上げる錨があることを

「すべての道にはそれぞれ目的がある」
   ----- ジーン・オリバー
        (アメリカ人、野球選手、1935年3月22日生まれ)



エキサイトさんのメンテナンス、無事終了の模様。
定期メンテナンス、いつもありがとうございます。(感謝)

終了記念というわけではないですが、その間、つらつらと書いたもの。
号外、ごうがーい。みたいな感じで、呟きをひとつ。

* * * * *

【時事】

オバマ医療改革 悩める超大国の『変革』

オバマ大統領陣頭指揮の下、米国の医療改革法案が、とうとう可決となりました。
尊敬するchiblitsさんが、2回に渡って、大変わかりやすい記事を書いてくださっていますので、興味のある方にはぜひ読んでいただきたいのでございます。
皆様のコメントも刺激的で、学ぶところがてんこ盛り。

 アメリカの医療保険改革案に思うこと
 遂にアメリカの医療保険改革案が可決されました

正直、今回の可決は、入り口どころか、ドアノブに手を伸ばしたぐらいのところ、ということはわかってます。
反対意見も強力な上、国民の意識が今のままでは、早々に頓挫する可能性も大きく、不安なんてどころではありません。

それでも、保険が今のままではだめだ、ということ。
国民全員が安心して医者に行けることが、健全な国の条件の一つであること。
これをとっかかりとして、そういう意識が少しでも広まって欲しい。

ひいては、まずは予防が大切であること。
健康の面からも生活費からも、生活を少しずつ見直すこと。
一人でも多く、そう考える人が増えてくれれば、と願うのです。


私自身もコーフンのあまり、chiblitsさんの記事にコメントさせていただいたのですが。
それを書いて初めて、自分がなぜこれにこだわっていたのかが漠然とわかったので、自分のところにも残しておこうと思い立ったのでした。ええ、相変わらず遅すぎです。

ということで、以下はまたもや、ダラダラ駄文の繰言ですので、ここでお帰りになること猛推奨。
ささっ、そのままchiblitsさんブログに飛んで行かれませ。ぜひぜひ、ほらほら、ずずいと。(背中を押しながら)




*-*-*-*-*-*-*-*-*

米国は、日本のような社会保険ではない、ということに気づかされたのは、クリントン元大統領の任期中、保険改革に情熱を傾けていたヒラリーさんのニュースからでした。
まさか自分が米国に住むことになるとは、露とも思ってない頃で。
特にアメリカに興味があったわけでもないのに、なぜかそれについては、とても印象に残ったのでありますね。

歴代大統領の中でも、トップ5に入るほどの有能さを認められながらも、スキャンダラスだったらありゃしない旦那と共に、国民の為の保険を、と奮闘していたヒラリーさん。
彼女個人については何も知らない私が、無意識にヒラリー贔屓になってしまうのは、これが発端であったと思います。

chiblitsさんと同様、私も保険会社や銀行のトップの給料については、聞くたびに驚愕・呆然を繰り返し。
算数天敵な私のことだから、桁を間違えて認識してないか、と何度も数え直しちゃったりして。うっそぉ、あってんじゃんアタシー、みたいな。
なぜ彼らの給料がこれほど高いか、については、以前にこちらの記事を読んで、仕組みは少しはわかったものの(少しかよ)、感情的に納得がいかない、というのが本音なのでございます。

金融業界の高額報酬には道理がある


銀行や保険会社で働く人達、お医者さん達に関して、含むところは全くございません。
中には私服を肥やしてるフトドキ者もいるのでしょうが、真面目に働いてる人達の方がよほど多いと信じてますし、私の知っている人達も、たとえ給料が多かったとしても、それに見合うだけの苦労をしている人ばかりです。

ただ、私が就職した頃は。バブル全盛期にさしかかる頃で、就職は金融業界が大人気。
私自身、とある金融の内定ももらいましたが、その時に言われたのは、
「うちに就職すれば、ボーナスだけで海外旅行1回分は違いますから」
という言葉。うわあ、魅力的……

それでも、なんでメーカーの、しかもビンボー体質なところを選んだかなあ、と考えるに。
以前にもちらっと書いたと思うのですけど、なんというか、「物を作って売る」という、基本で健全な仕事に携わりたかったのでございますね。

良くも悪くも、お金というものは、世界を動かす鍵になってしまっていて。
何か生活に必要な物があって、それが必要だから、交換の手順のコマとして、同等の価値と定められた「金」でやりとりする、という、大元の仕組みはわかるのですが。
それが物品ではなく、たとえばたまたまそこに住んでいた土地とか。その人が所属してもいない会社の株であるとか。
そういうものに対してのお金の遣り取りは、非常に存在が希薄で、正の感情の伴わないようなものに感じてしまうのは、あの頃も今も変わらないままで。

ぶっちゃけ、そおゆう高度な頭脳ゲームには、参加すらできない馬鹿が、指くわえモードでゆってるタワゴトにすぎないんですけどね。(……)


大人になっても、御伽噺や児童小説が大好きなのは。
正直さ・勤勉さというものが、善と確かに結びついている世界が、そこに在るからです。
成長するにつれ、いつも正義が勝つとは限らない、ということを思い知り。尚且つ、その正義ですら、人によって全く違うものを持つものだ、ということも理解して。
なんてこの世はわかりにくいんだろう、と、ため息をつきながらも、適応して流れていくのが、「大人になる」ということの側面の一つ。

が、それは百も承知と言いながら。
真面目に、一生懸命に生きることが、幸せに繋がる可能性が、少しでも高ければいい、なんて。
人生下り坂に入った今でも、その思いは変わりません。
そんな甘ちゃんにとっては、米国の保険システムは、それと真逆のものに映ります。


人それぞれに、等身大の幸せ、というものがあるはずで。
その自己評価のラインをどこに据えるかが、大きな問題だといつも感じます。

それは例えば、食事のたびに、飢えている人のことを考えろ、という意味ではなく。
自分が本当に必要なものは何か。本当に大切と思うものはどれか。
生活の見直しのきっかけは、環境問題や不景気、そして保険改革からでも良いのです。

健康は、誰にとっても大事な財産で。それが基盤にあってこそ、いろんな楽しみや喜びを上に積んでいけるので。
それが、大金を払える人しか守れない。そんなことがまかり通る社会の仕組みを、子供にどう説明すればいいのでしょう。

保険というのは、人が抱く恐怖心という床があって、初めて存在しうるもの。
物品として存在しないものに、どうしてこれだけお金が必要なのか、どうしてそれが何かの護符のごとくに、ひれ伏さなくてはならないのか。
頭が悪い原始人の私には、なかなか承服できないことであっても、それが在ることを前提として進んでいくならば。


アメリカという国だからこそできることがあり、示してほしい道があるのです。
この先何年かかるかわかりませんが、どうか振り返ることのないように進んで行ってくれれば、と願わずにはいられません。
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by senrufan | 2010-03-22 16:33 | Trackback | Comments(6)
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Commented by すれっぢ at 2010-03-25 00:46 x
アメリカの医療システム、ど~なるんでしょうかね~??
最高の医療がみんな受けられるように・・・というのはかなり難しい
かと思いますが、こちらでそれなりの医療を安く受けられる身分と
しては文句言えません。

知人がアラスカで飛行機のパイロットやっているのですが、メインの
仕事は飛行機で急患かを運ぶことだそうで。その費用、1時間で約150万円だそうです。誰が払うか・・・患者がアボリジニの場合全て政府持ち白人だと自分の保険(カバーしてくれれば)だって。う~ん、こういう問題がそれこそマッキンリー山のように堆積していそうですね。
Commented by mame-honey at 2010-03-25 03:17 x
大きいけれど、実現するにはまだまだ小さな一歩だなと思います。
一つ、気になるのはこの法案を実行に移していく上で実際の”医療費”を低くしていく現実的な方策はあるのでしょうか?それとも”医療費”は変えないまま、ユニバーサルプランにかかる費用を税金で賄うのか?もし、後者だとしたらちょっと無理があるよな、、と思うのです。こんなバカな事はないだろうから前者なのだと思うのですが、あまりニュースでは具体的にどう医療費をさげるのかが流れてこない気がして心配です。正直、医療費の改善が出来ないのならこの全国民に加入義務のあるユニバーサルプランはいらないかも、、と思ってしまうのです。多分、一番やってほしいことって国民保険を作ることより保険業界の改革、尋常ではない医療費の改革かもしれないです。その上での国民保険だよな、、と。これだけ発達してしまった国に国民保険がない事がまずおかしいのかも知れませんね。
Commented by Miyuki at 2010-03-25 11:37 x
*すれっぢさん
不安いっぱいですが、そこにようやく微かなメスを入れた第一歩。カナダの社会保険は、こちらの保険改革推進の為の模範材料として取り上げられてましたね。で、反対派は、社会保険は社会主義的だと批判。えーと、カナダって社会主義でしたっけ?

そなんです、結局医療改革が大変なのは、米国の根っこにある人種問題などまで視野に入れることになるから、だと思ってます。マッキンリーどころか、アララト山並みかも。だからこそ、そこに手をつけたということで、すごい一歩だと思うのです。
Commented by Miyuki at 2010-03-25 11:42 x
*mame-honeyさん
医療費抑制の為、今の積み上げ方式請求を変えるなど、量より質の医療を目指すことで保険会社と足並みを揃えた、となってますが、具体策が効果を出す前に一旦は増えるでしょうね。今まで医者に行けなかった人達が行くようになるわけですから。一体何年かかるかなあ。
でも今回の重要な点は、今の医療は改善すべきだ、とより多くの人に気づかせた点にあると思ってます。現状維持ではだめだ、なんとかしよう、という一歩が踏み出せた。この一歩に、約100年かかったんですよねえ、この国は……国民皆保険になるかどうかはわかりませんが、それを最終目標として、そこに至る為にいろんな点を一つずつ変えていこう、ということ。次のステージに数年かかる道のりに、国民がどこまでついていくか。苦しくとも後戻りしないよう祈るばかりです。
Commented by すれっぢ at 2010-03-25 11:50 x
>カナダって社会主義でしたっけ?
そういう部分はいっぱいありますよ~。日本よりは全然社会主義です。(笑)医療保険システムや年金もそうですが、人口構成がちゃんとピラミッド型していれば機能するのでしょうが、現在は頭でっかちですよね。
で、色々と問題が噴出しています。例えば命に関係のない病や疾患だと手術が何年待ちとか、な~んてのもあります。お金持ちはアメリカまで自費で手術を受けに行ったりなんてのも。まあどこも問題があって、
これがベストってのは難しいですよね。
Commented by Miyuki at 2010-03-25 12:52 x
*すれっぢさん
なるほどー! それはやはり社会保険実施のイギリスでも聞く話でございますね。人口構成、そうかあ、そういう要因も絡んでくるんだなあ……勉強になります、ありがとうございます!
おっしゃる通り、政治でもなんでも、全員が100%満足という結果はありえないので、ベストよりベターを目指して進んでいってほしいですね。


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