次はとうもろこしで、Corn Zipperが。

道具に頼るとボケが早まるという噂もあるので(……)、なるべく包丁でやろうと、ピーラーやスライサーは使わないのですけど。つか、野菜の皮はめったに剥かないのですけど。(論外)
上の道具類は、その方がかえって無駄なく食べられるので、やっぱりいいなあ、と思うです。

* * * * *

【雑事】

先日、ayuminさんから面白いお話を聞きました。

彼女の韓国のお友達が、ayuminさんのブログを読もうと、Google翻訳にて、日本語→英語変換を試みたそうなんですが。
使ったことのある方は良くおわかりの通り、トンデモ英文の羅列と化して、到底意味がわからない、という結果になったんですね。

ところが、その方が別な日本語ブログで試したところ、より自然な英語に変換されたそうで。
何が違うの?と考えたところ、文章のスタイルや言い回しの差であろう、とayuminさんと意見が一致したのですよ。

つまり、語りかけ調であったり、口語調である文章は、機械翻訳ではより訳し難く。
かっちりとした、主語・述語などが明確な文章は、機械でも理解しやすい、ということだと思うのです。




それで思い出したのですが、日本語チューターをやっていた頃、とても良くできる生徒さんでも、なかなか身につけられなかったのが、使っていた教科書でExplanatory Endingと呼ばれていたものでございまして。
アレです、「~んです」という形で終わる文ですよ。

この形の文とは、そこに何らかの「説明」を加えたい、という話し手の意図が入ってますよね。
例えば、「何で昨日は休んだの?」と聞かれた時に、

 「病気でした」
 「病気だったんです」

両者とも文法的には正しいですが、日本人なら、後者の答えが一般的であると思います。

ところが、これが日本語学習者には難しい。理性では理解できても、自然に使えるようになるには、それなりの時間が必要です。
これに比べれば、同じ”感情を込める”言い方の中でも、Ending particleの「よ」・「ね」をつける方が、少しは楽かも。
「~よね」を自然なイントネーションで言うのも難しいですが、英語の「~, aren't you?」と同じ形式と考えられるせいか、私の周りの生徒さん達では、こちらの方がまだてこずることが少なかったです。


人それぞれに、好みの文章というものがありますが。
私の場合、それは更に、話題やテーマによっても変わってくるものでございまして。
同時に、読む時だけでなく、書く時にも色々と考えてしまいます。ええ、たとえ出来上がりがこんなヘッポコであっても、です。(俯く)
気にするところは、口調であったりリズムであったり、句読点のつけ方などにおいてさえも、その人なりの何かが表れるものでございますよね。

大人になってから日本語を学んで、相当に上手なアメリカの友人に聞いたところによると、
日本語と英語を比べた場合、日本語の方が身につけるのは楽、というのですよ。
それは、日本語はシステマティックで理解しやすいのだけど、英語は例外が沢山あるから、なんですって。

そこで、そだよねそだよね、英語は難しいよね!と鼻高々になったオバカは、思いっっっきり遠くに置いといて。
文法的に掴みやすい日本語であっても、作った基本的な文章の上に、感情的なあれやこれやを味わいとして加えようとすれば、機械にはなかなか??な、フクザツな色合いのものになるようで。
これは、どちらがどうという話ではなくて、 それだけバリエーションをつけた文章を、日記でも会話でも広げることができたらなあ、と思ってしまうのです。

理性的に説く、持論を展開する、悲しみの気持ちに共感する、感謝を余すところなく伝える……
気持ちも身体も、一瞬一瞬で変わっていくものであるのに、言葉はなまじ形を持って、その一瞬を”情報”として、そこにとどめてしまうものなので。

言葉という道具を、上手く使いこなしていけたなら。
せめてなんとか少しでもマシな形で、と思えば、余計にもどかしく難しく、またありがたいものでありますね。
by senrufan | 2010-06-02 01:47


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