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帰って旅立つ場所がある

Independence Day (Lebanon)


今回の日本行きでも、幾つか英語ネタがありました。
ごまだれ餅ほどの強烈なものがなかったのは残念でしたが(……)、たとえばこんなのとかね。


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……広告として公開する前に、チェックする担当の人はいないのか、なー。
正しくは”Blessing”でございます。


日本でこの手の英語のミスを見つけるたび、こおゆう仕事かアルバイトがやれるかも、という思いを抱くようになったお嬢です。

* * * * *

【レストラン】

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今回の日本では、友人と会える時間がほとんどなくて、実際に会えたのは2組だけ。(涙)
それでも、その時間はすんごおおおく楽しかったのだ。そしてまた、ベジレストランばかりに付き合ってもらったのだ。(えへ)




旦那と一緒に、先輩にあたるご夫妻と再会したのは、世田谷にあるベジタリアンカフェ。
実は、私が最初に日本で奥様と再会した時、お会いしたのがこちらの駅。
大手デパートも良いお店も揃ってて、食事も買い物も楽しめるこの場所は、たちまち私=田舎モンのお気に入りとなり、以来、奥様との待ち合わせはこちら、と決めている。
ありがたいことに、この街にとても良さそうなカフェがあったので、こちらをリクエストさせてもらったのだ。


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一見、ほんとうに普通の民家、のような建物に、小さな看板がかかってて。
入り口軒下から入っていけば、そこは野菜と自然食料品がぎっしり並べられた、販売場所となっている。

のれんをくぐって部屋に上がれば、卓袱台が幾つか据えられた、板敷きの間。
横を見れば、茅で囲まれた、外テーブルが2つばかり。

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メニューは、日替わり定食一品限り。玄米・酵素玄米・雑穀入り白米・天然酵母パンのうち、どれか一つを選ぶようになってるの。
迷わず、酵素玄米を選んだよ。自宅では食べられないものが良いもんね。


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おしゃべりしながら部屋を見渡せば、そこかしこの小道具がなかなか粋で。
古めかしい蓄音機、陶器の置物、石油ランプ。雑穀や保存食が詰まった瓶類も、いっそ堂々とアクセサリー。


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運ばれてきたのが、こちらのお膳。とっても普通で、とっても嬉しい、こんなお膳が大好きだ。
どれから箸をつけようか、って、ナチュハイモドキ実践者としては、まずはサラダからに決まってる。


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旬野菜サラダ、かぼちゃソースがけ
ベビーほうれん草、きゅうり、トマト、ピーマンにもやし。シャキシャキしてて、すごく新鮮。
まだ暑い時期だったので、すうっと身体が楽になる。


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それでも、きのことニラのお味噌汁をいただくと、暑い中でもほっとする。
味が濃すぎず、薄すぎず。自宅よりは濃いけれど、通常のお店よりは一段薄く。
きのこの出汁も加わって、旨味は十分に。


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山芋の磯風味フライは、カキフライのようなお味だよ。
舞茸と海苔が一緒になって、からっとした揚がり具合もグッド。
添えられたタルタル風のソース、材料が何か聞けなかったのが残念。


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小松菜とひじきの和え物に、人参のぬか漬け
あられのアクセントの和え物は、噛み締めるとじわっと旨味が広がるの。
ぬか漬けも美味しくて、もう2切れは欲しかったー。


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大根と人参のこっくり煮
ほろほろ、という食感にまで柔らかく煮られた大根と、柔らかいながらにしっかり身を保ってる人参。
ゆっくり箸を入れて、丁寧に一口すくいとり。大事にいただきたくて、動作がついゆっくりとなる、そんな気持ちにさせてくれる。


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酵素玄米ご飯は、小豆入りで。食べるのはこれが2回目だけど、前のより香りが控えめ。
もちもち食感が美味しいなあ。いい加減、自分でも作らなきゃなあ。(口だけです、口だけ)


家での食事は、旦那とお嬢にはともかく、自分用はローフードが多くなっていて。
だから当然、生のままで食べるか、フードプロセッサーでガガーッ、ということがほとんどで、「じっくり時間をかけて」調理することが、前より減っているのだよね。
それは、夏という季節のせいもあったのだけど。

それが悪いとまでは思わないものの、こういう丁寧なお膳をいただくと、これが”原点”、なんて思いがふと浮かぶ。
慌しい日々の料理に、常に渾身の姿勢で臨むことなどできないし、それだけの”重さ”を食事に与えることは、疲れた旦那やお嬢には、不必要な場合もあるだろうから、それはその時々の判断を要することだけどね。

ローフーディストの人達から、加熱食についての批判は色々と耳にする。
私自身、ローの軽さと爽快さは、本当に知って良かったと思っているし、加熱食で身体が重くなることも、何度も体験しているけれど。
それでも、自分の芯は、やっぱりこっちだよなあ、って。好きだなあ、ってしみじみしちゃうんだ。


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秋冬になれば、また欲しいものも変わってくるから。
こんなお膳が作れるように、まだまだ修行、修行。
食材を調べて、揃えて、まだまだ色々作って食べなくちゃいかんです。(満面の笑み)


万巽 manson 
東京都世田谷区玉川2-13-2
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ところで、お会いしたご夫妻のご夫君・旦那・私は、かつて同じ企業で働いていて。
それぞれ部署は違ったけれど、同グループ内で、繋がりのある仕事に携わっていたんだな。
営業だった私は、ご夫君や旦那と一緒に、お客さんへ行ったりね。
そして、各々アメリカに赴任になって、おかげで奥様と親しくなれて、今でも温かいお付き合いを続けさせていただいているけれど。
私はアメリカに来る直前に、ご夫君と旦那は数年前に、あの会社から離れてしまったね。

旦那族2人、50歳を前にした時期での選択に、周囲では当然危惧する声が多かった。
あの時の選択が正しかったかどうか、それは永遠にわからないことだけど。
少なくとも2人揃って、次から次へとやってくる課題に向かい続けて、決して投げ出すことはなく。
家族に愚痴をこぼさない人達なので、奥様と私は、結局黙って見ているほかはなく。

昔は私も、一生働くことを目指していたけれど。だからこそ、色々言われても、お嬢を預けて会社に居続けていたのだけど。
彼らを見ていると、やっぱり私ごときには無理だったかなあ、と思ったりする。
前は、中途半端で辞めざるをえなかったことに対して、抱えたものはとても大きくて。年数が経っても、随分と苦しんできたりしたんだが。
彼らを見ていて、今では負け惜しむ気持ちも皆無なままに、ただ素直にそう思うのだ。


企業の中で、ビジネスの世界で、自分達がやりたいこと・やれることは何か。
模索し続ける彼・彼女達の中に、もう入ることはないけれど。
お互いフィールドは違っても、自分がやりたいことがあって、守りたいものがあって。
その為にどうしたらいいか、何をしたらいいか、向かう気持ちは同じと思うので。

お父さんもお母さんも、貴方も貴女も君達も。
今日もご飯をしっかり食べて、笑って乗り切っていければいいね、なんて考えちゃうんだな。
by senrufan | 2009-11-22 12:41


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